こだわりポテチ 満を持してうす塩味
今日は湖池屋の「KOIKEYA PRIDE POTATO」シリーズの新商品、「うす塩味」を食べます。12月4日から全国のコンビニエンスストアで発売されており、11日からはスーパーマーケットなどでも発売されます。価格は160円前後。内容量は60g。
湖池屋は2016年10月にコーポレートブランドの統合を実施し、創業の原点である「株式会社湖池屋」に。新たな一歩を踏み出すという意気込みから生まれたKOIKEYA PRIDE POTATOシリーズ、満を持してのうす塩味です。
湖池屋のポテトチップスのこだわりである日本産じゃがいもの味わいをできる限り伝えられるよう、素材に向き合い本来の味を引き出す日本料理を意識したとか(そこまで……)。
じゃがいも本来の個性の引き立つ無垢な味わいのポテトチップスを作るため、うま味調味料・香料の不使用を決断。三種の塩(焼塩、藻塩、平釜炊きの塩)と日高産昆布、国産まぐろ節を組み合わせることで、素朴でありながらも味わい深い、素材の力をしっかりと感じられる味になっているといいます。
おいしいけど地味なんだよな
さっそく食べました。そして、困りました。
いや、おいしいです。どこがおいしいかといわれれば、何よりも、じゃがいもの味がしっかりとわかるわけです。うま味調味料も香料もないわけですから。そこに控えめな塩がしっかりあるので、まさに素材の味で勝負していることが伝わります。
困ったのは、インパクトがあまりないこと。けなしているつもりはありません。「素朴でありながらも味わい深い、素材の力をしっかりと感じられる味」と言われればその通りですが、「ガツン!」とくるほどインパクトのある差はないような……。ほかの商品と食べ比べてみればわかるのでしょうか?
というわけでカルビー「ポテトチップス うすしお味」(85g、152円)と、ファミリーマート「ポテトチップス 2種のうすしお味(※カルビーとの共同開発)」(70g、108円)を購入してきました。
およそ1gあたりの価格でいうと、湖池屋が「2.54円」、カルビーが「1.8円」、ファミリーマートが108円で70gで「1.54円」となり、湖池屋が一番高い……ということがいえるかもしれません。
余談ですが、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどをまわって気づいたのは、「うすしお味」と銘打った商品があまりないことです。やはりカルビーの定番フレーバーなので、各メーカーは分が悪いと判断しているのでしょうか。「うましお味」はそれなりにあるのですが……。
そしてカルビー(とファミマ)は「うすしお味」で、湖池屋は「うす塩味」です。これは商標の問題なのか、こだわりなのか、たまたまなのか。
湖池屋「KOIKEYA PRIDE POTATO うす塩味」
ファミリーマート「ポテトチップス 2種のうすしお味」
カルビー「ポテトチップス うすしお味」
違いは“じゃがいも感”
今回は、休日は育児の間にサメ映画を見ながらポテチを頬張る生活の家電担当・盛田さんと、ASCII編集部で1番乾き物に詳しいグルメ担当・ナベコさんに食べ比べてもらいました。
盛田さん「意外と差がないんだよね。困ったな。違いは味というより香りですね。湖池屋は、開封したときに、じゃがいもの香りがはっきりあるんですよ。あと、1枚1枚のサイズが同じ。粒がそろってる。チップスだから1粒じゃなくて1枚だけど。そこは、こだわりがあるんじゃないかと思う」
「カルビーは味がしっかりしていて、ファミマはポテト自体がやや固くて塩の味が強い。湖池屋はその中間というところ。ブラインドテストで当てる自信はない……ないけど、食べ比べると湖池屋はじゃがいもの味と香りが1番かな」
ナベコさん「湖池屋とカルビーが似ているんですよ。湖池屋はまぐろ節、カルビーはこんぶエキスパウダーを使っていて、それかもしれない。ファミマだけちょっと違う。うま味調味料を使ってるんでしょうけど、塩の味が強い」
「うすしお味といえばカルビー。素朴だけどバランスがいいポテトチップスですね。それに比べると、湖池屋は、じゃがいもの食感というか、味を活かしている気がする。微差ですね」
食べ比べてみると、意外なほど、差はありませんでした。ただ、盛田さんもナベコさんも、湖池屋の特徴として「じゃがいも感」を挙げていたのは共通していました。
湖池屋のPRIDE POTETOシリーズは、ハッタリを好まないポテトチップスといえるかもしれない。塩は効かせすぎない。香りでごまかさない。実直な味です。だからこそ、じゃがいも感、すなわち素材本来の味がよくわかるようになっているのかも。純朴なおいしさがある、そんなうす塩味です。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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