所得と収入の違いを即答できる!?
初心者が死なない「確定申告のやり方」
確定申告の季節がやってきた。
24歳、初めて確定申告したときのことは忘れられない。封筒から出した用紙の意味がわからなすぎて死にそうになった。控除って何があるんだ。収入と所得と給与って別なのか。地代家賃ってうちの家賃を書けばいいのか。
電卓は踊り、計算は混迷をきわめた。わたしの誕生日3月15日は確定申告の締め切り日だ。そんなどうでもいいことだけよくおぼえていた。
困ったわたしはもの書きをやっている父親に連絡した。提出書類の写しをもらい、コピペの要領で申請を済ませた。あれから早いもので8年が経ち、わたしは32歳になった。しかしいまだ正しい確定申告の知識は持っていない。
32歳の初心者だ。これがコピペの弊害というものか。
わたしも初心者として確定申告のやりかたを学びたい。あらためて思った。大まかな流れを知り、死にそうになる場所を学んでおきたい。お金がないので、図書館でがんばって勉強してきた。成果をお目にかけたい。
書く前からすでに意味がわからない
まずは書類だ。税務署もしくは広域センターで配っている(ちなみに公式サイトからダウンロードもできる)。「死にたくなる確定申告の書類をもらうぞ」と考えていると動きたくなくなるので、何も考えずに足を動かそう。
しかし、問題は書類の種類が多いことだ。多すぎる。スチールラックいっぱいに書類が並べられている。意味がわからない。死のう。いやしかし、必要な書類は限られている。記入項目もわりと少ない(場合によっては)。死ぬのは早い。
基本は申告書だ。サラリーマン・年金生活者なら「申告書A」、フリーランス・自営業者なら「申告書B」、投資家なら「申告書B」「分離課税申告書」。
あとは売上原価や経費を記入する「収支内訳書」、税金の計算式が載っている「確定申告の手引き」が必要になる。セットでもらっておく。
今日はフリーランスを想定して「申告書B」「収支内訳書」を使った白色申告を勉強する。ただ、サラリーマンも共通項目はあるので読んでも損はない。
何から始めればいいのかわからない
書類を見る。専門用語が並んでいる。何から始めればいいのかわからない。死のう。いや大丈夫だ。書いていく順番さえわかればなんとかなる。①収支内訳書、②所得(申告書)、③所得控除(同)、④税額控除(同)がいい。
書類とあわせて電卓と計算用紙(裏紙でいい)を用意しておこう。なぜこの時代に電卓を使って手で計算する必要があるのかはわからない。
確定申告というのは「年間の儲けはいくらか」(所得)「所得・税額に数えなくていいのはいくらか」(控除)から「払うべき税金はいくらなのか」を申告するもの。なのでまずは「所得」から始めていくのだ。
まず手元に用意するのは「源泉徴収票」と、医療費の領収書や、社会保険の支払証明書、そのほか仕事に使ったものの領収書。電話料金とか、光熱費とかも関係するのでまとめておきたい。これをもとに年収がいくらなのか計算していく。
(次ページ「所得と収入の違いを即答できる!?」へ続く)
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