開発者向けイベント「Google I/O」に合わせて、その存在が公開された次期Androidの「Android M」。現在はNexus 5やNexus 6など向けのPreview版が公開されている。
今後はPreview版が複数登場し、秋にも正式版が公開される予定だ。Android 6.0(もしくは5.2?)としてリリースされる可能性が高いこの新バージョンについて、現時点で確認できる新機能を含めて紹介していく。
現時点のPreview版では見た目は大きな変更点無し
権限の設定やスリープ時の動作最適化など細かな進化
Android 5.0でマテリアルデザインと呼ばれる新コンセプトが採用されたが、それは継続としても、それ以外の見た目もほぼ変更がない。ただ、あくまでPreview版なので、今後変わる可能性はある。
Androidはスイーツを題材にしたコードネームが、ABC順に名付けられてきたが、Android Mも何らかの名称が付けられると想像できる。海外では「Muffin」「Macaroon」「Marshmallow」、KitKatに続く製品名として「Milky Way」「M&M'S」などが候補に挙げられているが、大穴狙いの勝手な予想で「Matcha Ice」なんてのはどうだろうか。
アプリの権限をユーザーが細かく設定できるようになったのは大きな変更点。これまではインストール時にアプリが利用する権限がまとめて表示され、それを承諾するかしないかを選ぶ形だったが、Android Mではアプリごとに個別の権限をオン/オフできる。
「Doze(居眠り)」という名称で、端末が使われていない状況ではアプリ動作を最適化し、バッテリーの持ちをよくする機能も追加されている。最適化時は通信などのバックグラウンド動作を抑制しているものと思われ、メッセンジャーアプリなどでは問題が発生することも考えられる。そこで最適化を無視することもアプリごとに設定可能だ。
この手の省エネ機能は、メーカーごとに独自の機能名と仕様で実装されてきたが、あらためて標準機能として搭載された形になる。
通知機能のオン/オフについても強化されている。あらかじめ設定した時間帯ごとに通知のルールを作成したり、アプリ単位でプライベートな情報を通知する/しないを設定することができるようになった。
標準の日本語フォントも変更されている。下の左画面がAndroid MのPreview版をインストールしたNexus 5、右画面がAndroid 5.1.1をインストールしたNexus 6だ。