引っ張ってもケーブルが切れない! ケブラーが入っているから丈夫!! 防水仕様でタフですから!!!
ううむ、それが何だというのですか。音には何の関係もないじゃないですか。口径5.1mmのダイナミック型が一発、IP65相当の防水性能に、ケブラー入りのケーブル。なんだか徒花っぽいですねえ。
と、Aurisonics(オーリソニックス)「ROCKETS」の国内販売が始まった当初は、その売り文句を軽く受け流していた私です。ところが実際に使ってみたら、装着感、遮音性、音質と三拍子揃っていてびっくり。
この製品の魅力は、基本性能が高いのに、ラフに扱っても平気というところでしょう。断線のしにくさとか、水をかけても平気というのは、まったくご案内の通りなのですが、それも基本的な性能があってこその話です。
「トリタブ」で着脱性と装着安定性を両立
この製品は、いくつかのユニークなアイデアで成り立っていますが、まず、このハウジングの後部に付いているスカート状のパーツは「トリタブ(Tri-tab)」と呼ぶそうです。
耳穴へストレートに差し込むタイプのカナル型は着脱性に優れていますが、ハウジングの支持部がイヤーピースしか無いため、ぐらついて抜けやすい。そこで、このトリタブを耳に当てることで、ハウジングのぐらつきを防ごうというアイデアです。
トリタブは柔らかい樹脂でできているため、耳に触れている感触はほとんどありません。が、確かに従来の同タイプカナル型に比べると、安定感があります。
これで思い出すのはBOSEの「SoundTrue in-ear headphones」などに付いている、シリコン製フィン「StayHearチップ」です。狙っているところは同じですが、着脱の際にそれと意識せずに使えるのがトリタブの優位点でしょう。
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