NECプラットフォームズは、4×4 MIMO対応の「Aterm WG2600HP」、2台セットモデル「Aterm WG2600HPイーサネットコンバータセット」を発表した。店頭想定価格は、Aterm WG2600HPが2万円弱、Aterm WG2600HPイーサネットコンバータセットが3万9000円弱。発売日は、Aterm WG2600HP(単体)が5月22日予定で、Aterm WG2600HPイーサネットコンバータセットが6月4日予定。
Aterm WG2600HPは、IEEE 802.11acおよび複数のアンテナを使ってデータを送受信するMIMO(4×4)をサポートし、5GHz帯(11ac)で最大1733Mbpsの高速通信が可能。2.4GHz帯(11n)では、256QAM変調方式により最大800Mbpsを実現した。また、超小型内蔵アンテナ「μSRアンテナ」(マイクロSRアンテナ)を活かした新アンテナシステムを採用しており、実効スループットが約20%アップ(実測値で100Mbps以上の向上)しているという。デュアルコアCPUおよび無線用CPU×2の採用により、5GHz帯・2.4GHz帯の併用時でも処理速度が落ちないよう配慮されている。
またAterm WG2600HPは、ビームフォーミング機能、「MU-MIMO」をサポートしており、複数Wi-Fi機器の同時利用でも高速通信が可能(クライアント側も、ビームフォーミングおよびMU-MIMOに対応している必要がある)。接続するクライアントとしてMU-MIMO、MIMO(MU-MIMO非対応)が混在する場合、MU-MIMO端末はMU-MIMOとして動作し、MIMO端末は時分割通信となる。
なお、ビームフォーミング機能とは、スマートフォンやタブレット、PCなどWi-Fi端末の位置を検知し、その端末に向け集中して出力を送信することで電波強度を向上させ、端末の通信速度を上げる技術を指す。MU-MIMOは、ビームフォーミング機能により、お互いに干渉しない複数の送信波を送信することで空間を多重化し、同一時間軸上で複数端末と同時通信を可能にした、11acで定義されている技術。
このほか、外観デザインも新コンセプトを採用。曲げ木のようなカーブを採り入れたフォルムとしつつ、サイズ約幅38×奥行き130×高さ181mmというコンパクトな筐体となっている。USB端子についてもUSB 3.0を採用し、より高速な外付けHDD、USBメモリーなどを利用できるようになった。