無料のクラウドサービスを活用しなければ損
人気のm-Stickでモノ作りしたい! でも容量が足りないならコレ
前回記事「まだまだ人気のm-StickをNASにしたり音楽サーバーにしたりする」では、m-Stickの小型ながらも優秀なハードウェアや性能、拡張性をチェックした。しかしせっかく入手したのなら、ファイルサーバーやメディアサーバーとしてだけでなく、パソコンでする一般的な作業にも役立ってもらいたいところだ。
そこで今回は、パソコンならではの作業といえる“文書作成”に挑戦してみた。最初にネタバレすると、この原稿はm-Stickでクラウドアプリを利用して、今まさに書いているところ。さらに、最近人気のブラウザゲームにもちょっと触れてみたいと思う。
Googleドキュメントなら無料&インストール容量ゼロ
さて、パソコンを機能拡張させる手段といえばハードウェアの拡張……もあるが、それ以上に重要で、基本となるのが“ソフトウェアのインストール”だ。しかし、m-Stickのストレージ容量には限りがある。特に容量32GBの「MS-NH1」はOSだけでかなりの容量を占有しているので、大容量のアプリケーションをインストールするのはためらわれる。
もちろんUSB接続の外付けストレージを使って容量を増やす手もあるが、ブラウジングや動画再生、文書作成といったライトな使い方が中心のユーザーには手間がかかる作業と感じるかもしれない。またm-Stickは価格が魅力という側面もあるので、できれば追加コストも増やしたくない。
そこで登場するのがクラウドアプリとなる。
グーグルが提供するサービス「Google ドキュメント」を使ってみよう。ローカルへのインストールはもちろん不要で、Googleアカウントさえあれば、ブラウザー上で簡単に利用できる。念のため書くと、Googleにログインして、メニューを開き、「ドキュメント」をクリック。続いて画面右下にある「+」をクリックすれば、新規ドキュメントが作成され、編集画面が開く。たったこれだけで済むのだ。
Googleドキュメントに限らず、クラウドアプリ全般に言える長所は、文字を入力するたびに逐一作業内容を保存してくれること。急な停電やフリーズで「保存し忘れて1時間の作業がすべて消えた!」なんていう、あるあるネタを回避できるのもウレシイ。
実際の使用感だが、文字入力は体感でほんの少し遅れる。しかし、文字入力の反映を待ってタイピングを止める必要があるほどではないので、原稿執筆していても、問題は感じない。文字入力だけでなく、文字色やフォントの変更などにも対応しており、基本的な作業はカバーできるため困ることは少ないだろう。
なお、最初はWindowsに標準でインストールされている「Internet Explorer 11」を使ったが、グーグルの「Chrome」に変えると文字入力の遅延が大分改善されたように感じた。
ちなみに軽量のOfficeアプリという点では、OpenOfficeという選択もある。こちらはインストールが必要にはなるが、無料ソフト「Apache OpenOffice」(OpenOffice)には、文書作成ソフトの「Writer」もあり、これも使ってみた。文字入力はGoogleドキュメントよりキビキビしており、自宅にある高スペックマシンで文字をタイピングしているのと大差ない使い心地がm-Stickでも感じられる。
インストール時には、表計算やプレゼンソフトなど必要なソフトだけ個別に選んで導入することもできる。もしGoogleドキュメントに物足りなさを感じたら、無料のOfficeソフトも検討すべきだろう。