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昆虫撮影のマクロな魅力──デジカメ撮影術

2008年07月31日 17時16分更新

文● 斉藤博貴

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メインイメージカット

EOS 5D+シグマ50mm F2.8 EX DG マクロで撮影

昆虫撮影の季節がやってきた


 梅雨が明け、東南アジアも顔負けの酷暑がやってきた。7月下旬から9月上旬までの約2ヵ月間は、筆者にとっては恒例の森林昆虫撮影の季節である。

森林撮影

夏と言えばアウトドア。子供のころの気持ちに帰って、森林での昆虫撮影に挑戦してみては?

 主な撮影対象は子供のころから大好きなカブトムシ。狙い時は深夜0時ごろからか、早朝の4時ごろからのどちらか。懐中電灯を片手に持って、一期一会の出会いを求めて夜の森林や雑木林をさまようのだ。もちろん、発見しても捕獲しない。横からそっと眺めて子供のころの夢を一瞬だけ取り戻す。そして最後にデジタル一眼レフカメラで記念撮影をさせてもらう。

 筆者は天然モノが好きなので、養殖モノをデパートで購入して飼育するつもりは毛頭ない。大自然に育まれた生き物との偶然の出会いこそがロマンなのだ。まあ、探しに行って空振り(ボウズ)という日もあるけれど、それはそれでオツなモノだ。



カブトムシの見付け方


 意外かも知れないが、大都会からそう遠くない場所にもカブトムシは自生している。ねらい目は大きな雑木林をもつ公園だ。

昆虫たち

クヌギの樹液に集まった昆虫たち。カブトムシ以外にも多くの生物が集まってくる

 ネットの検索エンジンで雑木林を持つ公園を探すことから始めよう。目的に適いそうな公園を見付けたら日中に訪れてロケハンをする。

 ロケハンに一番大事なのは鼻、つまり嗅覚だ。甘ったるいような腐ったような。そう、カブトムシの大好きな樹液を出すクヌギなどの樹木を探していくのだ。

 普段の暮らしでは縁の薄いなんとも言えない異様な香りが決め手だ。一度知れば二度と忘れることができないほどに特徴的なにおいだ。その樹液のにおいに惹かれて、昼間から何らかの昆虫が集まっているはずだ。

 再びその場所に来れるように位置確認をしておこう。木の形など目印になるものでルートを確認しておく。まあ、だいじょうぶ。近くに来れば「異様なにおい」がするので、目的の場所はすぐに分かる。

 カブトムシの餌となる樹液を出すクヌギを見付けられない場合、果実や砂糖水などのトラップを仕掛けるという手もある。しかし、これは3つの理由でオススメできない。

筆者がトラップを仕掛けない3つの理由

  1. 夜間だけでなく昼間にも行くというのは面倒くさい
  2. トラップを万が一にでも放置すればゴミになる
  3. 樹液を出すクヌギが見つからない雑木林に果たしてカブトムシが自生しているかどうか怪しい

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