ASCII倶楽部

このページの本文へ

週替わりギークス 第262回

お仕事悩み、一緒に考えます。#32

「働きながら大学院生」ってどんな感じですか?

2022年12月10日 09時00分更新

文● 正能茉優

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

働き方・仕事についてのお悩み、募集しています!

 「こんな働き方はもう嫌だ…」「仕事がなんだか楽しくない」。
 日々働いていて感じる、誰かに聞いてほしい、でも人には言いにくい仕事の悩み。この連載では、そんなお悩みを一緒に考えます。

 何か一緒に考えてみたいことがあれば、匿名でも大丈夫なので、お気軽にメッセージください。お悩みメッセージはこちらから。

 ASCII読者の皆さん、こんにちは!正能茉優です。

 今月も、パーソルキャリア株式会社の新規事業企画、ハピキラFACTORYの代表、そして慶應義塾大学大学院の特任助教と、3つのお仕事をしています。

 さて、この連載「お仕事悩み、一緒に考えます。」では、今月も、読者の皆さまからいただいたお仕事に関するお悩みについて、一緒に考えていきます。

 今月のテーマは、先月の「スキルアップ、経験アップの具体的な方法」に関連して、「働きながらの学び」について。

 大学院に行こうか迷っているという、会社員の女性からお便りをいただきました。

 (1年半ほど前に、「コロナ禍での大学院通学」についても書いているので、そちらもぜひご覧ください!)

大学院に行きたい。中長期でセミナーに通う感覚で大丈夫ですか?

 まゆさん、はじめまして。

 私は今、働きながら大学院に通うか迷う33歳の会社員です。

 かれこれ5年ほど大学院で学びたいと考えてきたのですが、お金も貯まってきて、そろそろ通える頃かなということ、そして半年前に結婚して二人暮らしにも慣れてきた感じがするので、やってみようかなと思っていることの2つが背景にはあります。

 これまでもインプットが好きで、仕事終わりにセミナーに参加したりすることは多かったのですが、大学院で学ぶ毎日は、セミナーにたくさん、そして継続的に通っているようなイメージで合っていますでしょうか?

 働きながら大学院で学ぶイメージが湧かないので、具体的に知りたいです。

 また、これも一つの大きな悩みなのですが、大学院で学びたいということを、パートナーさんや会社にはどのように伝えましたか?

 「ちゃんと両立できるのか?」と聞かれたら答えられる自信がなく、こちらも相談に乗ってもらえるとうれしいです。よろしくお願いいたします。

(アイカさん・33歳・会社員)

誰かの知見を吸収する学びと、この世の知見を前進させに行く学び

 アイカさん、お便りありがとうございます。そして、ご結婚おめでとうございます!

 会社勤めを続けながらの大学院、どんなに強く「学びたい」と願っていても、時間のことやお金のこと、そして周囲への伝え方などなど迷いどころがたくさんですよね。

 私の経験をもとに、1つずつ、お答えできればと思います。

 まず大学院の学びですが、アイカさんのおっしゃる通り、一部セミナーのような側面はあるものの、セミナーとの違いとしては、大学院では、セミナーのような「誰かの知見を吸収する学び」を踏まえて、その上で「この世の知見を前進させること」が求められるところかと思います。

 この知を前進させる行為、つまりは世の賢い人たちが考えてくれた何かを数々の論文でインプットして、それを踏まえて「私はこんなことを発見したよ!」とか「私はこう思うよ!なぜなら」ということを考えていくのがいわゆる大学院での「研究」なのです。

 (これがめちゃくちゃ大変で、でもとっても面白いです。)

 社会人にとって、この「研究」の何が大変か?というと、この知を前進させる行為には、「時間の絶対量」と「深く思考する時間」が必要で、特に後者は細切れの時間ではなく、まとまった時間が必要なので、働きながらそのまとまった時間を確保するのが難しいというのが一番の課題なのではないでしょうか。

「深く学ぶ時間」をどう確保するか。

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII倶楽部の新着記事

会員専用動画の紹介も!