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科学・生物で気になることをお届け! 「数式なんて知らんし!!」 第24回

老化現象に大きく関わる「テロメア」とは? 細胞についてのお話

2019年07月17日 17時00分更新

文● イラスト●せれろんやまだ(@Celeron_ymd

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古い細胞の割合が多いから老ける!?

 ウチには3歳の子供がいます。普段はなるべくフツーの母親としてこの子に接していますが、たまに“生物学的な興味”でこの子を見ると、いろんなことに気がつきます。

 とにかくみずみずしい皮膚、ホクロなんてないです。シミもシワもなく、すべてがまだまだ新品です。髪の毛もサラッサラしてるし、とにかく疲労からの復活も早い。2時間も寝れば充電完了です。来年2倍の成人式のせれろんやまだ、そりゃ3歳児と比べりゃ雲泥の差だよ! と突っ込まれそうですが、よく考えると、同じ年代でも違います。肌や髪のツヤ、体力など、若々しい人もいれば年相応な人もいる。そして困ったことに、大人になると外見にその差が出てきます。そう、“老化現象”です。いったいこの老化現象ってどっからくるの!?

 老化現象の鍵を握っているもの、それが細胞の中にある『テロメア』です。染色体のさきっちょの構造部分で、染色体を保護する役割を持っています。このテロメア、細胞が分裂するとだんだん短くなるんですね。そしてこのテロメアの長さがあるところまで来ると、細胞は分裂を停止してしまいます。その後その細胞に待っているのは、細胞自体の老化と死です。若い時にはまだまだ長さが残っていて活発だった細胞分裂も、回数を繰り返すごとになくなり、やがて新しい細胞を生み出さなくなる……つまり老化です。この細胞の寿命が個人個人で異なるので、外見や体力などに差が出てくるんですね。

 このテロメアをなんとか持ちこたえさせて、いつまでもみずみずしいままでいられないもんでしょうか……と思ったら、どうやら『テロメラーゼ』というものが、その鍵を握っているらしいです! このテロメラーゼがあれば、寿命が延びたり、不老不死になったりするのでしょうか!?

せれろんやまだ

 大手PC関連デバイス販売代理店で敏腕を誇った“姐御”。科学好きが高じてついに連載開始。夢は家事を放棄すること。

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