Webサイトを開くと、閲覧者のパソコンの処理能力を使い、自動的に仮想通貨をマイニング(採掘)する「Coinhive(コインハイブ)」をめぐる刑事裁判が、横浜地方裁判所で進んでいる。
2019年1月17日、不正指令電磁的記録保管の罪(通称ウイルス罪)に問われた、ウェブデザイナーの男性(31)に対する被告人質問があった。
裁判では、ユーザーの同意なく、サイトを開くと自動的にマイニングにパソコンの処理能力が使われるコインハイブを設置した違法性を指摘する検察側に対し、男性側が「ウイルスではない」と無罪を主張。検察側と弁護側の主張が正面からぶつかり合う展開になった。
男性が刑事被告人になった経緯から、あらためて整理しておきたい。
この連載の記事
- 第280回 データセンター建設ラッシュ 日本への投資が熱を帯びる3つの要因
- 第279回 ラピダスがシリコンバレー拠点を作ったワケ
- 第278回 日本円のデジタル化が近づいてきた
- 第277回 仮想通貨取引所の破たんで起きたこと。「史上最大」の詐欺、FTX創業者に禁錮25年
- 第276回 時価1.5兆円の掲示板サイト「Reddit」のビジネスモデル
- 第275回 仮想通貨が通貨危機の引き金に!?
- 第274回 公取委、アマゾンとグーグルに睨み 巨大IT規制の動き、日米欧で相次ぐ
- 第273回 ビットコインが急騰した3つの理由
- 第272回 サイバー犯罪集団LockBit、手口はビジネスさながら “ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)”で企業を脅迫
- 第271回 楽天、5年連続赤字でもストップ高のワケ
- この連載の一覧へ