オフィス回帰が進んでいる昨今。一時期リモートワークをしていた人は「もう一度リモートに戻りたい」と感じることが多いのではないか。「リモートワークに戻りたいと思う“瞬間”」はどんなときか。
オンラインアシスタントサービス「Biz Hitsオンラインアシスタント」が、リモートワーク経験者502人に対するアンケート調査(2025年4月実施)を基に、「リモートワークに戻りたいと思う“瞬間”」のランキングを発表している。
実際の回答をまじえながら、1位から5位までを紹介しよう。
■1位:通勤途中(53.4%)
圧倒的1位となったのが「通勤途中」だ。職場に行くまでの間に、リモートワークに戻りたくなるという回答が多数。長時間の移動や混雑した電車内などの通勤に伴う肉体的・精神的ストレスが、リモートワークを恋しく思う大きな理由となっている。
・渋滞や電車の遅延で、通勤に時間がかかるとき(30代 女性)
・平日朝起きて駅に向かい、満員電車に揺られて隣の人と肩がぶつかった瞬間に、「ああ、リモートワークがよかった」と涙が出そうになります(40代 男性)
■2位:人間関係に疲れたとき(12.0%)
基本的に、自宅でひとりで作業をするリモートワーク。リモート期間中に抑えられていた人間関係の摩擦が出勤で顕在化されている。
・職場の人間関係が面倒だなと感じるときです。意味のない会話や一緒にご飯を食べる時間など、ものすごく無駄に感じます(30代 女性)
■3位:悪天候の日(9.6%)
とくに出勤が辛くなるなるのが、大雨や強風などの悪天候の日だ。悪天候とまでいかない、花粉が多い日や暑さ・寒さが厳しい日にも、リモートワークに戻りたいと感じる人がいる。
・2月後半、花粉が飛び始めて目がかゆくなり、鼻水が出始めたとき。花粉症である自分にとっては、自宅で仕事ができると、とてもありがたいと思ってしまいます(50代以上 男性)
■4位:周囲のせいで集中できない(8.8%)
リモートワークでは、質問や声掛けもチャットやメールなので、集中したいときには対応を後回しにできる。一方、職場で働いていると、「同僚からの質問」「上司から呼び出し」「受電」など、自身のペースが乱される事象が発生する。
・職場で事務作業中、同僚や上司に手を止められることが多く、自分のペースで黙々と作業に集中できない(30代 女性)
■5位:身支度の途中(7.4%)
出勤前には身なりを整える必要があるが、リモートワークであればあまり服装に構わなくても良い。子育て中で「朝、子どもの準備を急かしながら自分も準備するのが大変なので、リモートワークに戻りたい」という人もいたという。
・毎日服装を考えるときに、本当に嫌になります。外に出たら服は汚れるし花粉もつくし、洗濯物も増えます(40代 女性)
出勤再開で困る「家事育児との両立」
また、アンケートでは出勤再開で困ったことも質問している。一番回答が多かったのが「家事育児との両立が難しかった」で23.7%となった。「体力的にキツかった(20.7%)」、「通勤が辛く感じた(11.2%)」、「自由時間が減った(10.4%)」、「睡眠時間が減った(10.2%)」が続いている。
リモート期間中に得た「生活リズム」「効率の良さ」「時間の余裕」が失われたことに、不満を感じる人が多くみられた。通勤に時間を奪われることが、生活の柔軟性や余裕が失われる大きな要因だという。
・出社するだけでストレスを感じたり、体力的にも疲れを感じたりするようになった(30代 女性)
・睡眠時間が減り、体調や仕事のパフォーマンスに影響が出た(20代 女性)
・外食が増え、出費が増えたこと。余計な仕事が増え、残業が多くなったこと(40代 男性)
