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ヒョンデのスーパーEV「IONIQ 5 N」オーナーが高級ドライビングクラブで爆走!

2024年12月01日 15時00分更新

文● スピーディー末岡 編集●ASCII

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 韓国の自動車メーカー、ヒュンダイ改めヒョンデ。日本ではEVの「KONA」と「IONIQ 5」、FCEV「ネッソ」というラインナップでしたが、今年の夏に同社のハイパフォーマンスブランド「N」のラインナップ「IONIQ 5 N」が加わったのです。

 IONIQ 5 NはEVながらも走りが楽しめるギミックが随所にあって、エンジンの回転数を表示したり、シフトダウンでブリッピングしたり(すべて擬似的)、最高速度260km/h、最大650馬力オーバーのパワーでドリフトも楽しめるという、走りに振り切ったEVです。すでにレビューしているので、興味ある方はこちらをご覧ください(EVなのにドリフト!? 変速ショックもあるヒョンデ「IONIQ 5N」に新 唯も興奮!)。

IONIQ 5 N

IONIQ 5 Nオーナーのためのイベントが
高級会員制ドライビングクラブを貸し切り開催!

 そんなIONIQ 5 Nの特別仕様車「ファーストエディション」が50台限定で発売されていましたが、そのオーナーたちによるイベントが、千葉県南房総にあるドライビングクラブ「MAGARIGAWA CLUB」で開催されたのでレポートします。

 まず、MAGARIGAWA CLUBというのは高級車ディーラーのコーンズが運営する高級ドライビングクラブです。ゴルフクラブのクルマ版と言えばなんとなくイメージがつきそうでしょうか。正会員(永年)の会員権が約4000万円、5年単位のアソシエイト会員も会員権が450万円、年会費と年次諸費用を会わせて115万円、更新料(5年)が180万円と、まさにお金持ちのためのテーマパークと言えます。

THE MAGARIGAWA CLUB

 IONIQ 5 Nのファーストエディションを購入した人には、このMAGARIGAWA CLUBで開催されるオーナー限定イベントへ参加する権利もインクルードされていたのです。最終的には2025年4月に開催予定のドイツ・ニュルブルクリンクでのイベントへも招待されます。

 限定イベント「IONIQ 5 N ファーストエディション・オーナーズ・デイ」は11月16日に開催され、全国から約20台のIONIQ 5 Nが参加しました。正直なところ、IONIQ 5 Nのポテンシャルは一般道では発揮できません。それなら専用コースで思う存分その性能を堪能してもらおうというのが企画の趣旨です。MAGARIGAWA CLUBを貸し切って、さらにIONIQ 5 Nでサーキット走行できるなんて、ぜいたくにもほどがあるイベントです。

ピットレーン

 MAGARIGAWA CLUBのピットレーンには上り最速を決めるレース「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」に参戦した「IONIQ 5 N TA Spec」が置かれていました。翌週のラリージャパンでも展示されるのかと思いきや、このためだけに持って来たそうです。

パイクスピークバージョンのIONIQ 5 N。リアウィングの巨大さがエゲつない

 まずはヒョンデ モビリティ ジャパン マネージングディレクター、七五三木(しめぎ)敏幸氏が開会のご挨拶。そして同社商品担当の佐藤 健氏がNブランドについて解説しました。IONIQ 5 Nはローリングラボと呼ばれる試験車両で実際に走り込んでパワートレインやシャシーなどを研究していったとのことです。

元ポルシェジャパン社長であり、現ヒョンデ モビリティ ジャパン マネージングディレクターの七五三木敏幸氏

ヒョンデ モビリティ ジャパン 商品担当 佐藤 健氏

1日のメニュー。朝から夕方までミッチリのスケジュールだった

ツメを隠す必要ナシ! 全長3.5kmのコースを爆走!

 筆者はEVのスポーツカーはポルシェのタイカン、そしてこのIONIQ 5 Nしか乗ったことがありませんが、まったく真逆のキャラクターをしています。タイカンはそもそもEVのラインナップとして作ったもの。こちらはIONIQ 5というSUVをベースにチューニングしたものです。タイカンは質実剛健で一切無駄がないポルシェらしいEVですが、IONIQ 5 Nはクルマ好きの開発者が寄ってたかって「これ面白いんじゃね?」という要素を追加していったモデルです。

 そう、できること、やれることが非常に多いので、一般道ではなかなか試しにくいのです。そこで高低差もありストレートも800mある全長3.5kmのMAGARIGAWA CLUBです。ここで押したことがないボタンも含め、いろんな機能を体感することになりました。 御

 慣熟走行の意味も兼ねてパレードランをしたあと、記念撮影を挟んで、ドラッグレースやジャイアントコーナリング、またインストラクターの同乗走行(タクシードライブ)といったメニューをこなしていきました。

参加者みんなでゆっくり走行

 ドラッグレースは400mの直線加速を味わうもの。ストレートで止まり、静止状態からフル加速を味わうというもので、街中で普通に走っていたらローンチコントロールなんて使うこともないでしょうし、EVならではのシートに背中が貼り付くような加速も味わえたことでしょう。

ドラッグレースのスタート時。強力な加速でフロントが浮いている

 ジャイアントコーナリングは操縦安定性を体験するもので、インストラクターの指示にしたがってコーナーを走行し、どれだけ電子制御が介入することで思い通りに走れるかということを理解できます。

曲がりながらの上り坂も、EVならではのトルクとパワーで余裕でクリア

 最後は自分の手でドライブするサーキットドライブもあり、オーナーたちは日頃出せない速度域を堪能し、改めて愛車のポテンシャルを知ったようでした。

思い思いに走るオーナーたち

 IONIQ 5 Nの価格は858万円と、ベース車両に比べると約300万円ほど高額ですが「同じようなスペックのスポーツカーと比べると安い!」と、笑顔で語ってくれたオーナーさんが印象的でした。

ランチはビュッフェスタイル

施設内にはこのような別荘的な建物が複数あり、ほとんど完売だそう

長期滞在できるようになっているが、オーナーはあまり来ないことのほうが多いらしい

部屋の中からモニターをコントロールでき、好きなコーナーのカメラを切り替えて部屋のテレビに映し出せる

キッズルームは超充実。担当者によると「うちはキッズファーストです。子どもが来たくないという施設だと大人も来てもらえないので」とのこと

このような観戦スポットがいくつもある

日本庭園的な観戦スポットのすぐ奥がコースで、スーパーカーが爆走しているというギャップが面白い

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