8月に韓国・ソウルで開催されたディスプレー関連の展示会「K-Display 2024」を取材しました。サムスンディスプレイやLGディスプレイなど、大手のディスプレー企業の出展のほか、関連メーカーも多数ブースを出していました。
その中でスマートフォンの背面処理を手掛ける企業の展示が気になったのです。
SEGYUNG HITECH(セギョンハイテク)はスマートフォンのデザインやディスプレー保護素材などを開発するメーカーですが、最近のスマートフォンの背面デザインに関しても様々な開発をしています。
CMF(Color、Material、Finishing)デザインを手掛けており、カラーリングだけではなく、素材やその加工技術などの組み合わせにより、美しいスマートフォンの外観を実現させています。
スマートフォンの背面が白や黒の単調なデザインの時代は終わり、多数のカラバリを用意している製品も数多くあります。SEGYUNG HITECHは業界最大手メーカーの背面パネルデザインも担当しており、映える色合いかつガラスで保護された、強度あるパネルを開発しています。
背面デザインは、市場のトレンドを参考にしながらパターンやカラーを決める必要もありますし、そのデザインをどのように背面パネルに印刷するか、さらにその上をどのように保護するかなど、製品に落とし込むまでに様々なステップ・検討が必要になります。
表面の触り心地を左右するコーティングによっては、元のデザインが見えにくくなることもあるため、簡単に製品化できるものではありません。
サンプルを見せてもらいましたが、どれも最近のスマートフォン、特に中国メーカー製品でよくみるパターン。しかし、それぞれ異なるステップで仕上げられており、手で持ってみると光の輝き方や手触りもかなり違います。
スマートフォンにカバーをつけるとこれらのデザインは見えなくなってしまうものの、最近は透明ケースが付属する製品も多く、本体デザインを気にして買うユーザーも多くいます。
最近話題の折りたたみスマートフォンも、特に縦折り型のフリップスタイルはファッション性も高めた製品として、外観の仕上げは製品選択の大きな判断基準になります。いかに「美しい背面にするか」これは製品スペックと並んで重要な技術になっているのです。
SEGYUNG HITECHはほかにも方向によって見え方の異なるフィルムの開発など、魅力ある製品づくりをサポートする素材の開発をしています。最新スマートフォンが次々と出てくる中、このように本体の素材や仕上げを開発する企業の技術力が製品の魅力を大きく引き上げているのです。
この連載の記事
-
第717回
スマホ
ファーウェイの新型EV「LUXEED」はスマート化でよりモバイルとクルマは密接な関係に -
第715回
スマホ
シャオミから大ヒット商品が登場! 4倍の値段で取引されるポータブルプリンター -
第714回
スマホ
27分で5万台売ったシャオミのEV「SU7」を上海のショールームでチェック! -
第713回
スマホ
シャオミの逆を行く自動車メーカーが出したスマホ「NIO Phone」 -
第712回
スマホ
パリにある謎のスマホ通りはアフリカのケータイで溢れていた -
第711回
スマホ
Nothingの最新スマホ「CMF Phone 1」にロンドンで対面し興奮のまま購入! -
第710回
スマホ
BMWコラボスマホが海外で立て続けに登場で香港とインドに超嫉妬! -
第709回
スマホ
「OPPO Reno11 A」が日本発売! ベース(?)の海外版「Reno11 F 5G」との違いを調べた -
第708回
スマホ
HONOR参入で中国で競争激化、フリップ型の折りたたみスマホ -
第707回
スマホ
NokiaスマホのHMD、「HD」のスマホに移行 格安モデルで勝負をかける - この連載の一覧へ