モリサワと阪神電気鉄道は3月13日、阪神甲子園球場のスコアボードに使用されてきた「甲子園文字」をデジタルフォント化する「甲子園フォント制作プロジェクト」を発表した。
手書き時代からの伝統を現代仕様へリニューアル
阪神甲子園球場では開場翌年(1925年)から1983年まで、スコアボードに職人が毛筆で手書きした文字を使用しており、独特な字形が「甲子園文字」と呼ばれ親しまれてきた。スコアボードがブラウン管の電光表示となった1984年以降も、球場職員が手書き時代の伝統を引き継ぎ、オリジナルの文字データを制作、表示しているという。
本プロジェクトはこうして長年引き継がれてきた甲子園文字を、モリサワが現代の実用に則した「甲子園フォント」としてリニューアルするというもの。同社の創業100周年と阪神甲子園球場の開場100年周年を記念した事業で、「甲子園文字の伝統を次の時代に繋ぐ」をコンセプトに、ユニバーサルデザインフォントをベースとした、より多くの人が読みやすい新しい甲子園文字を制作する。
フォントの完成は2024年12月を予定しており、2025年3月から同球場のスコアボードで使用される見込みだ。