KDDIのサブブランドであるUQモバイルは、6月1日から新料金プラン「コミコミプラン」「トクトクプラン」「ミニミニプラン」をスタートさせる。このなかでメインの料金プランとなるのが「コミコミプラン」だ。
UQモバイルが「ahamo」対抗
これまでUQモバイルはS・M・Lという通信量別の料金プラン設計になっていたが、コミコミプランでは「データ容量20GB」「2980円(税込み3278円)」「1回10分以内の国内通話料無料」をアピールする。
データ容量20GBをわかりやすく訴求するのは、コミコミプランがNTTドコモ「ahamo」対抗に位置づけられているからだ。
これまでUQモバイルはどちらかといえば、ソフトバンクのサブブランドである「ワイモバイル」を意識した料金プラン設計になっていた。S・M・Lというメニューもワイモバイルがやっていたから、というのが大きな理由だった。
UQモバイルとワイモバイルは、どちらもメインブランドのキャリアショップでも契約できるのが特徴とも言える。「auやソフトバンクから格安スマホに乗り換えたいけど、ネットで契約は不安。ショップで店員さんに話を聞きながら契約したい」というニーズを同じ店舗内で満たし、「他社に逃げられるくらいなら、うちのサブブランドで囲い込む」という役割を担ってきた。
一度、サブブランドにデビューした人は、安価な通信料金プランで満足しつつ、5Gスマホに切り替え、データ容量を大量に使うようになったら、また「auやソフトバンクの使い放題プランに戻ってきてね」という戦略になっている。
UQモバイルの「コミコミプラン」とahamo、データ容量は20GBで同じだが、通話定額がコミコミプランは1回10分までだが、ahamoは1回5分までとなっている。KDDIでは「通話の9割は10分以内で終わる」としており、音声通話のかけ放題を意識しているユーザーを取り込みたい考えだ。

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