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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第192回

Astell & Kernの新モデル、A&norma 「SR35」を聴く

2023年05月24日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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 5月20日に発売となった「A&norma SR35」は、Astell & Kernの中ではスタンダード機種となるA&normaラインの新製品だ。価格は12万9980円。A&normaは高価なAstell & Kernブランドの中では、比較的手が届きやすい価格帯のモデルとなっている。また、コンパクトかつ軽量でありながら、他のラインアップとほぼ同等のソフトウェア機能も提供している。

SR35

クアッドDAC搭載のリッチな仕様

 SR35の大きな特徴は、前モデルの「SR25 MarkII」で採用したシーラス・ロジック製のDAC IC「CS43198」を2基使用するデュアルDAC方式を進化させ、「CS43198」を4基搭載したクアッドDAC方式にしたことだ。

SR35

ブロック図

 DAC ICを倍にすれば性能が向上するが、消費電力は大きくなる。そこでSR35では、デュアルDAC方式とクアッドDAC方式を切り替える機構を入れても、高音質と連続再生時間の両立を実現した。これが「DACスイッチングモード」だ。

 また、アンプ回路も刷新して、上級機で採用された技術を投入している。操作系も「A&ultima SP3000」で採用されたばかりの「新世代のクリムゾンテーマ」のGUIに変更した。基板をシールド缶でノイズ遮蔽している点も上級機と同様だ。

SR35

 このようにスタンダード機種ながら上級機種のエッセンスがフィードバックされたモデルである。2段階のゲイン切り替えも搭載しているので、スマホなどでは音圧が取りにくいヘッドホンにも対応しやすい。

ポータブルオーディオに求められる機能はほぼ網羅

 機能面ではRoon ReadyとMQAフルデコード対応をはじめとして、USB DAC機能、USBデジタルオーディオ出力機能、Bluetooth伝送時のaptX HD/LDACコーデック対応、Bluetoothレシーバーとして使える「BT Sink」機能、DLNA強化のネットワークオーディオ再生機能「AK Connect」など、上級機並みの機能を備えている。

 また、音楽ストリーミングサービスにも対応。「Open APP Service」機能により、本体にさまざまアプリを追加できる。ヘッドホン端子は3.5mmアンバランス、2.5mm4極のバランス、4.4mm5極のバランスと、これもフルに装備されている。サイズは幅64×16.1×高さ108.3mmで、重さは約184gである。

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