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鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第56回

【鉄板&旬パーツ】天然木フェイスが秀逸なPCケース「North」を触ってみた

2023年03月21日 13時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

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 春のPC新調シーンズなのもあるが、いい感じに値下がりした第13世代インテルCoreプロセッサーに、ゲーミング面を強化した3D V-Cache搭載のRyzen 7000X3Dの登場や、そろそろ登場がウワサされているGeForce RTX 4070など、新たなPCを組むのにベストなタイミングが到来している。

 パフォーマンスを第一に、信頼性や見た目などさまざまな要素を加味してパーツを選ぶことになるが、冷却性や静音性に影響するPCケース選びはとくに重要。毎日目にするものだけに飽きのこない上質なものを選び抜きたい。

 店頭にはGeForce RTX 40シリーズなどのハイスペックな構成におすすめのLIAN LI「LANCOOL 216」や、組み合わせパーツのセンスが問われるHYTE「Y40」など、魅力的なPCケースが増えている。

定番ミドルタワーPCケースのNZXT「H5」シリーズ。フロント強化ガラス「H5 Elite」(左)1万8000円前後と、エアフローを強化したフロントメッシュパネルの「H5 Flow」(右)1万2000円前後

フロントに160mm径の大型RGB LEDファンを2基備え、高いエアフローを実現する「LANCOOL 216」。1万6000円前後とコスパも良い

392mmまでのカード長に対応するのでGeForce RTX 40シリーズを搭載できる。360mmラジエーター×2のデュアル水冷も実現できる拡張性を備えるのも魅力だ

視線を遮るケース角のフレームを排したパノラマデザインが特徴のHYTE「Y40」。価格は2万4000円前後と高価だが、垂直配置用のPCIe4.0対応ライザーケーブルが付属なのを考えると悪くない価格だ

PC内部を魅せるだけでなく、ラジエーター搭載スペースや、エアフローなどもしっかりと考えられている

NZXTからも角のフレームを排した魅せるPCケースの「H9」シリーズが登場している

 数多くの魅力あるPCケースのなかから、筆者の目を引いたのが、天然木フェイスとメッシュパネルを採用したFractal Designの「North」になる。「LANCOOL 216」や「HYTE Y40」も、実際に組んでみたいと思わせる要素が満載だが、「North」の木材を使ったフロントデザインに惚れ込む人は多いだろう。

 実際、売れ行きは世界的に好調とのことで、生産が追いつかず少量入荷と売り切れを繰り返してきたが、そろそろ在庫が復活するかもという。そこで今回は、Fractal Designのリリースをみた瞬間に欲しい! と筆者に思わせた「North」をレビューしていこう。

天然木フェイスにひと目惚れしたFractal Design「North」。外観デザインの完成度は秀逸のひと言だ

カラーとサイドパネルの異なる4モデルをラインアップ

 「North」は「ゲーミング空間を一変させます」のキャッチコピーで登場しただけあって、天然木を使ったフェイスだけでなく、高い通気性を確保する高エアフロー設計もポイント。拡張性もGeForce RTX 40シリーズに十分対応できる355mm(ファン搭載時)までのカード長や、フロントに360mmラジエーターを搭載可能など、ゲーミングPCを組むときのリクエストにしっかりと応えられる仕様になっている。

North Charcoal Black

North Charcoal Black TG Light

North Chalk White TG Clear

 ラインアップはブラックとホワイトのカラーバリエーションに加えて、サイドパネルの違いで4モデルが用意されている。サイドパネルは、メッシュパネルと強化ガラスパネルの2パターンで、強化ガラスはブラックモデルがダークタイプの「TG Light」、ホワイトモデルがクリアタイプの「TG Clear」になっている。

 また、ブラックとホワイトモデルでは使われている天然木が異なり、ブラックはウォールナット、ホワイトはオークを採用と、Fractal Designらしいこだわりをみせている。

Fractal Design「North」のスペック
製品名 North Charcoal Black North Charcoal Black TG Light North Chalk White North Chalk White TG Clear
型番 FD-C-NOR1C-01 FD-C-NOR1C-02 FD-C-NOR1C-03 FD-C-NOR1C-04
カラー ブラック ホワイト
サイドパネル メッシュ 強化ガラス メッシュ 強化ガラス
対応マザーボード ATX
拡張スロット数 7スロット
ドライブベイ 3.2/2.5インチ×2、2.5インチ×2
対応電源ユニット ATX、奥行き最大255mm
対応ビデオカード ボード長最大355mm(前面ファン搭載時)
対応CPUクーラー 全高170mm(ファンブラケット搭載時は全高145mm)
対応ラジエーター トップ:240mm(最大幅122mm)、
フロント:360/280/240mm(最大幅151mm)
搭載可能ファン トップ:140/120mm×2、フロント:140mm×2または120mm×3、
リア:120mm×1、側面ファンブラケット:140mm/120mm×2
フロントインターフェース USB 3.2 Gen 2 Type-C×1、USB 3.0×2、マイク×1、ヘッドホン×1
フロントPower LED オレンジ ホワイト
サイズ 215(W)×447(D)×469(H)mm

ここでは、メッシュ仕様のホワイトモデル「North Chalk White FD-C-NOR1C-03」を触った

ホワイトモデルの天然木には、木目がきれいなオーク材が使われている

サイドパネルに関係なく、トップはメッシュパネルになっている。よくあるマグネットタイプではなく、デザイン性も良好だ

 対応CPUの全高やファン搭載数などの基本の仕様は同じだが、サイドメッシュパネルのモデルは、120mm/140mmファンを2基サイドに取り付けできるブラケットと、PWMファンコネクターを4基備えるファンハブを備える。サイドメッシュパネルモデルは、サイド強化ガラスパネルモデルと同価格なので、+αが備わっている形だ。

サイドに140mm/120mmファン×2を搭載できるブラケット。取り付け位置は3パターンから選べるが、CPUクーラーやビデオカードと干渉することもある。必ずしも吸気強化=冷却性アップとはならない ので、効果はケースファン構成、配置でいろいろ 試す必要があるだろう

最下段。ビデオカードのファン側に風を送る形になる。搭載できるビデオカード幅は178mmまでになるが、PCIe補助ケーブルの出っ張りを考えると、標準的な112mm幅で結構ギリギリだ

中段。おもにビデオカードのバックプレートへ風を送る感じだ。CPUクーラーにも干渉するようになる

上段取り付け時は、完全にCPUソケットに被るようになる。CPUクーラーの全高は170mmから145mmにダウンする

右側のトップに備わっているファンハブ。リアやトップに搭載した排気用ファンを接続するのが良いだろう

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