KDDIは3月7日、メタバースやNFT市場、暗号資産管理などのサービスを提供するプラットフォーム「αU」(アルファユー)を発表した。
メタバースを中心にWeb3の領域を全方位で取り組んでいくKDDIの意気込みが感じられる発表であった。
KDDIの髙橋誠社長は「メタバースでワクワクしないといけないと思っている。αUは結構、面白いと思う。(NTTドコモの)コノキューとは違う取り組みではないか」と胸を張る。単にメタバース空間の提供だけでなく、NFTやライブ配信、暗号資産などをまとめて提供するプラットフォームとなっている点が大きく違うようだ。
髙橋社長は「かつて、ケータイ向けコンテンツ企業が集まるイベントを実施していたが、メタバースもそういった感じにしたい。メタバースは人が集まらないと話にならない。それには我々だけが頑張っても仕方ない。メタバースに参加してもらう人、プレイヤーが集まるように仕掛けていきたい」と抱負を語る。
髙橋社長といえば、3Gケータイのころ、コンテンツサービスである「EZweb」成功の立役者として知られる存在だ。大量のコンテンツをキャリアだけが作るのは限界がある。メタバースが成功するにはいかにコンテンツが集まりやすいプラットフォームを作るかがカギとなる。

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