G-Master Hydro Z790 Extreme/D5をレビュー
13900K&RTX 4080のデュアル水冷PCが低温かつ低騒音でニクイ
2023年02月18日 11時00分更新

サイコムを代表するBTOパソコンと言えば、デュアル水冷PCの「G-Master Hydroシリーズ」は外せない。CPUクーラーだけではなく、ビデオカードまで独自のカスタムで水冷化しているという意欲的なシリーズだ。
他社でもビデオカードを水冷化している例はあるが、最上位モデルだけだったり、構成が限られている場合がほとんどだ。なぜなら、ビデオカードまで水冷化したいというニーズはそこまで多くはない。すなわち、そんなBTOメニュー用のPCパーツを常時用意しておくことは在庫管理上、あまりいおいしくないからだ。
そんな中、サイコムは常時水冷化したビデオカードをラインアップしている。同社の目標にある「職人としてのこだわりを胸により真摯にお客様のニーズに向き合います。」という“Craftsmanship”が垣間見える姿勢だ。もちろん、ビデオカードの水冷化は簡単ではない。
水冷クーラーユニットを別途調達し、独自に改造して搭載している点はもちろん。長時間の負荷テストで安定性や性能までチェックしている。そして、実は水冷化できるビデオカードはかなり限られている。そのため、同じGPUを搭載するビデオカードを多数のメーカーから取り寄せ、試作と評価を繰り返す必要がある。
これだけの手間がかかるのだから、ほかのBTOパソコンメーカーで水冷化ビデオカードのモデルが少ないことは当然に思える。そんな手間を惜しまないところが、常にお客さんのニーズに情熱をもってこたえる、サイコムらしさと言えるだろう。

独自に水冷化することで幅広いラインアップを実現した水冷ビデオカード。ラジエーター部に熱伝導する水枕ユニットのほか、PCB上の部品も冷やせるように空冷ユニットも備える。このハイブリッド水冷機構で静音かつ安定した動作を実現している
そして、NVIDIAの最新世代となるGeForce RTX 40シリーズを搭載したビデオカードでも、すでに水冷化したBTOメニューが存在する。今回紹介する「G-Master Hydro Z790 Extreme/D5」でも選択できる。CPUは「Core i9-13900K」、ビデオカードは水冷化した「GeForce RTX 4080」搭載モデルを採用した試用機材を用い、詳しく紹介していこう。
G-Master Hydro Z790 Extreme/D5 | ||
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標準構成の主なスペック | 試用機の主なスペック | |
CPU | インテル「Core i7-13700K」(16コア/23スレッド、最大5.4GHz) | インテル「Core i9-13900K」(24コア/32スレッド、最大5.8GHz) |
CPU クーラー |
Fractal Design「Celsius S36 FD-WCU-CELSIUS-S36-BK」(簡易水冷、360mmラジエーター) | |
マザーボード | ASUS「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」(インテルZ790、ATX) | |
メモリー | 8GB×2、DDR5-4800<メジャーチップ・JEDEC準拠品> | |
ストレージ | Crucial「P5 Plus CT500P5PSSD8」(500GB M.2 SSD、PCIe 4.0) | |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 3070 8GB LHR」(8GB GDDR6)+Asetek「740GN」(簡易水冷、240mmラジェーター)+ENERMAX「UCTB12」(120mmファン)<サイコムオリジナル水冷仕様> | NVIDIA「GeForce RTX 4080」(16GB GDDR6X)+Asetek「Hybrid GFX 240 LCS」(簡易水冷、240mmラジェーター)+Noctua「NF-A12x25 ULN」(120mmファン)×2(サイコムオリジナル水冷仕様 ) |
電源 ユニット |
SilverStone「SST-DA850-G」(850W、80 PLUS GOLD) | SilverStone「SST-ST1000-PTS」(1000W、80 PLUS PLATINUM) |
PCケース | Fractal Design「Define 7 Black/White TG Clear Tint」(E-ATX、ミドルタワー) | |
ケース オプション |
なし | ARGB発光システム(LEDストリップ2本) |
OS | Microsoft「Windows 10 Home 64bit」 | |
直販価格 | 40万4360円~ | 61万1250円 |
