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AIクラウドサービス「ADFI」、異音検知AI開発用のツール提供開始

 株式会社AIロボティクスは2023年1月25日、AIクラウドサービス「ADFI(アドファイ)」において、異音検知AIを開発するための「スペクトログラム変換ツール」の無償提供を開始した。機械設備向けの異音検知AIを低コストで開発、導入可能になる。スペクトログラムは音の強さや周波数、時間的な変化を視覚的に示した画像データ。

 近年、機械設備などの稼働音をAIで解析し、故障の早期発見や予兆検知を行う「異音検知AI」の注目が高まっている。一方で、異音検知AIの開発には多大なコストがかかり、普及が進んでいなかった。

 こうした状況を背景に、AIロボティクスは「ADFI」で異音検知AIを開発するための「スペクトログラム変換ツール」の無償提供を開始した。

「ADFI」はプログラミング不要で画面上の操作だけで画像検査AIを開発できるクラウドサービスで、AI開発コストの削減を図る。「スペクトログラム変換ツール」で音声データを画像データ(スペクトログラム画像)に変換することで、「ADFI」を使って低コストで異音検知AIを作成できる。

「ADFI」は画像異常検知AIを開発できるクラウドサービスとして、主に4つの特徴を備える。1つ目の特徴は画面上の操作だけで画像検査AIの作成と性能検証が即日可能であること。操作は学習画像とテスト画像をアップロードし、学習実行ボタンを押すだけだ。AIの専門技術や専門知識がなくても使える仕様となっている。

 2つ目の特徴は、高性能AIを自動作成できることだ。画像異常検知のベンチマークを使った性能評価実験(MVTecデータセット)では、2021年時点の3つの世界最先端手法と同等以上の精度を達成したという。

 3つ目の特徴は、独自技術によりAIの学習に必要な画像数が少ない点だ。一般的なディープラーニングの学習に必要な画像データ数の10分の1以下の画像データ数(最小10枚の正常画像のみ)で、画像検査AIを作成できる。

 4つ目の特徴として、高価なハードウェアは不要。「ADFI」はクラウド上でAIの学習と実行を行うため、ユーザーはGPUを搭載したサーバーなど高額なコンピュータは必要ない。

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