親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第204回
3人に1人はハッシュタグ検索にも関心あり
令和のシニアは「寝る前スマホ」や「ながら視聴」が当たり前
2023年01月31日 10時00分更新
シニア層でもスマホの「ながら視聴」
スマホやSNSを使いこなすシニア層が増えているようだ。今どきのシニアの利用状況はどうなっているのだろうか。ADKマーケティング・ソリューションズとADKダイレクトによる「シニアのデジタル白書2022」(2022年7月)を見ていこう。
スマートフォンを1日にどのくらい操作するか聞いたところ、最多は「1~3時間」(51.3%)となり、1時間以上操作する人は合計67.7%に上った。
次に利用場面を聞いたところ、「食事の後」が5割強で、1日に3回突出している。続いて「起床直後」37.1%、「就寝直前」31.4%となり、3割以上のシニア層に“寝る前スマホ”や“寝起きスマホ”が習慣化していることがわかった。
さらに、スマホとそれ以外の情報媒体の同時利用「ながら視聴」をどの程度しているか聞いたところ、49.2%と約半数が「よくする」「たまにする」と回答。性別では、男性42%、女性57.8%となり、特にシニア女性が柔軟にメディア利用を取り入れているようだ。
もはやシニア層にもスマホの利用が当たり前となり、「ながら視聴」も一般的になりつつあるというわけだ。
意外!? ゲームの利用率も低くない
インターネットサイトやアプリの利用について聞いたところ、「LINE」が79%で最も利用率が高く、続いて「Google」66.2%、「Yahoo! JAPAN」66%だった。一方、Facebook、Instagram、Twitter、TikTokなどのSNS利用率は、いずれも2割未満であり、この点が若者層との違いとなっている。
また、SNSで「#(ハッシュタグ)」を使った検索をするか聞いたところ、現在もしくは過去検索したことがある人は11.8%だった。しかし、「今後は検索してみたい」と回答した人は21.6%おり、すでに利用している人と合わせると、全体の3分の1にあたる33.4%がハッシュタグ検索に関心があることになる。
スマホやタブレット端末でのゲームアプリの利用状況は比較的高い割合で、なかでも「脳トレ」関連アプリは、女性31.8%、男性13.8%で女性の利用率が高く、一方「将棋」関連アプリでは、男性9.1%、女性2.9%となり、男性の利用率が高かった。
筆者の70代の両親もスマホやLINEを使いこなしており、孫とのやり取りを楽しんでいる。文字入力もスムーズで、ボイスメッセージなどもあわせて使いこなしている。孫からのメッセージが少ないと、「最近あまりメッセージがないね」と言ってくるほどだ。
スマホやネット、SNSなどは上手く取り入れることで、生活が便利で充実したものになる。ただし、初めは設定が難しく敷居が高いので、離れて住む両親などには設定をして渡したり、使い方を教えてあげたりすると喜ばれるだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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