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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第279回

都内の狭い道も上り坂も快適に走れる日産「SAKURA」は軽とEVのいいとこ取り!

2022年12月10日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●寺坂ユミ(@129Ym_afilia)編集●ASCII

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日産/SAKURA(294万円/試乗車はオプション込み、335万3415円)

 アイドルユニット「純情のアフィリア」の10期生・寺坂ユミさんを「ASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長」としてお招きし、色々なクルマに乗ってもらう本企画。今回は日産自動車の軽EV「SAKURA」を試乗してもらいました。

日本の道路事情にフィットする軽EV

 日産自動車は、1940年代後半に「たま電気自動車」を、2010年に世界初となる量販電気自動車「日産リーフ」を発売。SDGsやらカーボンニュートラルと騒がれる前から、クルマの電動化にいち早く取り組んできたメーカーといえるでしょう。そして現在、リーフのほかにSUVのARIYA、そして軽自動車のSAKURAと、国産他社のどこよりも充実したラインアップを揃えています。

 世界初の軽自動車EVとなったSAKURAは軽自動車のみならず、クルマにとってのゲームチェンジャーになりうる存在と意気込んで市場投入したモデルです。当然注目度も高く、既に2万8000台を売り上げているのだとか。日産リーフの販売台数10年で14万6000台だったことから、半年足らずで2万8000台がどれだけ凄い数かお分かりいただけるかと思います。

 人気の理由はズバリ価格。今回試乗する上位グレードで294万円(オプション込みで335万3415円)という値付けは、ほかの電気自動車の2/3といったところ。とはいえ、上位グレード200万円が相場の軽自動車としては高額なのですが、ここに補助金という追い風がやってきます。その額、国から55万円、地方自治体から45万円(東京都の場合)、さらに葛飾区などではプラス14万円がやってくるので、住んでいる場所によっては「ほぼ半値」でクルマが所有できるのです。さらに、自動車取得時に関わる税金はすべて免税。東京都の場合、194万円で最新の電気自動車が手に入るのです。「今年、ママが軽自動車を買ったんですけれど、なんやかんやで200万円超えてましたよ」と、悔しそうに語るゆみちぃ部長。

 購入金額も安ければ、維持費も安いのが電気自動車の魅力的なところ。SAKURAが搭載する20kWhのバッテリーを満充電する場合、電気代は1kWh27円として540円。これで180km走ってしまうのです。ガソリンの軽自動車が180km走るには、リッター18kmと仮定して10リットル必要。レギュラーガソリンが160円とすると1600円。なんと1/3の金額で走れることになります。ちなみに急速充電の場合、16.5円/分で30分充電すると495円。これで7~8割は充電できます。つまり「自宅や近所に充電設備があるなら、電気自動車の方がオトク」なのです。ゆみちぃ部長の目の大きな目が、さらに大きくなったのは言うまでもありません。

 ですが、ゆみちぃ部長的に軽自動車は「街乗りにはイイけれど、高速道路は怖いかも。大きなトラックが横を通ったり、風が強い時にはふらつくかも」というイメージ。そして「内装がチープ」であったり「坂道でエンジンが唸る」と安っぽいという点もあるのだとか。さらに、MINIやポルシェのようなヘッドライトが丸いクルマがお好みですので、SAKURAの現車を見せるのは正直不安でした……。

 ですが見るやいなや「いいじゃないですか!」と、ゆみちぃ部長の中の好感度ゲージが爆上がりの「ときめきメモリアル」状態であります。「フロントマスクに穴があいていないのが未来的でいいですね。エンブレムが光っているし!」という先進感にハートキャッチされたようです。

SAKURAのインテリア

プレイスティック式のシフトを採用

USBはType-CとType-Aを各1系統用意する

9インチのナビゲーションディスプレイは高精細で見やすい

ドアの内張とリモコンまわり

パーキングブレーキはステアリングコラム近傍の左側にある

ステアリングホイールは2スポーク

メーターパネルは液晶表示

天井にはSOSボタンを配置する

 室内もチェックしてみましょう。「軽自動車の車内って、プラスチック感たっぷりという印象なんですけれど、SAKURAはカジュアルなリビングみたいでイイ!」というように、ファブリックを多用したインテリアに好印象。「ところどころ、金色っぽい差し色がイイですね」というわけで文句ナシでした。

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