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ポリエステルを完全分解する触媒反応を開発=東京農工大など

2022年07月06日 06時33分更新

文● MIT Technology Review Japan

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東京農工大学と東京都立大学の共同研究チームは、ポリエステルを原料の単量体に完全分解する触媒反応を開発した。ポリエステルは繊維や食器類、ペットボトルなどの飲料容器、自動車部品や農業用資材などに使われている汎用性高分子であり、大量に消費されている。社会課題となっているプラごみ問題の解決に道を開く成果として、今後の実用化が期待される。

東京農工大学と東京都立大学の共同研究チームは、ポリエステルを原料の単量体に完全分解する触媒反応を開発した。ポリエステルは繊維や食器類、ペットボトルなどの飲料容器、自動車部品や農業用資材などに使われている汎用性高分子であり、大量に消費されている。社会課題となっているプラごみ問題の解決に道を開く成果として、今後の実用化が期待される。 研究チームは、ポリエステルの中でも多く利用されているポリブチレン・スクシネート(PBS)を用いて、さまざまな条件下で多くの触媒を検討したところ、希土類元素のランタンの錯体が触媒として有効であることを発見。メタノール中で、反応温度90℃、反応時間4時間で、ポリエステルの原料である「スクシン酸ジメチル」と「1,4-ブタンジオール」に分解されることが分かった。さらに、ペットボトルの材料であるポリエチレン・テレフタレート(PET)は、反応温度150℃、反応時間4時間でテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールに分解された。 ペットボトルの分解には、強塩基を大量に使う方法や、添加剤を大量に添加して分解する方法、高温下で水素ガスを使う触媒反応などが知られているが、より安全で効率的な方法が求められている。研究チームによると、今回開発した方法は、安価な触媒と安価な溶媒のみで分解できる点と、実験室レベルでは大きなスケールでも完全分解できる点で、実用性が高いという。 研究成果は、英国王立化学会のケミカル・コミュニケーションズ(Chemical Communications)誌に6月27日付けで掲載された

(中條)

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