モバイルマシンより大きな画面で作業できて、軽さを活かした運用も可能

10万円以下とお手頃&Ryzen 5で普段使いにしっかり使える! 15.6型でも約1.62kgでモバイル利用もできちゃう15.6型ノートPC

文●松野将太 編集●八尋/ASCII

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「mouse B5-R5 [ Windows 11 ]」。直販価格は9万9800円から

 GPU内蔵のAMD Ryzenプロセッサー「Ryzen 5 5500U」を搭載したスタンダードな15.6型ノートパソコン「mouse B5-R5 [ Windows 11 ]」。最新OSの「Windows 11」を搭載し、重量約1.62kgと比較的軽量なこともあり、持ち運びやリビングでの共用パソコンなどに適しているモデルといえるだろう。価格も9万円台と、比較的手頃なのもポイントだ。

 前回は、mouse B5-R5の外観や使い勝手について紹介した。今回は、各種ベンチマークを実行し、基本的な性能をチェックしていこう。

試用機の主なスペック
CPU Ryzen 5 5500U(2.1GHz~最大4.0GHz)、6コア/12スレッド
グラフィックス Radeon グラフィックス
メモリー 8GB(8GB×1)
ストレージ 256GB SSD(NVMe対応)
ディスプレー 15.6型(1920×1080ドット)、ノングレア
内蔵ドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0
インターフェース USB 3.1 Type-C(DisplayPort Alt Mode対応)、USB 3.0、USB 2.0×2、HDMI出力、ヘッドフォン出力/ヘッドセット端子、microSDカードリーダー
内蔵カメラ 100万画素Webカメラ
サイズ/重量 およそ幅360.4×奥行239.3×高さ19.9mm/約1.62kg
OS Windows 10 Home(64bit)

普段使いの用途では不足なし

 mouse B5-R5の総合的な性能に関しては、CPUにAMDのノートパソコン向けプロセッサーのRyzen 5 5500Uを搭載しており、極端に処理能力は高くないものの、普段使いではそれなりの快適さが期待できる。そのほかメモリー容量は8GB、ストレージは256GBのNVMe SSDと、近年のノートパソコンとしてはやや切り詰めた構成だが、予算に余裕があれば上位の「プレミアムモデル」の購入や、BTOカスタマイズによるパーツ変更を考えてもいいだろう。

「CPU-Z」から読み込んだ「Ryzen 5 Mobile 5500U」のCPU情報

 まずはCPUの性能を計測する定番ベンチマーク「CINEBENCH」の結果を見ていこう。今回は最新の「CINEBENCH R23」で、マルチスレッドテストおよびシングルスレッドテストのスコアを計測した。

「CIENEBENCH R23」のスコア

 結果はマルチスレッドテストのスコアが6839pts、シングルスレッドテストのスコアが1174pts。近年の高性能化したデスクトップ向けCPUと比べると、さすがに不利なスコアではあるものの、6コアCPUなだけあり、マルチテストのスコア自体は数世代前の高性能パソコンにそれほど負けていない。物理コアを増やした近年のCPUは基本的にどれも優秀なため、大きく負荷がかかるような使い方でなければ性能不足を感じる場面は少ないはずだ。

 続いては、ウェブブラウジングやビジネスアプリといった一般的な用途での性能を計測する「PCMark 10」の結果だ。

「PCMark 10」のスコア

 「PCMark 10」の総合スコアーは4335。アプリの起動やウェブブラウジング性能を比較するテストグループであるEssensials、およびビジネスアプリ系のテストであるProductivityでのスコアーは比較的高めだが、デジタルコンテンツ制作に関するテストであるDigital Content Creationでの成果は上記2つのグループに比べればやや低めとなってしまっている。GPUがCPU内蔵タイプということもあり、クリエイティブ系の用途では大きくスコア振るわない、といったことが分かるだろう。

 ストレージ系のベンチマークも確認してみよう。使用したのは、定番のストレージベンチマークソフト「CrystalDiskMark 8.0.4」だ。

「CrystalDiskMark」のスコア

 読み込み速度は2000MB/sを超えているシーケンシャルリードが目立ち、NVMeタイプのSSDらしい高速さが発揮できている。反面、書き込み速度はNVMe SSDとしては遅めで、シーケンシャルライトも毎秒379MB前後に留まった。書き込み速度はやや遅いものの、それでも一般的なHDDと比べれば高速であるとはいえそうだ。

15型クラスの中でも軽量さを活かしたい

15.6型ながら約1.62kgと比較的軽量なほか、薄めのボディーを採用しているので、モバイルも視野に入る

 mouse B5-R5は、性能的には同価格帯の一般的なノートパソコンと比べて大きく差をつけた性能は見られなかったものの、15.6型クラスながら本体重量1.62kgを実現している点は魅力だ。比較的大型の画面で作業をしたいし、持ち運びもかなり頻繁に予定している、というユーザーであれば、本製品の使い道としてはよくマッチするだろう。あまり高負荷な作業をしない範囲で、軽さを活かした運用を考えたいところだ。