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メンバー全員が20代のZ世代研究会に訊く

NECPCはZ世代にどうアプローチしていくのか?

村野晃一/編集 ASCII

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 NECパーソナルコンピュータ(以下NECPC)が期間限定で「ラヴィ夫人特設コールセンター」を開設している。

 このキャンペーンがちょっと面白いのだ。

 本施策のために設けられたNECPCの特設コールセンターに電話をかけると、かわいらしくもちょっとトゲがありそうなウサギのキャラクター「ラヴィ夫人」が悩みに答えてくれる。

ラヴィ夫人特設コールセンター
期間:5月26日~11月26日
 ※24時間利用可能
電話:0120-993-913
内容:LAVIEならではの安心サポートをラヴィ夫人の声で体感

 また、YouTubeやTikTokでもラヴィ夫人のキャラクター動画を楽しめる。

 名前と雰囲気からピンと来た人もいると思うが、キャラクターの声を担当するのはタレントのデヴィ夫人だ。NECPCのパソコンブランド「<LAVIE>(ラヴィ)」と、「デヴィ夫人」、うさぎの「ラビット」を掛けた語呂合わせを使ったプロモーション施策で、NECPCのコールセンターの充実具合をアピールするのが狙いだが、実はこのキャンペーンにはNECPCの考える、もう少~し深い意図がある。本施策は、NECPCの手掛ける「Z世代向けプロモーション施策」の第一弾なのだ。

「ラヴィ夫人」の声を担当したデヴィ夫人

Z世代攻略の研究チーム結成

 「Z世代」という言葉を耳にする機会は多くなったが、そもそもZ世代とは何かを正確に把握している人はどのくらいいるだろう?

 Z世代は、もともとアメリカの世代分類を表す用語「Generation Z」に由来する言葉で、一般的に、1990年半ばから2010年代生まれの世代を指すことが多い。2022年現在でいうと、10代から25歳くらいまでの年齢層に当たる。

 このZ世代が、近年ビジネスシーンにおいて注目を集めているのは、次代の消費者層の中心になると目されているためで、その動向を把握し、Z世代に響くプロモーションを打てるかが今後のビジネスを大きく左右すると考えられている。

 Z世代は、生まれたときからインターネットやスマートフォンが身近にあり、身の回りに情報があふれている環境で育ってきた。そうしたことから、一方的に発信されるマスメディアの情報よりも、ウェブ検索やSNSなどを活用し、自分に必要な情報は自分で取捨選択するスタイルが身についており、目につくところに商品情報を載せておくといった従来式のマーケティング手法が通用しづらい。

 こうしたZ世代へのアプローチは現代企業の必須課題とも言える。NECPCも例外ではなく、社内にZ世代に対するアプローチとコミュニケーションを担当するチームを立ち上げた。「Z世代研究会」と名付けられたそのチームは、発起人のクライブ氏をはじめ、全員が20代という若いメンバーで構成されている。

 今回は、そのZ世代研究会の3人のメンバーに、NECPCの考える、Z世代攻略のヒントとなるようなお話を聞いた。


1.プロジェクトチーム「Z世代研究会」立ち上げ
─ Z世代の考え方や行動が肌感覚でわかる人が少ないのでは? という点に課題とチャンス

2.Z世代の考えるZ世代
─ Z世代と呼んでいるのも、オトナの視点でしょ?

3.Z世代研究会プロデュースの第1弾キャンペーン
─ 必ずしもPCに強い興味を持たない人たちをどうやって振り向かせるか


アギラー・クライブさん
Profile
レノボ・ジャパン コンシューマ・マーケティングチーム ジュニア・プロジェクト・マネージャー、プロジェクトリーダー。

芳賀英里子さん
Profile
本業では外資系企業にてマーケティングに従事。副業でZ世代研究会に参加し、リサーチ・コミュニケーションプランのコンサルを担当。

ベデル・メリスさん
Profile
レノボ・ジャパン IMCチームデジタルマーケティングスペシャリスト。研究会ではリサーチ・ワークショップの企画を担当。
 

プロジェクトチーム「Z世代研究会」立ち上げ

 

Z世代の考え方や行動が肌感覚でわかる人が少ないのでは?
 という点に課題とチャンス

 

──まずは「Z世代研究会」立ち上げの経緯から教えてください。

クライブ 現在日本国内でも「Z世代」の注目が高まっているのと同様にNECPC社内でも「Z世代」がホットなキーワードになっていました。特に<LAVIE>の購入者は50代以上が多く、いかに若年層の購買を高めるかが重要になっていたところでした。

 しかし、社内の平均年齢は40代を超えており、Z世代の考え方や行動が肌感覚でわかる人が少ないのでは? という点に課題とチャンスを見出し、僕が発起人としてプロジェクトチームを立ち上げました。

 上司に相談したところ、まずは社内外で年齢的にZ世代に近いメンバーを集めてみてはどうかと言われ、このプロジェクトに興味を持ってくれた芳賀さんとメリスさんにも加わっていただきました。芳賀さんには副業で参加していただいています。Z世代に近い3人がZ世代研究会のコアメンバーですが、社内で利用しているTeamsの「Z世代研究会」というコミュニティには、200人以上が参加してくれています。

──ではチームのミッションはどういったところにあるのでしょう?

クライブ 「Z世代研究会」の目的は、Z世代の購買行動を理解する、会社全体としてZ世代への理解を深めることですね。

 このチームの活動で得た知見を社内全体に広めていき、よりZ世代にフィットしたコミュニケーション開発と、プロダクト開発に活かそうというのが「Z世代研究会」の目的、存在意義になっています。この目的を実現するためには、3つくらいのステップが必要だと考えています。

 1つはZ世代の理解の促進すること。そのために、毎週Z世代に関するニュースやデータなどを集めてTeamsで発信しています。そこから色々な議論が生まれたり、施策のアイデアが生まれることもあります。

 そのほかにも、若者文化を専門に研究している広告会社の方を講師に招いて、社内向けにワークショップを開催しています。前回開催したワークショップは人気が高く、300人以上の参加者が集まり、社内のZ世代動向への関心の高さが実感できましたね。

 2つ目は、よりZ世代にフィットしたコミュニケーション開発をリードしていくことです。それがまさに、今回の「ラヴィ夫人特設コールセンター」キャンペーンや、Z世代に人気のインフルエンサーであるミチさんを起用した<LAVIE>のブランドムービーなどです。このキャンペーンも、Z世代研究会が、社内の関係部署、そして広告会社と協力して進めているものになります。

Z世代に人気のインフルエンサーであるミチさん

クライブ 毎週、広告会社と定例のミーティングを持って、本当にZ世代に刺さるコピーはどんなものかとか、ムービーのクリエイティブや、キャンペーンの内容を一緒に議論しています。

 そして最後の3つ目の目標が、Z世代によりフィットするような製品開発に関わっていくことです。私が所属しているのがコンシューママーケティングの部署なので、消費者と向き合い、代弁者となって、その意見を社内に伝えることが大事だと考えています。これまで以上に、Z世代がどう考えているのかを社内に伝えて、それを製品開発に生かしていきたいと思っています。

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