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米国コロラド州のDSR Corporationと共同開発

FCNT、太陽光発電で駆動する水位検知ソリューションを開発。遠隔で河川や用水路を監視可能

2022年05月19日 16時30分更新

文● ASCII

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エッジAIカメラ1号機AW01

 FCNTは5月19日、米国コロラド州のDSR Corporationとの共同開発により、エッジAIカメラにより遠隔から河川やため池、用水路などの現場の状態を効率的に監視し、有事の際の迅速な対応につなげる「水位検知ソリューション」を開発したことを発表した。

エッジAIカメラ2号機AW02

 本ソリューションは、水位レベルを画像処理で検知するAI技術、夜間でも現場の状況が明るく鮮明に見える画質調整機能、水位レベルの変化を時系列でグラフ化して可視化する機能と水位測定時の現場の画像を記録するクラウドを組み合わせた、FCNTのエッジAIソリューション。

 5GやLTEなどの無線通信機能を有したエッジAIカメラにDSRとの共同開発による画像処理AIによる水位検知アルゴリズムを搭載。監視カメラ、水位計、通信デバイスの3つの機能を一体化することで、機器および設置工事にかかるコストの低減、設置場所の制限の縮小、監視と管理の効率化を実現したという。

任意の場所に設置可能な仮想の量水板(ルーラー)を設定

 河川などの水面を検出する画像処理技術と任意の場所に設置可能な仮想の量水板(ルーラー)を設定することで、画像から水位のレベルを推定。測定時の現場写真と水位の測定結果はクラウドに送信し、画像とグラフで可視化できる。

クラウド(データポータル)画面

 また、夜間などの暗い環境でも鮮明に確認できるよう、水位検知ソリューションに適した夜間画質機能を開発した。夜間の河川などの監視に適した周囲の明るさに応じて夜間画質パラメータを8段階でチューニングする。

夜間画質パラメータ適用前(23時頃)

夜間画質パラメータ適用後(23時頃)

 本ソリューションでは、同社がスマホ開発の中で培った様々な省電力技術を駆使することで、消費電力およそ1Wh程度の超低消費電力での稼働を実現し、無日照7日間の稼働を小型の太陽光発電のみで動作可能としている。

太陽光発電のみで動作可能な省電力システム

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