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オミクロン株は腸管に感染しにくい、横市大がミニ臓器で検証

2022年05月17日 05時30分更新

文● MIT Technology Review Japan

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横浜市立大学と国立成育医療研究センターの研究グループは、ヒトiPS細胞から作り出した「ミニ腸」を使って、腸管組織における新型コロナウイルスとその変異株の感染力と増殖力を検証した。その結果、ほかの株に比べてオミクロン株BA.1とBA.2は、腸管組織ではほぼ感染、増殖しないことが明らかになった。

横浜市立大学と国立成育医療研究センターの研究グループは、ヒトiPS細胞から作り出した「ミニ腸」を使って、腸管組織における新型コロナウイルスとその変異株の感染力と増殖力を検証した。その結果、ほかの株に比べてオミクロン株BA.1とBA.2は、腸管組織ではほぼ感染、増殖しないことが明らかになった。 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は主に呼吸器疾患を引き起こすが、脳や腸などさまざまな臓器に感染することが分かっている。しかし、感染効率が高まったデルタ株やオミクロン株がヒトの腸管でどのように増殖するのかについては解明されていなかった。 研究グループは、武漢株、デルタ株、オミクロン株(BA.1とBA.2)のウイルスをミニ腸に感染させ、ウイルスの増殖効率を経時的に調べた。その結果、デルタ株の増殖効率は武漢株よりも4〜6倍高いこと、オミクロン株ではほとんど複製が見られないことが分かった。 また、武漢株やデルタ株に感染させたミニ腸では、感染に伴う細胞傷害関連分子や炎症性サイトカインの分泌が少なくとも感染8日後まで認められたが、オミクロン株ではそのような現象は確認できなかった。デルタ株と比べてオミクロン株は腸管に感染しにくく、また感染に伴う細胞傷害や炎症も起こりにくいと考えられる。 研究成果は4月28日、「ガストロエンテロロジー(Gastroenterology)」誌にオンライン掲載された。

(笹田)

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