Fore-、社員への賞与は暗号資産も視野に入れた設計を実施
Fore-(フォアー)は3月14日 、同社公式noteにて同社では暗号資産のステーキングを用いた賞与設計を行なっていることを公開した。
当該note記事「フォアーが取り組む、暗号資産のステーキングを用いた賞与設計について」では、データ解析事業を手掛ける同社では、社員の労働生産性や成果物を正当に評価し、個々の才知を引き出すための報酬体系を模索。同社が取り組んできた賞与設計や暗号資産のステーキング制度ついて紹介している。
現在の労働基準法の枠組みの中で固定給を上げるリスクは大きいため、労働生産性や実質賃金を高めるための現実的な手段として、臨時賞与の設計が挙げられる。同社では、新規案件獲得報酬や開発ライセンス報酬、生産性連動性報酬(開発期間圧縮報酬)、博士号取得報酬、経費削減に対する報酬といった一般的な制度に加えて、被スカウト報酬やIPマネージメント報酬、アファーマティブ・アクション報酬といった一風変わったものもあるという。
とくに被スカウト報酬は、他社からスカウトやヘッドハンティングを受けた場合に報酬が付与される仕組み。同社では他企業による従業員の評価を客観的な指標のひとつとして重視しており、社員が他社からスカウトやオファーを受けて面接に出向くことを歓迎しているという。他社によるスカウトや面接から得られる情報は常にインサイトに溢れており、人事評価を補完するものだからです。そのため、他社から受けたオファー内容はフィードバックされ、インセンティブとして還元される。
こういった臨時賞与に加えて、同社ではペイロールに関しても最適な形を模索しており、給与や賞与の支払い手段を多数用意し、各国の法定通貨やストックオプション(SO)に加えて、レアアースや暗号資産なども含まれる。さらに社員一人ひとりに対して、独自のブロックチェーン上でステーキングノードを立ち上げ、暗号資産での支払いを選択した場合にはバリデーター報酬や委任ステーキング報酬として得ることも可能という。同社には、分散型台帳技術の技術者も数多く在籍しているため、社内でコピートレードをしながら暗号資産のポートフォリオを組む人もいれば、自ら特定の暗号資産を選びステーキングする人も存在しているという。
分散型台帳技術や機械学習の技術者に対して適切なインセンティブ設計を考えるとき、法定通貨のみで対応するのには限界があるとしており、暗号資産を活用したボーダーレスなペイロールを設計は今後大きな注目を集めるという。同社では今後も、普遍性のある人事評価制度の形をさまざまな角度から追求し、noteでは「賞与の額をどう調整するか」「暗号資産で賞与を設計する際にどのようなシミュレーションをおこなったか」といった具体的な設計も紹介するとしている。