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小さな筐体にRyzen 9 5900HX!最上位APUを搭載した「MINISFORUM HX90」の実力を検証

2021年12月27日 11時00分更新

文● 勝田有一朗 編集●ジサトラハッチ

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 ミニPCとも呼ばれる小型のデスクトップPCは、ノートPCに匹敵する省スペース性が人気のPCカテゴリだ。ただ以前のミニPCは見た目のサイズ通りに性能もそれなりで、実用性よりも小さいことに重きを置くガジェット好きのためのPCという印象が強かった。

 ところが最近は小さくてもパワフルで実用性の高いミニPCが続々と登場してラインアップの幅が広がり、より多くの注目を集めるようになっていると感じられる。その注目の一翼を担っているのが、MINISFORUMのミニPCシリーズであることは間違いないだろう。MINISFORUMは、主にノートPC向けのCPUを搭載したミニPCを多数ラインナップしているメーカーだ。中でも高性能CPUを搭載したミニPCは度々話題になっている。

 そんなMINISFORUMのラインアップの中でも、とりわけ性能にこだわった製品のひとつが「MINISFORUM HX90」だ。AMDのノートPC向け最上位APU、AMD「Ryzen 9 5900HX」を搭載し、ミニPCらしからぬ高いパフォーマンスが期待される。大きいデスクトップPCは置きたくないけれど性能面でも妥協したくない。そんなある意味矛盾とも言える願望を持った人達が待ち望んだミニPCではないだろうか。

 去る11月20日よりMINISFORUM HX90は全国の家電量販店での販売が開始されており、実売価格は16GBメモリーの「HX90-16/512-W10Pro」が11万円前後、32GBメモリーの「HX90-32/512-W10Pro」が12万3000円前後となっている。今回はMINISFORUM HX90の16GBメモリーモデルをお借りする機会が得られたので、その実力をチェックしていきたい。

「HX90-16/512-W10Pro」の主なスペック
CPU AMD「Ryzen 9 5900HX」
(8コア/16スレッド、最大4.6GHz)
グラフィックス AMD Radeon Graphics(2100MHz)
メモリー 16GB(DDR4-3200、8GB×2)
ストレージ 512GB SSD(M.2接続、NVMe)
ストレージ増設スロット 2.5インチベイ×2(最大7.0mm厚)
インターフェース HDMI 2.0×2、DisplayPort×2、USB 3.0 Type-A×5、USB Type-C×1 ライン端子×2、マイク端子×2、2.5GbE LANポート
通信機能 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1
サイズ/重量 196(W)×188(D)×59(H)mm/約1.22kg
OS Microsoft「Windows 10 Pro」(64ビット)

デザイン性の高い小型筐体に充実の映像出力

 まず外観とインターフェースからチェックしていこう。MINISFORUM HX90は片手で簡単に持てるミニPCと呼ばれるカテゴリのデスクトップPCだ。お弁当箱PCと形容されることもある。ただMINISFORUM HX90の場合、お弁当箱と呼ぶには少々憚られる高いデザイン性が目を引く。天面には複雑な意匠が施された吸気用の穴が開けられており、ただのパンチングメタルやスリットとは違った雰囲気を醸し出している。カーボン調の黒とメタリック調の青のツートンカラーで、なかなかお洒落な筐体と感じられた。筐体の部材には炭素繊維複合材量が用いられており、軽量で高強度、耐衝撃性に優れ放熱効果も期待できるとのことだ。

 筐体サイズは196(W)×188(D)×59(H)mmと、上から見た形はほぼ正方形。左右側面には排気用のスリットが設けられている。MINISFORUM HX90には縦置き用のスタンドが付属していて、この排気用スリットに引っ掛ける形でスタンドを固定し縦置きとする。スタンドは左右側面どちらの排気用スリットにも取り付け可能で、縦置き時はどちら側を下側にしても構わないようだ。

 また、ディスプレーと一体化するためのVESAマウントも付属しており、ディスプレー背面のVESAマウント用ネジ穴を利用してディスプレーとの一体化も可能だ。

 次に、MINISFORUM HX90に備わる各種インターフェース類を見ていこう。まず背面には電源コネクタ、HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.2×2、オーディオ出力、マイク入力、2.5GbイーサネットLANポート、USB 3.0 Type-A×4が備わっている。やはり目立つのは4つの映像出力端子だろうか、いずれも4K/60Hzでの映像出力が可能だ。ミニPCで4画面出力対応というのは結構特殊な存在と思われる。また、LANポートも2.5Gbit対応なので、サーバー的な運用にも対応できそうだ。

 なお、電源はACアダプター形式で、出力120Wのそこそこ大きいACアダプター(約170×70×40mm)が付属する。省スペース性を活かして綺麗に設置したいならば、ACアダプターの置き場所もあらかじめ考慮しておく必要があるだろう。

 前面にはClear CMOSボタン、USB 3.0 Type-A、オーディオ出力、マイク入力、USB Type-C、電源ボタンが備わっている。Clear CMOSボタンはメモリーのタイミング設定などちょっとシビアなチューニングを施して起動不可になった時などに重宝するため、一部のヘビーユーザーには喜ばしい装備だ。

 ……が、逆に言うと普通に使用していてお世話になることはまずないだろう。オーディオ入出力は背面側と排他仕様になっており、前面側が優先設計になっている。背面側にスピーカーを接続しておき、ヘッドフォンを使用したい時だけ前面側に挿すと、自動的にスピーカーからの音声が切れるという運用が可能だ。

 その他では、前面のUSB Type-Cは映像出力などに対応していない点が注意事項となる。すでに4画面出力を備えているので、これ以上は贅沢が過ぎるというものだろう。

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