WSLのプレビュー版がMicrosoftストアでも配布開始
そこでバージョンを整理しておく
Windows 11が正式リリースされ、Windows Insider ProgramのDev Channelプレビュー版(以下Dev Channel版と略す)がWindows 11ベースとなった。また、Windows Subsystem for Linux(以下、WSL)のプレビューがMicrosoftストアで開始された。このため、WSLには複数のバージョンが存在することになった。Windows 11正式版以前は、Windows 10の機能アップデートで配付されるWSLとWindows Insider Program版に搭載されているプレビュー版のWSLの2つしかなかった。
まずは、現状のWSLのバージョンを整理しておこう。以下の表のように4つある。1つ目は、Windows 10に搭載されているもの、2つ目はWindows 11のもの、3つ目はDev Channel版だ。これに対してMicrosoftストアで配付されているプレビュー版は、Windows 11およびDev Channel版にインストールが可能で、現状どちらにインストールしても同じバージョンだが、WSLgだけはバージョンが異なる。
なお、WSLプレビュー版をインストールすると、wsl.exeコマンドに「--version」オプションが追加され、WSLのバージョンを表示できるようになる。また、Microsoftストアで配付されるバージョンに対応したリリースがGitHubの「Microsoft/WSL」で行なわれている。
なお、WSLプレビュー版のインストールの有無にかかわらず、WSL用のWin32側プログラムであるwsl.exe、LxssManager.dll、LxssManagerProxyStub.dllのバージョンは、Windowsのバージョンに対応する。これらは、Windowsとともにインストールされているのだと思われる。
この4つのWSLに関しては、細かい部分を除くと、大きな機能の違いは、以下の表のようになる。表の項目だが、「アップデート」はWSLのアップデート方式を示す。WSLは、WSL2用カーネルをWindows Updateで更新できるようになっているが、WSLプレビュー版を入れると、Microsoftストア経由でのアップデートに変更になるようだ。
「GPU」は、WSLからのGPU汎用計算機能のサポート。これは、以前にこの連載で扱った。
●Windows 10のWSL2からGPUが使えるようになった
●WSL2にCUDA on WSLをインストールする
WSLgは、何回か解説している。最新のもののみ示す。
●WindowsでLinux GUIアプリを動かす「WSLg」のWindows 11での状況を見る
外部ドライブのマウントに関しては、
最後の「USB接続」は、Windows 11で新たに対応した機能だ。これについて簡単に解説しておこう。
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