このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第320回
上位モデルとウリ2つ シャオミ「Xiaomi 11T」はFeliCaはないが、コスパは光るスマホ
2021年11月17日 10時00分更新
シャオミが新たに投入したフラッグシップモデルの「Xiaomi 11T」シリーズ。そのスタンダードモデルに位置付けられる「Xiaomi 11T」は、大画面の有機ELディスプレーや1億800万画素のカメラなど、上位モデルの「Xiaomi 11T Pro」と非常に近しい性能を備えながらも、5万円台で購入できる高性能モデルとなっている。その実力を実機から確認しよう。
大画面だが素材でコストにメリハリ
まずは外観から確認すると、Xiaomi 11Tは6.67型のディスプレーを搭載しており、サイズは約76.8×164.1×8.8mm、重量は203g。最近の大画面ハイエンドモデルとしては一般的なサイズ感だが、Xiaomi 11T Proと比べると、重量が1g違う(Xiaomi 11T Proは204g)以外は同じサイズだ。
実際に両機種を並べて比べてみると、正面から側面、背面に至るまでデザインはまったく同じで見分けるのは非常に難しい。デザイン上の違いは背面のFeliCaマークやロゴくらいで、同じボディーを採用することでコストを抑えていることが分かる。
また、背面や側面の素材は樹脂が用いられており、光沢のある加工が施されているが指紋は付きやすい。性能に重点を置いてボディー素材などでコストを落とすメリハリ感は、ある意味非常にシャオミらしさを感じる部分ではあるのだが、フラッグシップモデルに素材感や所有感を期待する人には残念な部分といえるかもしれない。
ただカメラ部分の出っ張りは比較的抑えられており、収納時の安心感や、テーブルに置いた時のバランスは比較的良いと感じる。そうした意味でも“実”を重視したスマートフォンといえるだろう。
なお、側面のインターフェースは右側面と下部に集中。右側面には音量キーと指紋センサーを備えた電源キー、下部にはUSB Type-C端子とSIMスロットが備わっており、イヤホン端子もないことからかなりすっきりした印象だ。
カメラは上位モデルと共通、特徴ある撮影が可能
続いてカメラを確認すると、背面のカメラは1億800万画素/F値1.75の広角カメラと、800万画素/F値2.2の超広角カメラ、500万画素/F値2.4の望遠カメラの3眼構成で、スペック自体はXiaomi 11T Proと同一だ。それゆえ撮影シーンの広さは両機種ともに共通しており、望遠カメラは光学2倍ズーム相当での撮影が可能で、デジタルズームを含めれば0.6~10倍までの撮影が可能となっている。
一方で、両機種は後述するチップセットが異なり、画像処理エンジンに違いがあることから、画作りが同じという訳ではない。双方を比べてみた場合、どちらかといえばXiaomi 11Tの方がシャープでくっきりした明るさ重視の画作りとなる傾向にあるように感じるが、そのぶん白飛びもしやすいので注意したい。
撮影に関連する機能も充実しており、静止画に関しては背景をぼかした「ポートレート」以外にも、1億800万画素をフル活用して撮影する「108M」、夜景を明るく撮影する「夜景」、そして特徴的な所では、露光で人や車、星などの動きを表現する「長時間露光」などの機能が用意されている。
一方の動画に関しては、エフェクトの付いた短時間の映像を簡単に撮影できる「Vlog」や、特殊な効果を付けた映像を手軽に撮影できる「ムービー効果」など、最近のシャオミ製スマートフォンに搭載されている機能は一通り備わっているようだ。ただ動画撮影に関しては、Xiaomi 11T Proが対応している8K撮影に対応しておらず、4Kまでの対応となる点が唯一の違いとなっている。
一方のフロントカメラは1600万画素/F値2.45と、こちらもXiaomi 11T Proと共通。美肌機能やポートレートモードなど一般的な機能に加え、夜景モードが利用できるなど機能面での充実度は高い。
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