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grasysの中の人に聞いてみた!〜プロジェクトマネージャーの仕事〜

文●grasys 編集● ASCII

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 テクノロジーの進化によるシステムの多様化や開発業務の複雑化、ユーザーニーズの高度化に伴い、プロジェクトの全体を管理して成功へ導く、プロジェクトマネージャー(PM)の重要性がますます高まっています。SEやプログラマから、プロジェクトマネージャーを目指される方も多いのではないでしょうか。そこで今回は“クラウドインフラの専門家集団”grasysのYAMA氏に、プロジェクトマネージャーとしてのキャリアを選んだ理由と仕事のやりがい、またgrasysで働く魅力について聞いてみました。

”PMになるまで。社会に貢献できる仕事がやりたい”

■PMになるまでのキャリアを教えてください

 IT業界に入ったのが26歳のときで、オンプレのインフラなどネットワークを含め全般的な保守を行なっている札幌のIT企業にSEとして入社しました。32歳のときに「スキルアップをしたい」、「もっと大きい案件や高度な案件に取り組みたい」と考え、一念発起して東京の企業に転職しました。

 その後独立して、フリーランスとして5〜6年ほど活動したのち、grasysから声をかけてもらったのをきっかけに、「この会社いいな」と感じて入社を決めました。入社以前にPMの経験はそれほど多くなく、本格的にPMの仕事を始めたのはgrasysに入社してからです。

■PMとしてgrasysへの入社を決めたのはなぜでしょうか?

 自己分析をするなかで、管理系の業務が得意だという自覚はあったのと、開発に関してもコーディングより、設計を考えたり計画したりする方が好きだったので、PMにチャレンジしてみようと思いました。

 grasysへの入社を決めたのは、世間から見えるサービスではなくてもよいので、社会に貢献できる仕事、役に立つ仕事をやりたいという思いがあったからです。grasysのようなインフラの会社が手がけるサービスは、社会の基盤となる部分なので、目には見えない形ではあるけれど、社会に広く貢献できるのではないかと感じました。また、grasysの技術に対する明確なビジョンに共感し、この環境で同じビジョンを持つメンバーとともに、チームとして一緒にシステムを作り上げたいと考えました。

■grasysで働く面白さは何でしょう?

 「人知れず誰かの役に立っている」ということですね。grasysの中核サービスであるクラウドインフラの構築・運用という仕事は、実際の利用者であるエンドユーザーの顔が見えるものではありませんが、エンドユーザーに提供するサービスのクオリティーそのものに影響を与える重要な役割を担っています。

 例えて言うと、レストランで使う「水」のような存在です。レストランに来たお客様は、食材を気にすることはありますが、使われている水に対してはあまり注意を払っていないですよね。一方で、水が料理の味そのものを左右することもあります。grasysの仕事を通じて、陰ながらサービスの質を支え、ユーザーの満足度を高める。そういったことができるのが面白さではないでしょうか。

”PMには「3つの視点」が必要”

■PMとは具体的にはどういった仕事なのでしょうか?

 PMの役割は、プロジェクトの進行を総括し、チームとしてプロジェクトが円滑に進むように管理・支援することです。日々の仕事の中心となるのは、各エンジニアの進捗管理やお客様との調整ですが、そのほかにも、営業部門と協力して新規のお客様へのヒアリングを行なったり、見積りを作成したりします。そして、プロジェクトが実際にスタートしたら、チームのエンジニアひとりひとりがどのような役割で、どのように動くかを含め、詳細な計画を立てることも重要になります。PMの役割の重要度でいうと、「計画」と「日々の管理」、半々くらいのイメージです。

■PMに必要な資質は何だと考えますか?

 PMに必要な資質として、「時間軸で未来を見る」「全体を見る」「物事の本質的なところを見る」という3つの視点を備えることが重要だと考えています。PMには、物事をさまざまな視点で捉え、幅広い項目に気を配り、プロジェクト全体を見ていくことが求めらるからです。技術に関する知識だけでなく、お客様との対話や、日々のプロジェクトを円滑に進める上でも、この3つはとても大切になってきます。

やりがいは ”「ズレ」を解決すること=できなかったことができるようになること”

■「PM」の仕事のやりがいは何でしょうか?

 PMの仕事として計画を立てることは重要ですが、どんなに綿密に計画を立てても、プロジェクト中に内容が変わっていくことはよくあります。そこで生じる「ズレ」を見つけて解決のために動き、「ズレ」をどんどんなくしていくということが、私にとってのやりがいです。

 「ズレ」の内容はさまざまで、お客様との理解の「ズレ」だったり、ニーズと実際のシステムの仕様の「ズレ」だったり、スケジュールの「ズレ」だったり……。計画当初はこういうインフラのサービスを作りましょう、とお客様と話していたところ、時間の経過とともに新しいサービスや上位版のサービスが出てきて、実際にそのサービスに切り替えるかどうかの提案をしたこともありましたね。

 そう考えると「ズレ」を解決する、というのは、「できなかったことができるようになる」ということかもしれません。私はそこに達成感や面白さを感じています。人との交渉スキルは、PMの経験から大分磨かれたかなと思います(笑)。

■仕事で感じている難しさがあれば教えてください

 会社の規模や体制によって重要度は変わりますが、PMにはエンジニアと同等レベルの技術の知識が必要になります。grasysのPMの場合は、システムに最適な技術を判断したり、相手に説明したりするために必要な技術知識はもちろんのこと、ゲーム系、エンタープライズ系、行政系など、お客様の背景や業務、業界についても知っておかなければならないので、そこが一番の難しさだと感じています。当社の中核サービスがクラウドインフラの提供なので、実際にシステム開発をしているエンジニアとやり取りをしたり、お客様と交渉をしたりするときに、技術知識がないと会話が成立しません。日頃から意識的に情報をインプットするよう心がけています。

 また、チームのエンジニアをまとめる難しさもあります。PMはエンジニアの上司ではないので、プロジェクトをマネジメントする立場として、プロジェクトに必要な業務を細分化して、各エンジニアにタスクとしてうまく渡してあげることが大事だと考えています。

■今後、PMとして挑戦したいことを教えてください

 自分としても、会社としても、今までに経験したことがない、新しい業界の案件にまさに挑戦している最中です。grasysでは、元々ゲームなど、エンターテインメント業界からのインフラ案件のお引き合いが多かったのですが、最近ではエンタープライズ系の案件でお声がけいただくことが増えています。エンタープライズ系のプロジェクトの実績をさらに積み上げ、国内トップクラスのクラウドインテグレーターになることに、PMとして一役買えたらなと考えています。

 また現在、grasysのPMが行なう業務の定義・とりまとめに取り組んでいます。grasysのPMは、世間一般でいうPMの役割に、プリセールスの要素も加わり、守備範囲が非常に広いという点が特殊かと思います。IPA主催のプロジェクトマネージャー試験やPMBOKの知識をベースとしつつ、実際のプロジェクトでの経験やノウハウを取り入れて、会社の特徴に沿ったPM業務を体系化していきたいです。

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