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風評を可視化するアルゴリズムをつくるスタートアップ:

次に流行るもの「フォアー(Fore-)」ならわかります

文●盛田 諒(Ryo Morita) 撮影● 曾根田 元 編集● ASCII.jp

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企業としての全体像は世の中がどう推移するかにつながる

── トレンド予測が深く関わるトラベルコマース以外でも、フォアーとして手掛ける領域はあるのでしょうか。

 全体像としては、アプリとアルゴリズムが母体になり、その周辺に為替、決済、送金を担当する部門。そしてアルゴリズムで見つけたトレンドポテンシャルをどう活かしていくのかという部分にR&Dを含めたインベスト部門があり、最後にハードウェアが入ってきます。

 この全体像は世の中がどう推移するかにもつながっているんです。

 まず為替、決済、送金。これは、フォアーのアプリに為替が深く絡むためですね。たとえば台湾からベトナム、カンボジアからラオス、というふうに海外から海外ということになると、為替がかけ算的に増えるわけです。多角形の方程式でいうとn(n-1)通りというやつになる。対応する国が指数関数的に増えていく中、アプリ内で送金と決済を担当できるように、連携パートナーを含めて自分たちの中でやらないといけないというわけです。

 次に子会社の投資部門。トレンド予測アルゴリズムが検出したもののうち、アプリに乗るのは「プロダクト、30万円未満、機内に持ち込めるもの」だけ。それ以外のプロダクト、たとえば次に何のコーヒーが流行るとか、何のアニメが流行るかというのが検出できたとしたら、その情報は別に買いたい人がいます。その扱いについては子会社がやるところですね。

 最後にハードウェア開発です。なぜこれをやるかというとかなり早いタイミングでクラウドコンピューティングの限界にぶちあたると思っているからです。

 いまはどこも大手のデータセンターを使い、フロントエンドやソフトウェア上でサービスを開発してデータをためて、それをレコメンドやビジネス展開のための情報リソースにしていますよね。でもそのうち、アプリやSaaSやサービスに対して(計算結果が)リアルタイムにエッジコンピューティングで返ってこなければいけないという時代が来る。各スタートアップが自社のデータは自社のデータベースでためたほうがカスタマイズしやすいという時代が来るだろうと。

 大手のクラウドは計算エンジンが決まっているし、機械学習のモデルを作るにしても型が決まっていて、決まった型の中でやらないといけない。違う角度から集めた断片的で様々な情報をブラックボックスで処理し、スループットで適切にユーザーの手元にすぐ届けるという意味では、ハードウェアの限界が来てしまう。

 たしかにクラウドは便利なんですよ。ミドルウェアとして載ってるソフトはめちゃくちゃ優秀だし、何も考えなくても組み合わせるだけで使えて最高なんですが、「自社資産としてのブラックボックス」が消滅してしまい、いわば「雲の上の存在」に管理されてしまう。みんなブラックボックスを自社内に作らないんですが、それがなければ企業価値なんて買収されたら終わりじゃないですか。そうなると近い将来、どの部分を地上の資産としてブラックボックス化するかが課題になる。

 そこでハードウェアが重視されるようになったとき、自分たちがそれを使うか買うかとなったら、作る側になればいいということです。

情報の変化が起きる裏に僕らがいる

── 今後はトレンド予測アルゴリズムでどんなことをしたいですか。

 今はまだできないんですが、トレンドのスパンを明確に発表したいですよね。「このトレンドは何年以内に廃れる」とか。実はヨーロッパの企業で似たようなことをしてる企業があり、「リプトンが抹茶味を出すだろう」という予測を出したら実際にリプトンが出してきたということがありました。

── トレンド予測を主軸に方向性を広げていくイメージですね。

 ぼくらがやっているのは「情報の可視化」なんですよね。なのでトレンド自体にフォーカスするより、各企業と連携した状態で「情報の変化が起きる裏に僕らがいる」という状態を作りたいと思ってます。

(提供:フォアー)

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