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「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」発表! グーグル独自CPUに、ソフトウェアが超強力なカメラ 第15回

Pixel 6に現れたグーグルの戦略、カメラとデザインに大きな変化

2021年10月23日 10時00分更新

文● 石川 温 編集●飯島 恵里子/ASCII

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 10月28日、グーグルは自社ブランドスマートフォン「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」を発売する。自社開発のチップとなる「Tensor」を搭載し、これまでクラウドで培ってきた機械学習などのAIとAndroid、さらにハードウェアを融合させた。

 今回、発表となったPixel 6 Proなどを見ていると、これまでのグーグルとしてのPixel戦略から方向性が変わりつつあるように感じた。

 デザイン的にはカラフルに生まれ変わり、質感も大幅に向上したように思える。過去のPixelシリーズは本体デザインが比較的、地味であり、値段の割に質感が安っぽい印象があった。見た目のデザイン、質感においてPixel 6シリーズは「価格相応」になったといえるだろう。

 Android 12では「Material You」というデザイン言語を採用。OSのデザインと、Pixel 6の見た目がマッチした感がある。まさにハードとソフトが融合し始めているといえる。

カメラの画質はハードによる性能差が肝

 もうひとつ、方向性の変化が「カメラ」だ。

 Pixel 6シリーズは自社開発チップである「Tensor」を搭載し、カメラに加えて、言語認識やセキュリティなど、これまでグーグルがクラウドで得意としてきた機能を、オンデバイスAIとして実現している。Pixel 6では、消しゴムマジックとして、背景にいる邪魔な人物を消せたり、被写体に動きを出せるなど、撮影後の画像に対してAIが処理して加工できる機能がアピールされている。

 これまでのPixelシリーズは、グーグルが得意とする「コンピュテーショナル・フォトグラフィー」を全開にした製品であった。カメラも1つあるいは2つ程度しかなく、望遠などもAIの力で滑らかにしてしまうなどのチカラワザで、きれいに見せていたのだった。

 当時、中国メーカーがレンズの多眼化を強化し、アップルや日本メーカーも多眼化を追随するなか、グーグルは「カメラは少なくて十分。AIが頑張る」というスタンスをとっていた。

 今回のPixel 6もコンピュテーショナル・フォトグラフィーのチカラが遺憾なく発揮されているが、一方で、Pixel 6 Proではカメラを3つ搭載し、光学4倍ズームの望遠レンズを採用している。まさに方向転換しており、コンピュテーショナル・フォトグラフィーでズームの画質を上げるというアプローチではなく、光学4倍というレンズのチカラで、綺麗な画質のままで望遠を実現しようとしているのだ。

 グーグルとしても、きっと「コンピュテーショナル・フォトグラフィー」の得手不得手がわかってきたのだろう。ズームや光の取り入れなどは、やはりレンズに依存する。これらはできるだけ部品を積み、元の画像はいいものを取り込んで、コンピュテーショナル・フォトグラフィーで加工していくというやり方を選んだのだ。最初から何でもかんでも、コンピュテーショナル・フォトグラフィーできれいにするというのはやはり無理があるというものだ。

 グーグルはカメラを複数搭載し、光学式の望遠を取り入れるなど、まさに他のメーカーがやってきたアプローチを追いかけている格好だ。

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