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高速化した「FireTV Stick 4K Max」、価格据え置きで40%性能改善

2021年10月18日 00時00分更新

文● ASCII

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 Amazonの「Fire TV Stick」シリーズに最新モデル「Fire TV Stick 4K Max」が追加された。従来モデル「Fire TV Stick 4K」と映像・音声の再生能力、外観などに大きな変更はないが通信の安定性が向上し、高速化した。テレビに直接差せるほか、ほかのケーブルと干渉せずに使える短い延長ケーブルも付属している。

外観の違い。Maxでは「Fire TV」の文字がハッキリ書かれている。

 具体的な機能に関しては以下の通りだ。

・4K解像度に対応
・HDRフォーマットとしてDolby Vision/HDR10/HDR10+をサポート
・Dolby Atmos対応

 機能の変化はないと書いたが、これは従来のFire TV Stick 4Kでも十分なものを備えていたからと言い換えることができる。Amazon Prime VideoやAmazon MusicといったAmazon自身が提供するサービスだけでなく、NetflixやDAZNといった他社サービスの利用やアプリケーションなどの追加も可能となっており、多機能性も備えている。4KやHDRに対応したテレビ/ディスプレーと組み合わせることで、高画質・高音質で再生できる不満のないスペックだ。

 一方でハード面で改良された要素は3点。大きく(1)Wi-Fi 6への対応、(2)付属リモコンの変更、(3)高性能化だ。

 Wi-Fi 6は通信速度の高速化に加えて、複数の機器が同時に通信する際にの安定性にも配慮された最新の規格だ。対応ルーターも市場で一般的になってきており、ビットレートの高いデータを扱う映像配信端末だけに対応が望まれてきた部分ではある。リモコンは「Alexa対応音声認識リモコン(第3世代)」となり、Alexaのボタンを押すことで音声操作が利用できる。また、Amazon Prime Video、Netflix、DAZN、Amazon Musicのサービスをダイレクトで呼び出せるボタンが追加されている。メモリーも1.5GBから2GBに増え、プロセッサーもクアッドコアで1.8GHzのものに強化された。最大40%増の高性能化を果たしたとする。

新リモコンは手前(左下)。カラフルとなりダイレクトに動画/音楽配信サービスを呼び出せるボタンが用意されている。

ミュートボタンの位置も変わっているのが分かる。

 4Kディスプレーは情報量が増えるぶん、扱うデータも多くなるため。高性能化はやはり嬉しいところだ。アプリ起動が速くなり、コンテンツ検索や画面の切り替えがキビキビとする。Fire TV Stick 4Kも反応が遅い印象はなかったが、改善は確実に感じられるし、ダイレクトボタンからサービスを呼び出し、サクサクと番組を見始められるのでストレスが少ない。コンテンツのスクロールも滑らかで、非常に快適だ。

多機能な使い方ができる便利さを改めて実感

 Fire TV Stickはクラウド上のコンテンツを再生する製品であり、UIは随時アップデートされている。現在のUIでは、TOPの「探す」から、人気の映画やテレビ番組など、ジャンルが表示され、素早く内容を把握することが可能となっている。音声を併用した探したいコンテンツの検索や、コメディやアクションなどジャンル別の検索、さらにキッズ&ファミリーといったカテゴリーに基づいた検索も簡単になっている。

 利用できるサービスについては標準でインストールされているもの以外にも「ABEMA TV」「Paravi」「U-NEXT」「FOD」「Hulu」などの動画配信サービス、「TVer」「ネットもテレ東」「NHK WORLD JAPAN」「東映特撮ファンクラブ」「BANDAI CHANNNEL」「テレ東BIZ」などニュース動画系のサービス、「カラオケDAM」や「VLIVE」、「Maru-Jan」(麻雀)といった趣味・教養系のコンテンツなど幅広い。

 Alexaへの対応は音声検索だけでなく、定型アクションと組み合わせて、複数の機能をまとめて実行するといった利点もある。リビングの中心であるテレビの機能をより幅広くするためにも有益なデバイスと言える。

 最近ではこうした機能をテレビが最初から備えている場合が増えているが、最近では家にテレビを置かず、大画面化しているパソコンのディスプレーなどを中心に使っている人も増えてきており、そういった層が気軽に動画を楽しむ端末としても適している。

 価格的にも6980円とFire TV Stick 4Kと据え置きだ。体験は確実に上質になる。特にレスポンスの快適性は捨てがたい。

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