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好きなクルマと暮らす夢の未来生活を「Honda e」で実現できないか検証

2021年10月17日 17時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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充電中のHonda e(450万円~)

 「自動車業界100年に一度の大革命」の1つと言われる自動車の電動化。その手法は様々ありますが、その中で現在もっとも普及しているのが、大容量バッテリーを搭載した「純電気自動車(本稿ではBEV)」ではないでしょうか。その一方で「電気自動車を迎えると、どういうカーライフが待っているのか」というのは見えづらいのも事実。今回、Honda eをモデルに、実際に体験しながらちょっと先のカーライフと、その課題について考えてみました。

電気自動車最大の問題点「インフラの整備」

Honda e(450万円~)

 まず「なぜHonda eなの?」というところから。それは単純に筆者が今イチバン欲しいBEVだから。いやBEVという枠に限らず、お金と条件が合えば、現在販売されているクルマの中で最も欲しい1台だから。これは嘘偽りなくマジな話。今まで色々なクルマを試乗してきましたが「BEVらしい静粛性」はもちろんのこと、「普段使いにおける取り回しのよさ」「乗り心地とカジュアルな室内空間による居心地のよさ」そして何より「RRという走りの楽しさ」「金額的な妥当性」が自分のツボにジャストフィットしたから。もっというなら「エンジン車がなくなっても、クルマは楽しい乗り物であることに変わりはない」と思わせた初めてのクルマでもあります。これも嘘偽りなく。

走行するHonda e

 それに今なら国や自治体から補助金が出ますし、毎年支払う自動車税だって軽自動車ほどではないにせよ安価。走行距離が短いという話もありますが、いくら大容量のバッテリーを積載したところで、1回あたりの給電量がバッテリー容量よりも下回っている急速充電器が多い現状、どのBEVでも1回分の充電が少ない程度の差しかありません。ならば走行距離を気にせず、好きなBEVに乗るのが吉というもの。

充電中のHonda e

 ですが、お迎えできないのには理由があります。それは何を隠そう充電問題にほかなりません。都内で賃貸住まい、駐車場も借りている身としては、近くの急速充電スポットを利用せざるを得ないのです。ではどこにあるのかというと、大抵は商業施設か横浜に本社を置く自動車メーカーのディーラーというのが実情。ですが充電のために別途駐車料金を支払ったり(しかも10分400円とか!)、N社のディーラーでHonda eを充電するのは……。

東京都が計画しているZEV計画より

 理想としては、公共施設の充電スポットが増えること。東京都は2030年までに2018年時点で約300基ある急速充電器を1000基にまで増やす目標を掲げています。ですが、都内には令和2年度で約327万台の自動車が登録されており、新車販売台数は年間約26万台。「2030年に純ガソリン車の販売を禁止する」「2030年の新車販売の5割はZEV車(ZEV=Zero Emission Vehicle)にしたい」と宣言した割には、1000基はあまりにも少ないのではないでしょうか。しかもガソリンの場合、3分あれば満タンになりますが、電気自動車は充電器の出力やBEVが搭載するバッテリー容量よりますが30分充電しても満タンにはなりません。BEVを30分充電をするのに、他の人の充電が終わるのを待ち続けるのは、さすがに駐車料金の無駄ですし、長い時間、他社ディーラーの前にHondaのクルマを置くのも気が引けます。

走行するHonda e

 このような状況から「基本的に自宅または借りている駐車場で充電できる環境でないと導入できない」のがBEVの実情ではないでしょうか。というわけで、話が長くなりましたが「将来戸建てのマイホームを手に入れ、車庫に充電設備を設けて、Honda eを迎えた」という夢を見ながら話を進めていきたいと思います。

「FIT e:HEV」と比較すると
ランニングコストは安い

Looopでんきが運営する宿泊施設「Looop Resort NASU」

敷地内には至るところに太陽光パネルが設置されている

コテージの屋根にも大型の太陽光パネルが

 今回、そんな夢のマイホームとして選んだのは、栃木県那須郡那須町にある宿泊施設「Looop Resort NASU」。その名の通り、電力会社であるLooopが経営する太陽光発電施設を利用したリゾート施設になります。「Looopでんき」のメリットは「基本料が0円」ということ。つまり使った分だけ電気代を支払えばいいという単純明瞭会計なのです。ちなみに料金は東京電力管轄内の場合1kWhあたり26.4円で、Honda eのバッテリー容量は35.5kWhですから、フル充電した場合1000円位という計算になります。これだけでは安いのか高いのかわかりづらいので、ほぼ同じ大きさであるFIT e:HEVで月600km走行した時の比較をしてみましょう。

FIT e:HEV

 FIT e:HEVで600kmを走行した場合、カタログスペックから計算すると約15リットルのガソリンが必要となります。これに最近のレギュラーガソリン単価であるリッター150円を乗算すると5400円。Honda eの場合、1回の充電で200kmほど走行できますから、なんと3000円! これは電力小売り業者によって計算は変わりますが、Looopでんきの場合だと、ハイブリッドのガソリン車よりEV車の方がオトクになるのです! さらに購入時に補助金が得られ、自動車税も安く維持費も安い。乗り心地も良くて、走りも楽しい。Honda eに乗らずして何に乗る!? 嗚呼、戸建ての持ち家が欲しい……。もしくは借りている駐車場の大家さん、充電器を設置してください。

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