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前田知洋の“マジックとスペックのある人生” 第150回

驚きのコスパ IKEAのゲーミングチェアを組み立てる

2021年09月21日 16時00分更新

文● 前田知洋 編集●ASCII

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20年ぶりのイスの買い替え

 筆者の楽しみはYouTubeでゲーム実況を見ること。先日、そんな動画の途中のCMで「IKEAがゲーミングチェアを作った」と遅ればせながら知り、すぐにそのゲーミングチェア「MATCHSPEL」(1万5990円)をIKEAに買いに行きました。

 ASUSのゲーミングブランド「ROG(Republic of Gamers)」とコラボレーションにより誕生したもので、IKEAでは「ゲーム用チェア」と紹介されています。正確には、ゲーム用デスク「UPPSPEL」がIKEAとROGとの共同開発で誕生し、MATCHSPELはコラボレーションから得られた洞察と知識に基づいてIKEAが開発した商品とのこと(ASUSのニュースリリース)。

 こんなふうに、イスの買い替え(買い増し?)を即決した理由は、筆者はかなりIKEA好きだからです。キッチンも、クローゼットもバリエーションやオプションが豊富なIKEAを愛用中。キッチンは、なんと25年保証なので安心して使っています。

 話をイスに戻すと、筆者がずっと愛用していたのは、ハーマンミラー「イームズアルミナムグループ サイドチェア」。身体にフィットしていたこともあり、20年ほど愛用していました。イームズアルミナムグループチェアは、1958年に発表されたデザインなので、およそ60年でイスがどれほど進化したのかを知るチャンスでもありました。

使用歴およそ20年のイームズアルミナムグループ サイドチェア。定価はなんと30万1400円

DIYなIKEAの販売スタイル

 筆者がIKEAを好む理由は、ショールームで思う存分に見たり、触ったりができること。さらに、購入を決断したら、階下の倉庫(ピックアップエリア)に商品を取りに行き、精算後に自分で車のトランクに入れて持ち帰れる。そんなDIYな販売スタイルだから。「欲しいと思ったら、すぐ手に入れる」という筆者の性格やライフスタイルに合っているからです。

自分で持ち帰って、自分で組み立てるのがIKEAのスタイル

 さすがにクローゼットやキッチンなどの大型商品は配送を頼みましたが、ほとんどの家具はコンパクトに箱詰めされ、車のトランクにジャストフィットするようにデザインされています。ただし、多くの家具は重いので、積み下ろしには注意が必要です。ちなみに今回購入したゲーミングチェアは約18kgでした。

組み立てのポイントを紹介

 IKEAの家具は自分で組み立てるのが基本です。箱を開け、部品を出したときの印象は、「工場で組み立て済みの部品と、自分で組む部品のバランスがよい」こと。個人では作業が難しい部分は組み立て済みで、残っているのは素人でも組み立てが可能な部分というわけです。ビスや機械部品が、グリスでベタベタしていないのも好印象。

 MATCHSPELを組み立てて気付いたポイントは以下の通りです。

付属のレンチより、ラチェットレンチがあるとラク
 付属のレンチ1本で組み立てられるのは便利ですが、今回はビスに「緩み止め剤」が塗られていることもあり、締め付けトルクに力が必要です。締め付けやすいラチェットレンチなどがあると、指が痛くならないし、しっかりと締め付けられます。

ラチェットレンチがあると指が痛くならず、しっかりと締められる

・一番の難関!? キャスターは入りやすいパーツを選ぶ
 組み立てのファーストステップは、イスの足にキャスターを差し込むこと。しかし、差し込みが固い部品もあります。差し込みやすいキャスターを選んでスタートすると、差し込むコツがわかり、スムーズに組み立て始められます。

・頭の形の違いで、ビスを間違えないように
 組み立てに必要な3種類のビス。数が多いので、間違えやすいポイントです。しかし、ビスの種類によって頭の形状が変えてあり、混同しにくいデザインになっています。そのあたりは、世界中に出荷するIKEAらしい優れた部分だと思っています。

頭の形の違いで間違いを防ぐビス。青く見えるのは緩み止め剤

・組み立て動画は表示されない場合も……
 「文字がない、イラストだけ」がIKEAの組み立て説明書の特徴です。挟み込まれた紙に「QRコードで組み立て動画が見られる」ようなイラストがありましたが、iPhoneでコードを読み取っても、IKEAの中国語サイトにジャンプするだけで、動画は表示されませんでした(iOS、Safariの場合)。説明書がわかりやすいので、筆者の場合は動画は不要でしたが、このあたりは、ちょっとマイナスポイントかも。

文字がなく、イラストだけが特徴の組み立て説明書

 組み立ては、慣れた人なら30分ほど。なお、テーブルのある場所で組み立てると、座面と背もたれの接続が簡単にできます。

コスパはもちろん、珍しい「白色」もポイント

ゲーミングチェアでは珍しいホワイトカラー

 実際に組み立てて、利用してみてわかったポイントも以下にまとめてみます。

・ゲーミングチェアには珍しいホワイトで部屋が明るくなる
 他のユーザーのレビューを見ると、テレワーク用に購入する人も多く「ホワイトなので、部屋が明るい印象になった」「背もたれがメッシュなので圧迫感がない」などの意見が目立ちます。色とデザインが与える印象には、筆者もまったく同意見です。

・座り心地も良く、堅牢
 筆者の場合、このイスで原稿を書いたり、ビデオ編集、ゲーム実況などを見るのが目的なので、本来の用途(ゲームをプレイする)とは少し違います。とはいえ、身長が182cmの筆者は、硬めの座面も好みで、座り心地にとても満足しています。3年保証なのも、堅牢さ(丈夫さ)へのIKEAの自信の現れなのでしょう。

・ユーザーの賛否がある感圧キャスター
 このイスの特徴でもある「座っている時だけ動くキャスター」。感圧式ロック機能付きで、立ち上がるとチェアが動かないようロックがかかります。筆者は気に入っていますが、レビューでは不便に感じる人が少なくありません。

 おそらく「床を掃除する時にイスを動かす」「イスの場所を頻繁に移動させる」使い方をする人には、不便な機能なのかも。筆者は、上で説明したような使い方ですので、あまり不便は感じませんが、この機能は賛否が別れるところでしょう。なお、キャスターはやわらかい床でも使えるとうたうラバーコートです。


 

 シートと背もたれが連動するリクライニング機能(リクライニングした角度で固定も可能)をそなえているほか、ヘッドレストの向きや高さ、アームレストの高さも調整可能。座面は合皮で、コーヒーや間食をこぼしても安心です。1万5990円という驚きのコストパフォーマンスを含め、60年のイスの進化に驚きっぱなしでした。

 「『人を驚かせるのが仕事』のマジシャンを、あまり驚かせないでほしいなあ……」が、一番の感想だったのは秘密です(笑)。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。

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