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モーダル小嶋のTOKYO男子めし 第51回

セブン「にんにく炒飯&ガーリックチキン」が意外なほど食べやすい

2021年07月25日 17時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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「にんにく炒飯&ガーリックチキン」
セブン-イレブン
460円(税抜)(販売地域:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)
https://www.sej.co.jp/products/a/item/046159/

俺たちはチキン+炒飯で200ガーリックだ。10倍だぞ10倍

 開会式で話題になったピクトグラムのパントマイムですが、ピクトグラムは、日本においては1964年の五輪が普及したきっかけと言われています。

 当時、現在ほど英語が話せる人も多くなく、そもそも来日してくる人たちのほとんどは日本語が読めません。そこでデザイナーがさまざまなピクトグラムを作ったところ、それらがたいへんわかりやすく好評だったということで、以降の五輪でも、競技を説明するピクトグラムなどが使われるようになったそうな。

 というわけで、あのピクトグラムを開催国の大舞台で演出として取り入れることは、過去から現在をつなぐ歴史的な意味もあるわけです。どんな人が見ても、バシッとわかる。それが大事なのですね。

 というわけで(?)セブン-イレブンが7月20日から販売している「にんにく炒飯&ガーリックチキン」です。誰が見てもバシッとわかる、そんなお弁当です。販売地域は埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県となっています。

冷蔵庫に入れていたので中のフィルムに水滴が付いてしまいましたが、レンジで温めればさほど問題はなし

744kcalだそうです

レンジで温めました。にんにくの香りがします。当たり前ですが

 こんなことを言ってはなんですが、「ガーリックチキンをにんにく炒飯にのせたもの」です。だからもう、味についてはピクトグラムのごとく誰もが想像できるというか、「こういうのでいいんだよ」みたいな風情がありますよね。ガーリックチキンの上に、にんにくが追加でのせられているのも徹底しています。

ガーリックチキンの上にしっかりとにんにくがありますね

 ところが、この弁当、外見だけで判断してはいけません。味のバランスが考えられているというか、意外とよくできているのです。

ガーリックチキンは甘めで食べやすい

かなり濃い味に見えるけれども……なガーリックチキン

 まずは、主役のガーリックチキン。やや甘めの味付けになっていて、角が立っていない感じ。スパイスが効いてワイルドというものではなくて、比較的、穏やかなテイストでまとまっています。さすがに薄味とは言えませんが、どぎつくはない。

 にんにくが上にのっているので、香りは強めですが、むせ返るほどキツい、ということもありません。苦手な人は困るかもしれませんが、そういう人は、そもそもこれを買わないでしょうし。

チキン自体のサイズはやや小ぶり

 チキンはやや小ぶりではあるものの、炒飯と一緒に食べるわけで、あまりデカいと食べにくいかも、とは思います。よく言えば、バランス重視というサイズ感でしょうか。総じて、“食べやすい”ガーリックチキンとなっていますね。

炒飯も濃すぎないのでバランスがよい

炒飯は「薄い」というほどではありませんが、見た目よりもあっさりした味付け

 炒飯ですが、一言で言えば「醤油味」になっており、これまた、見た目よりもしつこくないのです。この炒飯単体だと「あっさりしているなあ」と感じるかもしれません。にんにくの香りも控えめ。もっとも、ガーリックチキンがのっているので、香りに関しては感覚がマヒしている可能性もありますが……。

 塩気も案外強くなく、パンチを抑えているのは意外でした。醤油味の、にんにくが香る炒飯です。ベーシックといえばベーシック。人によっては、「思ったよりおとなしいぞ」と拍子抜けするぐらいではないでしょうか。

にんにくの芽まで入れてあります。徹底してにんにく尽くし……と思って原材料を見たら「葱」と表記してありました

 そういったわけで、甘めで濃すぎない味付けになったガーリックチキン、意外とあっさりな醤油味の炒飯の組み合わせ、一緒に口に運ぶと、なかなかバランスがよい仕上がりになっています。

 ガーリックチキンと炒飯の組み合わせですから、油でぎっとぎとなイメージがあるかもしれませんが(まあ、実際、ヘルシーではないと思いますが)、どちらかというとジャンバラヤっぽいというか、過剰にオイリーな風情ではないのが、おもしろいところ。

 もちろん、さっぱりしたものを食べたい人にはオススメしにくいですし、にんにくの匂いが気になる人は避けたほうがよいでしょう。とはいえ、誰がどう見てもガッツリ系の弁当だろう! 口の中が油ですごいことになりそう! と思わせて、しっかりバランスが取れているものにするあたりは、セブン-イレブンの力量を感じます。

一緒に口に運ぶとバランスがよい

 「にんにくを使った炒飯にガーリックチキンをのせましたワハハ」というわんぱく感はあるものの、その中には、なかなか繊細さもある。巨漢でホームランを打ちまくるけど意外と右打ちもうまい、みたいな感じでしょうか。野球ファンにしか通じない例えですが。

 デザインは誰にもわかりやすく、しかしゴテゴテとさせずにシンプルにまとめる。まさしく、ピクトグラム的な弁当です。……とまあ、強引な結論はともかく、見た目の割に意外なほど食べやすい、万人に受け入れられそうな味だと感じました。その茶色いビジュアルにたじろぐ人もいるかもしれませんが、なんのなんの、気軽に手を出してみてください。


モーダル小嶋

 

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。

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