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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第181回

「ahamo」「povo」「LINEMO」3大キャリアの新料金プランで、料金請求が来て、わかった違い

2021年06月27日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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 ドコモ「ahamo」、au「povo」、ソフトバンク「LINEMO」という20GBで2000円台の3大キャリアの新料金プラン。サービス開始から3ヵ月が過ぎ、すでにフル活用している人、20GBでは多いかなと感じて早くも乗り換えてしまった人、そしてこれから加入しようという人など、読者のなかでもさまざまではないだろうか。3ヵ月経ってわかったことや、新たなキャンペーンなども出てきたので、現時点での状況をまとめてみたい。

実際に加入している人も多いであろう、3大キャリアのオンライン専業の新プラン。料金自体は似た感じだが、違う部分も見えてきた

スタートから3カ月経ち、サービスの細かな違いも見えてきた

 3社の新料金プランはいずれも政府からの要請に応じて作られたものだが、auのように通話定額を分離しただけなのに、なぜか総務大臣から批判されたり、ドコモの後出しジャンケンなど、不透明なやりとりも垣間見られ、手放しで歓迎できない雰囲気もあった。

 しかし、MVNOの格安SIMのより一層の値下げや、UQ mobileやY!mobileといったサブブランドの料金プラン最適化も呼び込むことになり、業界全体としてかなりなじんできたようにも感じる。

 新料金プランはahamoを除いて端末販売もなく、目立った加入特典も用意されていなかったため、料金やサービスだけを純粋に比較していたが、ここに来て、加入特典の付与などのか、実際の請求に際して意外な違いも出てきている。

同一キャリアでの乗り換えに、料金に差が生じていることも

 今回の新料金プランは、あくまでメインブランドの新プランという“タテマエ”でスタートしたはずだが、実際にはその対応に差があり、一般的なMNPによる乗り換え並の費用がかかるケースも生じている。

 たとえば、同一キャリアで乗り換えた場合の料金の扱いだが、一時的ではあるが数千円の差が発生してしまうのだ。以下は、月の途中で乗り換えた場合の料金の請求の比較となる。実例から、このような結果になっている。

  ドコモ→ahamo au→povo SB→LINEMO
変更前プランの請求 どちらか高い方(※) 日割 満額
新プランの請求 日割 日割

※ドコモのプランは「5G ギガホ」「5G ギガホ プレミア」「ギガホ 2」「ギガホ」「ギガホ プレミア」は変更前プラン、それ以外のほとんどはahamoの月額料金が請求される。ただし、当月にドコモの従来プランに加入してahamoに移行した場合は日割になる。

 新たに入る新料金プランにおける日割での料金請求は当然としても、ちょっと驚いたのがソフトバンクからLINEMOへ変更のときの対応だ。“プラン変更”というタテマエなのに、LINEMOに変更した初月が二重払いになっている。その点をソフトバンクの料金問い合わせ窓口に確認したところ、別ブランドへの移行なのでそれまで使っていたプラン側は日割にならず、解約と同じ扱いで満額での請求なのだそうだ。なお、ソフトバンクからY!mobileに乗り換えた場合も同様という。

ソフトバンク→LINEで乗り換えた月のソフトバンク側の請求例。3月1日から3月16日までとなっているが、もともとはあった固定回線による割引も無くなり、3980円の満額が請求されている。これとは別にLINEMOの請求があり、そちらは3月17日から31日までの日割で計算されている

 たとえば、6月2日にソフトバンクからLINEMOに乗り換えれば、新プランは日割でもほぼ満額に近い請求がされることは理解できるが、変更前プランはたった2日しか使わないのに満額請求となり、二重に払うことになる。特に変更前プランが「メリハリプラン」など高額なプランだとするとかなりの請求額となる。

 しかもソフトバンクの場合、家族割引や固定回線の割引が前月までで終了となってしまうので最終月は想像を超えるほど高くなる可能性も考えられる。

 ちなみに他の2社は、auは変更前プラン、新プランとも日割で、ある意味自然な形。ドコモは高い方の料金が適用される。ドコモの場合、ギガホ系のプランから移行した場合は月末に移行したほうが同じ料金を払っても使えるパケットの量が多くなる。

 またドコモでは、同じ月のうちにドコモの5Gギガライト、ギガライト2で新規加入してahamoに移行すると変更前プランが全額割引、つまりahamo以外はタダというルールもある。当初ドコモショップで案内されたように一度、通常プランでドコモに加入してからahamoに移行しようという人はオトクになる仕組みだ。

ドコモでの請求例。当月に5Gギガライトで新規加入してahamoに変更した場合だが、「5Gギガライト」分が「プラン変更割_基本料」として全額差し引かれている

 もちろん、ソフトバンクからLINEMOに変更する際は、月末ギリギリにすれば問題は小さくなるのだが、月末近く過ぎるタイミングに申し込みをすると、ソフトバンク→LINEMOの場合はSIM交換も必要なので、運悪くSIM配送に時間がかかって切替作業が月をまたいでしまうと、さらに1ヵ月分の費用がかかってしまう。少し余裕を見て申し込んでおき、切替期限の範囲で月末に近い日まで寝かせておき、ぎりぎりで切替手続をする方法がいいだろう。

 また、ソフトバンク以外も事業者やプランによっては、月の途中で解約となった場合、複数回線の割引やその他の割引施策がその前月まで止まってしまうこともある。この点は十分に確認しておいたほうがいいだろう。


ドコモのプラン変更時の料金について、内容に誤りがありました。お詫びするとともに修正いたします。(7/1 17:30)

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