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Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第78回

大画面Xperiaの系譜は終わらず! ミドルレンジの「Xperia XA1 Ultra」

2021年06月25日 12時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII

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 今回紹介する国内では発売されなかったXperiaのグローバルモデルは、2017年第2四半期に登場した「Xperia XA1 Ultra」です。コードネームはRedwood、モデル番号はデュアルSIMモデルとともに「G32xx」。 2017年の「Mobile World Congress(現・MWC Barcelona)」で発表されたミッドレンジのスマートフォンであり「Xperia XA1」の大画面モデルとなっています。

Xperia XA1 Ultra

 約6型(1080×1920ドット)の大型ディスプレーを搭載し、「Xperia XA Ultra」の実質的な後継モデルとなりますが、外観は刷新され、Xperia XZシリーズのもつソリッドなデザインとなって印象が随分と異なります。両サイドのベゼルが極めて細いのも特徴のひとつです。

 また、ディスプレーはシャープでコントラストの綺麗な映像になる「モバイル BRAVIA エンジン2」を搭載。ただし画質については、「トリルミナスディスプレイ for mobile」や「X-Reality for mobile」などは非搭載なので、ハイエンドモデルとなるXperia XZシリーズには及びません。

 上部にイヤホンジャックを備え、底面の外部接続端子はUSB type-Cへと変更されました。サイドには、指紋センサーを備えた電源ボタンではなく、従来からある丸いアルミの削り出しボタンに、ボリュームキーとカメラキーを備えています。防水防塵は非対応なので、SIMスロットやmicroSDカードスロットのカバーには、ラバーの保護はありません。なお、スピーカーはモノラルです。

 基本スペックは、CPUにMediaTekのHelio P20(クアッドコア)、メモリーは4GB、ストレージは64GB。外部ストレージは最大256GBのmicroSDXCカードに対応します。OSは、Android 7.0 (Nougat)を搭載。バッテリー容量は2700mAhです。本体サイズは約79×165×8.1mm、重さは約188g。カラバリはホワイト、ブラック、ゴールド、ピンクの4色展開で、ベゼルはそれぞれのカラーと同色となっています。

 ミドルレンジということもあり、CPUはMediaTek製プロセッサーではあるものの、ひとつ前のHelio P10とくらべても20%増しのパフォーマンスやメモリーの余力もでてきたこともあり、動画や写真の閲覧や音楽鑑賞、SNSをチェックといった動作は問題ないレベルまで性能を引き上げてきました。

 カメラは背面に約2300万画素(1/2.3型)で、焦点距離24mm、F値2.0とワイドで明るいレンズを搭載。Xperia XZシリーズと同じイメージセンサー「IMX300」を贅沢に採用し、光学式手ブレ補正やハイブリッドオートフォーカスにも対応するなどカメラ周りは大幅に強化されました。

 フロントカメラはよりセルフィーに特化しており、約1600万画素で焦点距離23mm、F値2.0とこちらも超ワイドな画角で手ブレ補正機能も搭載します。さらにLEDライトを備えており、暗がりや逆光といったシーンでも明るさを補うことができ、友達同士での撮影や背景もしっかり映し込めての撮影ができます。

 オーディオ機能はClearAudio+、サウンドエフェクト、ダイナミックノーマライザーを搭載するものの、圧縮音源をアップコンバートする「DSEE HX」は備わっていません。

 そのほか大画面ならではの機能として、使用領域を小さくする「片手モード」などを搭載し、マルチウィンドウを利用すればYouTubeを視聴しつつSNSをチェックするといった6型ディスプレーを有効活用できるモデルでした。

 性能は上位モデルには及ばないものの、リーズナブルという利点を活かした需要も期待できそうでしたが、残念ながら日本に投入されることはありませんでした。

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