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各種ベンチマークをチェック、小型でも温度は安全圏内で動作するエアフローも魅力

超小型PC「Radiant SPX2800X300A」はRyzen 3 PRO 4350Gでハイエンドスタンダードノートより高性能、省スペースなデスクトップ環境に最適

2021年06月18日 12時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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「Radiant SPX2800X300A」

 気軽にパソコンを使いたいならノート型が優秀だが、小さなディスプレーを使うことになるため自然と姿勢が悪くなり、長時間使うと肩こりもひどくなりがちだ。大きなディスプレーに接続し、ゆったりとした姿勢のまま、好みのキーボードとマウスで快適に操作したいというのであれば、デスクトップパソコンに軍配が上がるだろう。

 とはいえ、大きなタワー型は置き場所に困ってしまいがち。そこでオススメなのが、サイコムが販売する「Radiant SPX2800X300A」のように、机の上においてもジャマにならない小型のデスクトップパソコンだ。とくに在宅ワーク用と考えているなら、有力な候補となる。

 しかし、コンパクトなマシンはそのぶん性能が低いのではないかと不安になる。もちろん性能の低い製品もあるのだが、Radiant SPX2800X300Aはそういったパソコンとは一線を画している。

 Radiant SPX2800X300Aが搭載しているRyzen 3 PRO 4350Gは、エントリークラスのAPU(グラフィック機能内蔵CPU)となるものの、4コア/8スレッドで3.8GHz動作と性能が高め。少し前のミドルクラス並の実力を持っているからだ。

 では、実際どのくらいの実力があるのか、定番ベンチマークソフトを使って見ていこう。

Radiant SPX2800X300Aの主なスペック
CPU Ryzen 3 PRO 4350G(3.8GHz~最大4.0GHz)、4コア/8スレッド
グラフィックス Radeon Graphics
メモリー 8GB(試用機は8GB×2)
ストレージ 480GB SSD(Crucial CT480BX500SSD1)
マザーボード AMD X300チップセット搭載マザーボード
PCケース ASRock DeskMini X300+防塵フィルター SST-FF141
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)
インターフェース(前面) USB 3.1 Gen1、USB 3.1 Gen1(Type-C)、マイク入力、ヘッドフォン出力
インターフェース(背面) USB 2.0、USB 3.1、DisplayPort出力、HDMI出力、D-Sub出力、有線LAN端子、ACアダプター入力
サイズ およそ幅80×奥行155×高さ155mm
OS Windows 10 Home(64bit)

仕事から趣味、軽量ゲームまでこなせるだけの性能アリ!

 まず気になるCPU性能は、「CINEBENCH R23」でチェック。CGレンダリング速度からCPUの性能を測ってくれるベンチマークソフトで、すべての論理コアを使用する「CPU(Multi Core)」と、1つだけ使用する「CPU(Single Core)」の2つのテストが可能だ。

 CGレンダリングはマルチスレッド処理がしやすい分野となるため、CPUの最大性能を見るのに適したベンチマークソフトといえるだろう。結果は独自スコアとなるptsという単位で表示され、この値が高ければ高いほど、性能も高いことになる。なお、テスト時間はデフォルトとなる最低10分間としている。

「CINEBENCH R23」の結果は、Multi Coreで6080pts、Single Coreで1201pts。4コア/8スレッドの実力がしっかり発揮され、Multi Coreのスコアが高い

 CPU(Multi Core)のスコアは6080ptsで、これはCore i5クラスよりも少しだけ劣る程度のスコアだ。ノートパソコンでいえば、ハイエンドクラスのCore i7-1165G7(5400pts前後)を超えており、性能面ではデスクトップパソコンが有利だということがよくわかる結果となった。

 ちなみに、CINEBENCH R23実行中のCPU温度は、最高で80.6度。小型パソコンはCPUを冷却しづらく、温度が高くなりがちとはいえ、安全圏内で動作していることは確認できた。これなら安心して利用できるだろう。

 続いて、総合性能を「PCMark 10」で見ていこう。CINEBENCH R23ではCPU性能だけに注目していたが、PCMark 10は実ソフトを使ったベンチマークで、CPUだけでなく、グラフィックやストレージなどもスコアへ大きく影響するものだ。ある意味、体感速度を数値化したものといえるだろう。

 テストは大きく3つあり、ビデオ会議やブラウザーの利用といった一般用途の「Essentials」、表計算やワープロなどの資料や書類作成を行う「Productivity」、動画・写真編集や3Dグラフィックを扱う「Digital Content Creation」で、それぞれのスコアを確認できる。

「PCMark 10」の総合スコアは5338。別途ビデオカードを搭載していないこともあり、Digital Content Creationは若干低めだ

 総合スコアは5338と、ビデオカードを搭載していないPCとしては健闘。とくにEssentialsとProductivityは上位CPU搭載PCに迫るスコアとなっており、一般用途で困ることはないだろう。さすがにDigital Content Creationのスコアは少々低めだが、多少待ち時間が増えるものの、動画・写真編集もこなせるだけの実力はある。

 3Dグラフィック性能は、「3DMark」でチェック。DirectX 12を使ったテストとなる、やや重ためな「Time Spy」で試してみた。さすがにCPU内蔵のグラフィックでは、Time Spyのテストは重たく、結果は1262と低いものになってしまった。とはいえ、まったくゲームが遊べないレベルではない。

「3DMark」から、「Time Spy」の結果がこちら。CPU内蔵のグラフィックということもあり、スコアは1262とさすがに低く、高負荷な3Dゲームを快適にプレイできるだけの性能はない

 試しに、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」を実行した結果が、次のものだ。解像度は1920×1080ドット、画質はプリセットで「最高品質」を選んでいる。

スコアーは3030、評価は「やや快適」と、なんとか遊べるレベルを確保。軽めのゲームならフルHDでも遊べそうだ

 結果は見ての通りで、評価が「やや快適」となっていた。重たいシーンでのカクツキがありそうなのでFPSは厳しそうだが、MMOなど、多少のラグやカクツキがあっても問題ないジャンルであれば問題ない。もちろん、前回紹介したとおり、FPSでも解像度や画質を落とせば、十分遊べるレベルになる。

 またRadiant SPX2800X300Aは、CPUに上位のRyzen 5 PRO 4650G(6コア/12スレッド、3.7GHz)や、Ryzen 7 PRO 4750G(8コア/16スレッド、3.6GHz)が選べるようになっているので、必要に応じてカスタマイズするといいだろう。

 そのほか、標準ではSATA接続となっているSSDも、NVMe対応のM.2 SSDへと変更すれば、さらに総合性能の底上げも可能だ。

小型パソコンでもしっかり仕事できてちょっと息抜きに軽めのゲームもできる、在宅ワーク用パソコンに最適!

 小型パソコンだからといって性能に妥協する必要がなく、しっかりとした高性能な構成にできるのが魅力。小さくてもパワフルなパソコンがほしい、在宅ワークで快適に使えるパソコンがほしいと考えているなら、Radiant SPX2800X300Aはぜひチェックしてもらいたい1台だ。

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