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前田知洋の“マジックとスペックのある人生” 第143回

リョービの集じん機vsダイソンの掃除機 DIYで気づいた意外なポイント

2021年06月15日 16時00分更新

文● 前田知洋 編集●ASCII

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巣ごもり需要vs巣ごもり物欲

 「巣ごもり需要」「巣ごもり消費」という言葉があります。これは、外出自粛などで、消費行動が変化し「インドア系の趣味やコンテンツを楽しむ」「整理整頓など、自分の生活を見直す」「時間や手間がかかる趣味を充実させる」モノが売れている現象のこと。

 ビジネス系グッズなら、しばらく前に、ビデオ会議でPCにつなげるマイクやヘッドセットなどが品薄になったのを覚えていらっしゃるでしょうか。

 筆者の趣味はDIY。「前から欲しかったテーブルソーを買うか~」と、ショッピングサイトで物色してみると……巣ごもり需要で、どこも「在庫切れ」と悲しい知らせを目にしてばかりです。たしかに、DIY関連商品は、「インドア系」ですし「趣味を充実させる」アイテム。巣ごもり需要、ど真ん中の商品です。

 時間はあるのに、品薄で届かないという「巣ごもり需要と巣ごもり物欲」のストレスにさらされながら、1ヵ月後にやっとテーブルソーが到着。毎日楽しく木の板をバンバン切っています(笑)。でも、今回のレビューはテーブルソーではありません。

今回購入したテーブルソー。日本の会社ですが、MADE IN USA

 ところで、テーブルソーはガレージなどで使う電動工具。筆者のように家の中で使うと、それはもう部屋が木屑とホコリまみれになるわけです。それらの量と飛び散る面積がすごすぎて、家庭用の掃除機では、全然吸いきれません。

 そうなると、「やっぱり、集じん機も買うか~」となり、巣ごもり消費と物欲も連鎖していくのです。(名作ゲーム「テトリス」のブロックのように、お金もどんどん連鎖して消えていくわけですが……)。

 こちらは、近所のホームセンターで前から目をつけていた「リョービ VC-1100」(実売価格1万1000円前後)がセール中だったので、即購入しました。

集じん機の容量は桁外れ

 集じん機と掃除機の大きな違いは、溜められるゴミの容量です。筆者が購入したVC-1100は、集じん機としては小さめなタイプ。それでも集じん容量は乾燥15リットル(液体は12リットル)で、ハンディー掃除機の30倍、一般的なキャニスター型の掃除機の10倍以上あります。

 さらに、掃除機では苦手な液体や小石などを吸い込めるのも集じん機の特徴です。コンクリートの床やタイル敷の庭など、屋外でも使えてハードワーク向きな一方、ハイスペックな家庭用掃除機のような回転ヘッドや手元のスイッチなどは、すべて省略されています。

 床を占有するサイズは家庭用の掃除機とほぼ同じですが、縦に長く、部屋にあるとかなりの存在感(幅350×奥行き345×高さ435mm、重量5.5kg)。

VC-1100は一般的な掃除機と比べると縦に長い

 掃除機の性能の目安とされる「吸込仕事率」ですが、VC-1100のカタログでの吸込仕事率は160W。どちらかというと、低めです。それでも、フィルター面積や吸い込む風量が大きく、家庭用掃除機に比べ、吸引力は高い感じがします(集じん機は電動工具に繋げて使うなど、もちろん、用途は掃除機とは違いますが……)。

それでも、家庭用掃除機のスゴイところ

 集じん機を導入し、テーブルソーに接続したことで部屋の木屑やホコリはほぼ無くなりました。大満足……となるはずでしたが、思わぬ盲点がありました。

 それは、集じん機はゴミ捨てが大変なところ。というのも、集じん容量の大きさがデメリットになり、ゴミ捨て時に舞い上がるホコリの量がすごく、巨大サイズのフィルターの掃除にも時間と手間がかかります。こうしたところは、集じん機は職人さん向きという感じがします。そこがまた良いのかもしれませんが……。

 紙パックフィルターにしても、サイクロン式にしても、ワンタッチで捨てられる家庭用掃除機のすごさを再確認しました。

筆者が愛用する「Dyson V8 Fluffy Extra」。ロングパイプやヘッドをつけたままゴミが捨てられる

 家庭用の掃除機を電動工具に接続したいところですが、そんな使い方で故障したら、高い出費になりそうですし……今は、作業中の木屑は集じん機、最後の仕上げの掃除はV8と使い分けています。

 集じん機用の紙パック(5枚で2000円ほど)や布フィルター(4000円ほど)などもありますが、VC-1100本体は9000円弱で購入できたというのに、それらを買うとなると……お金までも集じん機にどんどん吸い込まれていくようで、少し考え中です。

サイクロン式のプレフィルターの自作も検討中

 欧米では、DIYは国民的趣味のようで、動画をアップしているプロ顔負けの人がたくさんいます。そんなセミプロでも、木屑やゴミ捨てはイヤなようで、サイクロン式のプレフィルターを自作してる人も少なくありません。プレフィルターを作る部品も多く販売されていて、ちょっとうらやましいです。日本でも、サイクロン用のパーツを販売してくれる会社があるといいのになあ……。

米国で販売されているサイクロン式のプレフィルターを自作するパーツ

 テーブルソーが届くのを待っている間、自分で髪が切れるエキセントリックな商品「FLOWBEE(フロービー)」を買おうと思ったら、巣ごもり需要で世界中で品薄だそう。オークションサイトでの値段も2倍くらいになっています。ちなみに、俳優のジョージ・クルーニーも「これで髪を切っている」とトーク番組で語っていました。

90年代にTVショッピングではやった、掃除機に接続して髪の毛を切る商品「FLOWBEE(フロービー)」

 国内だけのこと……と勝手に想像していた「巣ごもり需要」ですが、じつは世界中で起きている。そんなことに気がついた今回のレビュー、いかがでしたでしょうか。自作用のサイクロン・フィルターの部品が海外から届いたら、またレビューしたいと思っています。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。

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