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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第77回

MFI認証取得で、48kHz/24bitまで対応

ジャック変更が可能、iPhoneで高音質イヤホンを手軽に使える「AS2000 Lightning Adapter」

2021年06月09日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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 Acoustune(アコースチューン)の「AS2000 Lightning Adapter」は、iOS製品のLightning端子に有線イヤホンを接続するためのアダプターだ。AppleのMFI認証を取得しているので確実な接続ができる。また電源はiOS機器側から取るため、充電が不要であり、手軽に使用できる。発売は6月11日で、価格は1万4980円だ。

 iPhone7以降、3.5mmイヤホン端子が廃止された。有線イヤホンを使用するためのLightningアダプターは純正を含めていくつか出ていたが、AS2000には2つの大きな特徴がある。

 ひとつめは、AS2000はジャック部が交換可能になっているため、3.5mm/2.5mm/4.4mmの3種類の端子に対応しているということだ。これはあまり見かけない特徴だ。MFIの仕様上、バランス駆動には対応していないが、ハイエンドの有線イヤホンを使用しているユーザーは多くが2.5mmや4.4mmの端子のケーブルを使用している。

 例えば、ハイレゾプレーヤーの2.5mmバランス端子で音楽を聴いている時に、スマホをいじりながらSNSなどを見て新曲の情報を見つけ、すぐにストリーミングで聞いてみたくなるのはよくあることだ。こういった場合でも、ケーブル交換や3.5mmの変換アダプタ―なしでそのままイヤホンを差し替えられる。

 ふたつめは、製品品質が優れていることだ。AS2000では2重の金属シェル構造となるデュアルメタルジャケットを採用している。ケーブル部には以前本連載で取り上げた高性能イヤホンである「Acoustune HS1300SS」の付属ケーブル「ARC61」と同じ高純度8芯OFC線を採用している。こうした高品質の材料は音質の向上にも寄与している。またケーブル部の皮膜には耐久性の高い特殊ケブラーを採用することで断線リスクも防いでいる。

 つまり、AS2000はハイエンドイヤホンを使用しているユーザーが、そのイヤホンをiPhoneでそのまま使いたい場合に好適な製品だ。MFI準拠なので、リモコンマイク付きのイヤホンであれば、通話機能やインラインコントローラーに対応する利便性もある。

 一方でAS2000は最大48kHz/24bitまでの対応だ。これはMFI認証機器のためだが、Apple Musicでは48kHz/24bitまでの高音質音源を「ロスレス」と呼称して、それを超える品質(192kHz/24bitまで)を「ハイレゾ・ロスレス」と呼称している(アップルが言う「ハイレゾ」は、日本オーディオ協会やJEITAが提唱しているハイレゾの定義と必ずしも一致しない)。Apple Musicのハイレゾ・ロスレス音源に対応するためには、USB DACなどと呼ばれるもう少し複雑な機材が必要となる。それについてはまた項を改めて紹介したいと思う。

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