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週替わりギークス 第211回

エンジニアの採用について相談してみた 秘訣は「あなたが必要です」と何回も言うこと?

2021年06月12日 17時00分更新

文● 高桑蘭佳(らんらん) 編集● ASCII

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 メンヘラテクノロジーの高桑蘭佳です。メンヘラテクノロジーでは「メンヘラせんぱい」というチャット相談サービスの開発と運営をしています。現在はウェブ版のみ提供していますが、今年の夏にiOS版アプリのリリースを予定しています。

 今まさに、リリースに向けて必死に開発を進めているところなのですが、初めてのiOSアプリ開発……すべてが順調に進むわけがありません。そんなこんなで追加のエンジニアリソースが必要となり、慌ててエンジニアの採用活動をしています。

 第203回ではCOOの採用について相談に乗ってもらいましたが、同じくらい悩ましいのがエンジニアの採用です。とくに私はアプリ開発の分野は詳しくないので、面接でうまく質問ができなかったり、どうアプローチするのが効果的なのかがわからなかったり……。

 そこで、今回はどうしたらうまくエンジニアを採用できるのかを株式会社ラブグラフの外部CTOである横江亮佑さんに相談してみました。

株式会社ラブグラフ 外部CTO 横江亮佑さん

 ウェブアプリケーションエンジニアとしてチームリーダーやテックリードを担当しつつ、本業以外ではエンジニア採用に関する勉強会の主催や、採用支援の副業を経験。現在はラブグラフの外部CTOとして、エンジニアチームの強化を目的とした育成・採用ならびにプロジェクトマネジメントに携わっている。

情報感度が高いエンジニアは新しい採用サービスに生息する

──横江さんは外部CTOとしてエンジニアの採用もしているとのことですが、普段はどんなお仕事をされているんですか?

 エンジニアチームのマネジメントや採用、プロジェクトマネジメントの部分を担当しています。採用に関しては、前職でも候補者の面談をしていました。副業としては、採用候補者様にどのようなアプローチをすれば良いのか、エンジニア目線からアドバイスするサービスに携わっておりました。

──エンジニア採用の経験値がすごそう……。ぜひ、本日はいろいろアドバイスしてもらえるとありがたいです。ちなみに、現在ラブグラフさんでもエンジニアの採用をされているとのことですが、順調ですか?

 やっぱり、大変ですね(笑)。エンジニアの採用は本当に候補者が少ないから。新型コロナの影響でリモートワークが広がった時期は、会社との心の距離も離れてしまったのか、転職される方が増える傾向にありましたが……。最近はそれも落ち着いてしまい、転職意欲が高いエンジニアは少なくなっている印象です。なので、なおさら難しい!

──候補者探しはどうやってしていますか?

 やはり、人伝ての紹介である「リファラル採用」がコスト面や優秀な方を採用するための方法としては堅いです。ただ、正直それだけでは難しいところがあるので、採用媒体を利用していますね。

 たとえば、最近だと副業・転職マッチングSNS 「YOUTRUST」などが流行っています。新しいサービスを知っているという時点で情報感度が高いので、良いエンジニアも多い傾向があるのではないかなと思います。そういう面では、最近流行っている採用サービスをチェックしてみるのは、良いエンジニアを見つけるための1つの手段かもしれませんね。

情報をキャッチアップする能力

──面接について結構悩んでいています。私自身はアプリ開発分野などの技術的な話があまりわからないので、面接をするたびにエンジニアの方は「みんなすごい!」となってしまって判断できません……。

 エンジニア採用に関わらず、どの職種でも言えることだと思いますが、その職種の特性をよく知っている人が面接の場に立ち会うのはすごく大事だと思います。

 たとえば、私が営業の採用候補者の方とお話したところで、その人ができる営業なのかどうかの判断は難しいですし、わかりません。同職種同士で話すからこそ、「この人できそうだな!」と、しゃべり方の雰囲気や共通の話題などでわかると思います。

 エンジニアだから見られるところ、社長だから気付けるところはそれぞれあると思うので、そこは社内のエンジニアの方と役割分担して良いのではないかと思いますね。

──なるほど。私が見るべきポイントってありしますか?

 できるエンジニアを探すうえで、重要なのはその人がちゃんと情報をキャッチアップする能力があるかどうかです。その点に関しては技術的なことがわからなくても聞きやすいのではないかと思います。

 「エンジニアは休日に勉強すべきかどうか?」という議論もありますが、本人がそれを勉強と思うかはさておき、常に何かしらの新しい情報や技術をキャッチアップしていく習慣がないと、どんどんエンジニアとしての価値は薄れていくだろうなと思います。

 言語にしろ、フレームワークにしろ、SaaS(※)にしろ、世の中には常に新しいものが出てきます。これをキャッチアップできていない状態はコストや機能面、開発のしやすさなどを加味して、技術選定する能力がどんどん衰えてしまい、会社に貢献できることが減っていくのではないでしょうか。

※Software as a Serviceの略語。読み方はサースまたはサーズ。必要な機能を必要なぶんだけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア、もしくはその提供形態を指す。

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