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RTX 3060+Ryzen 5 5600X搭載!バックパネルが上向きに付いた個性派PC「PG-KG」をレビュー

文●高橋佑司 編集● ASCII

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 昨今、世界的な半導体不足によって、CPUやビデオカードなどのPCパーツが高騰している。その影響はBTOメーカーのPCにも及んでおり、例えばPCゲームを新しい趣味として始めようと思っても、安価なゲーミングPCがあまりなく、なかなかPCの購入に踏み切れない人などもいるだろう。

 ゲーミングPCにおいて、価格に大きく影響する部分としてGPUのグレードがある。高性能なGPUは値段も大きく上がるが、かといってGPUの性能を抑えれば、プレイするゲームにもよるが快適に遊ぶのは難しくなる。PCのパーツ構成を考えるうえで、このバランスは重要なポイントになる。

 そうした中、今回BTOメーカーのSTORMから、NVIDIA「GeForce RTX 3060」(以下、RTX 3060)搭載ビデオカードを採用する「PG-KG」が登場した。RTX 3060は、前世代から飛躍的な性能向上を遂げたGeForce RTX 30シリーズの中でも、現状のローエンドクラスに当たるモデル。ローエンドとはいっても最新世代のGPUだけあって、最新の3Dゲームにも十分に対応可能だ。

 CPUには、AMDの最新世代のなかでもコスパに優れる「Ryzen 5 5600X」を搭載。18万4800円という価格で、しっかりとしたゲーミング向けの構成になっており、特徴的なPCケースを採用するなど見所の多い製品だ。発売日は4月22日の予定。今回はそんなPG-KGについて、どれだけのパフォーマンスを発揮するのか検証してみたい。

※掲載当初、PG-KGの価格を16万9800円としておりましたが、正しくは18万4800円となります。(2021/4/21 17:15 編集部追記)

「PG-KG」の主な構成
CPU AMD「Ryzen 5 5600X」
(6コア/12スレッド、3.7~4.6GHz)
PCケース Phanteks「EVOLV SHIFT 2 AIR」
ビデオカード INNO3D「GEFORCE RTX 3060 TWIN X2 OC」
(GeForce RTX 3060、GDDR6 12GB)
マザーボード MSI「MPG B550I GAMING EDGE WIFI 」
(B550、Mini-ITX)
メモリー DDR4-3200 32GB(16GB×2)
ストレージ Samsung「MZVLB512HAJQ-00000」
(512GB、NVMe対応)
電源ユニット 650W(SFX)
OS Microsoft「Windows 10 Home(64ビット)」
サイズ 186(W)×274(D)×490(H)mm

上部からマザーボードやビデオカードにアクセス可能

 まず目を引くのは、やはりその特徴的な外観だろう。「PG-KG」は、PCケースにPhanteks製の「EVOLV SHIFT 2 AIR」を採用し、一般的なPCケースよりも細く縦長な形状が目立つ。フットプリントが186(W)× 274(D)mmと、デスクトップPCとしては占有面積が非常に小さい一方、高さは490mmと高めになる。

 EVOLV SHIFT 2 AIRはサイズだけでなく、インターフェースの配置も特殊だ。マザーボードやビデオカードの背面端子が天面を向いており、一般的なPCケースなら背面からアクセスする端子が、本機の場合は上からアクセスできる構造になっている。

上部に開閉できるふたがついている

マザーボードやビデオカードのインターフェースが上向きに配置されている。インターフェースはマザーボードにUSB 3.2 Gen 2 Type-A×1、USB 3.2 Gen 2 Type-C×1、USB 3.2 Gen 1 Type-A×2、USB 2.0×1、PS/2、S/PDIF、オーディオ端子。ビデオカードにHDMI 2.1×1、DisplayPort 1.4a×3

コードを背面の穴から通すことで、各種デバイスを接続したままふたを閉められる

 サイドパネルは布製のメッシュで、手触りが柔らかい。通気性が非常に高く、内部に熱い空気がこもらないため、冷却性の面では優秀だ。静音性はあまり高くはないが、高負荷時でなければそれほどファンの音も大きくはない。高負荷になるPCゲームプレイ時には、ヘッドホンをして楽しむなどすれば、あまり気にならないだろう。

 サイドパネルを開けると、マザーボードとビデオカードが異なる側面に配置されている。PCケースがMini-ITX専用のため、マザーボードにはMSI製の小型ゲーミングマザーボード「MPG B550I GAMING EDGE WIFI」を採用。小型のためパーツが密集した作りになっているため、熱のこもり具合は気になるところだが、前述した通気性のいいEVOLV SHIFT 2 AIRのおかげで、それほど熱はこもらないだろう。無線LANはWi-Fi 6、有線LANは2.5GbEに対応する。

メモリーはCrucial製のDDR4-3200メモリー。標準構成で16GB×2の32GBを搭載しているのは嬉しい

 また、MPG B550I GAMING EDGE WIFIはM.2スロットにファン付きのヒートシンクを備えているため、メインストレージとなるM.2 SSDの冷却もしっかりとこなせる。

 なお、左右の布製メッシュは薄めの作りで、内部は割としっかり透けて見えている。PG-KGのパーツ構成では内部にLEDを搭載したパーツはないが、光るパーツで魅せるPCにカスタマイズすれば、メッシュを通した光でガラスサイドパネルとはまた違った趣のある仕上がりになるだろう。

電源ボタンは上部のふたの部分についており、ふたの開閉と共に動いてしまう点は注意

一見すると見落としがちだが、フロントの下部にはUSB Type-A端子が2つついている。デスクの上などに置く場合はいい位置にあるので重宝するだろう

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