物流業務において、DXはどこから取り組めば良いのか

文●東條 康博/ユーザックシステム

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 今回、皆様へお話をさせて頂こうと考えておりますのは「デジタルトランスフォーメーション(DX)」についてです。

 コロナ禍で業務の見直しが各社様で進む中、このDXへの取り組みが始まっています。

 言葉の意味は、経済産業省の「DX推進ガイドライン」によりますと「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」とあります。

 では皆様、これを実現するためにはどこから手を付ければよいのでしょうか?

1.DXの取り組みステップ

 DXを行うにはステップを踏む必要があります。

 ①デジタイゼーション
 ②デジタライゼーション
 ③デジタルトランスフォーメーション

 英語ばかりですね。

 「デジタイゼーション」という、新しい言葉が出てきました。

 これは一体何を指すのでしょう?

 ご安心ください。すごくシンプルなことです。

 デジタイゼーションとは「アナログ情報をデジタル情報に置き換えることです」。例えば、「FAX受注」から「EDI受注」に切り替える。これが「デジタイゼーション」になります。

 では物流シーンでの「デジタイゼーション」とは何が考えられますでしょうか?

2.物流業務のデジタイゼーションとは

 視点を変えてみましょう。

 皆様は、今自社の物流業務で何が課題と感じておられますか?この感じている「課題」こそが「デジタイゼーション」を行うべき該当箇所と成りえます。

 例えば、

 出荷指図書を元に検品業務を行う際、チェックが終わったら出荷指図書に数量などを直接書き込み、それを別の担当者がシステムに打ち込みをしていませんか?(業務の二重作業)

 製品を出荷した際、得意先様へ送り状の控えをFAXしていませんか?(残業の発生・業務効率)

 入庫された製品を棚に入れる際、または棚から出荷する際、経験と勘で倉庫内から製品を探して作業をしていませんか?(専任化)

 ほんの一例をあげましたが、皆様いかがでしょうか?「紙」や「人間」に依存している作業がデジタイゼーションの範囲と言えないでしょうか?そしてこの改善の取り組みは以前からしているのではないでしょうか?

 実はDXに向けた第一歩である「デジタイゼーション」は、物流現場の皆様が継続して行われている「業務改善」の一つなのです。

3.まとめ

 冒頭でも記載した通り、今各企業ではDX実現に向けて動き出されておりますが、まずは現状の把握がとても重要です。「どこに課題はあるのか?」、「どこにアナログ作業が残っているのか?」ここを明らかにしていきましょう。

 弊社では上記のようなお悩みを持つ多種多様な企業の業務改善のお手伝いをして参りました。DX実現に向けてはまずは「デジタイゼーション」を実現する必要がございます。

 皆様の改善にこれからも尽力させて頂ければ幸いです。

物流DXの実践事例はこちらからご覧いただけます(無料)

 物流DX事例|いかにして出荷業務工数を半減させたのか(スワロー工業株式会社様)

 筆者 東條 康博

 2004年に入社したのち、受発注業務・物流業務の課題に対する改善プロジェクトに数多く携わる。現在は東日本ソリューション営業部第一グループリーダーとして勤務。
 趣味はトレーニング。平日アフター5はジムで筋力トレーニングにいそしんでいる。

 ※本ページの内容はユーザックシステムの「業務改善とIT活用のトビラ」の転載です。転載元はこちらです。

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