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選ばれるデータセンターを目指して。アット東京が「つなぐ」もの

省エネルギー、資源の有効利用、リサイクル――安心・安全な運用の裏にあるもうひとつの取り組み

ITがもたらす豊かな社会を未来につなぐ。アット東京の環境への取り組み

2021年04月19日 11時00分更新

文● アット東京 編集● ASCII

提供: アット東京

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 コロナ禍により、テレワーク/在宅勤務や「ステイホーム」が推奨される状況が1年以上にわたって続いている。仕事上でオンラインミーティングやビジネスチャットによるコラボレーションが一般化しただけでなく、生活の中でもショッピングやエンターテインメント、飲み会までもがオンライン化するなど、いまやITは社会に不可欠なインフラとして強く認識されるようになった。

 急速に進化するIT/データ社会において、ITインフラと企業の事業継続を支え、ビジネスを発展させるために、一分一秒たりとも止められないのがデータセンターだ。今回の特集では3つの側面から、アット東京のデータセンターにおける最新の取り組みを例にとり、“データセンターのいま”について考えていきたい。

 設立から20年以上にわたり、アット東京では信頼性の高い電源供給、耐震性に優れた施設、光ファイバーネットワークなどによる堅牢な設備インフラと高い技術力を基盤に、24時間365日ノーダウンオペレーションで大手クラウド事業者や国内外の通信事業者との接続性に優れたデータセンターサービスを提供している。

アット東京のデータセンターにはずらりとサーバーが並ぶ

 企業のクラウド活用が一般化し、IoTやAI、5Gなどの先進テクノロジーによって社会課題を解決する新たなサービスが次々と生み出されるこの時代において、安心してつながる、そして災害にゆるがない強じんな社会インフラを提供することに社員一人ひとりが高い意識を持ち、日本のさまざまなサービスを舞台裏から支えている。

24時間365日、ノーダウンオペレーションで顧客を支える

 エネルギーを大量に消費するデータセンターでは、省エネへの取り組みによる環境への配慮が欠かせない。アット東京では、日々大量のエネルギーを消費し、多種多様な設備を運用しながら、地球環境に対しても常に高い意識を持ち続けている。ノーダウンによるビジネスの安心・安全と省エネ・資源の有効利用・リサイクルによる環境への配慮を両立させた環境配慮型データセンターを目指し、さまざまな取り組みを進めている。

省エネルギーなデータセンター運用で未来につなぐ

 データセンターの膨大な電力消費量を低減する鍵となるのは、サーバールームの温度・湿度を管理する空調だ。つまり、熱源をいかに効率的に使っていくか、いかに効率よく冷たい空気を届けるか、ということが、データセンターにおける省エネの最大の工夫のしどころとなる。空調機にインバーターを付けて消費電力を抑えたり、空調に使う水を冷やすのに利用する冷凍機と呼ばれる設備の運転方法を調節したりすることで、日々の省エネ対策を行っている。

 また、サーバールームを提供するという立場から、お客様の資産である機器のエネルギー消費に直接関わることはできないが、お客様への提案や助言を通じてデータセンター全体の省エネ実現に向けた取り組みを行っている。たとえば、ラック内に機器を設置する際に、より省エネ効果が見込まれる配列を助言する。さらには、機器の間のブランクパネル設置や空調気流を制御する手法であるキャッピングの提案など、お客様と協力しながら環境にやさしいデータセンター運営を推進している。そのほかデータセンター内の事務所や共有部分の照明のLED化や節電などを含め、全社をあげた省エネ活動を続ける。

水資源の有効利用で未来につなぐ

 アット東京の首都圏でのネットワーク集積拠点である中央センターの空調には水冷式を採用しており、冷却のための水を大量に使う。この大量の冷却水を蒸発させ、気化熱を利用することでサーバールームを冷やし、適切な温度を保っている。ここで通常は廃棄されるはずの冷却水の再利用にも取り組んでいる。

 中央センターのサーバールームで発生した熱は、室外の冷却塔で冷却水が一部蒸発することで処理される。蒸発によって冷却水の含有物の濃度が高くなるため、給排水を行い、濃度を調節する。このときに本来廃棄されるはずの冷却水(ブロー水)を、特殊な膜を用いた高度なろ過装置を使って再利用可能にすることで、水の消費量の削減に取り組んでいる。その成果として、年間で平均39%のブロー水の再利用に成功した。実績ベースで、3か月あたり3,000トン以上の水の再利用を実現している。

アット東京の冷却塔。冷却水の蒸発による気化熱の活用でサーバールームを冷やす

機器のリサイクルで未来につなぐ

 データセンター運用のための機器には耐用年数がある。アット東京では、耐用年数を過ぎた機器を再利用できるように処理している。設備刷新のための機器入れ替えにおいて廃棄される機器の再利用を考えるのも、環境に配慮すべきデータセンター事業者の使命だ。たとえば、万が一の電源喪失時などに滞ることなく電力供給を行うUPS(無停電装置)は、本体は15年、バッテリーは7年で新しいものに取り替える必要があり、その更新後の再利用やリサイクルを積極的に進めている。

 UPSを更新するとき、古い機器は粉砕して産業廃棄物の処理を行い、それをそのまま廃棄するのではなく部品やパーツに分けて再利用できるように分別する。データセンターは、温度や湿度など機器にとって非常に良好な環境であるため、比較的良い状態を維持しているものが多い。バッテリーは、売却してフォークリフトの電源や仮設電源に、あるいは鉛だけ取り出して素材として再利用に回す。ほかにもプラスチックや貴金属を取り出し再利用する。ケーブルも長さを切りそろえて売却し、溶かして新しいケーブルとして生まれ変わる。

使用済UPSをリサイクルするため、部品・パーツごとに分ける

さらに新たなチャレンジで未来につなぐ

 インターネットやクラウドサービスの日常化により、データセンターの利用は目に見えないところで爆発的に増加している。アット東京においてもお客様の利用が急速に拡大し、データセンター全体の消費エネルギーは増加しているが、社員一人ひとりがお客様と協力しながら日々の省エネに取り組んでいる。設備更新時の廃棄物のリサイクルなども行い、資源の有効活用を通して環境に貢献している。データセンター建屋の壁面緑化活動やソーラーパネルの設置なども含め、全社一丸となって環境への対策を推し進めている。

アット東京第3センターの緑化

 2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標であるSDGs(持続可能な開発目標)が2015年9月の国連サミットで採択され、世界的に脱炭素への流れが加速している。国内では2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることが宣言された。アット東京においても、データセンター事業者として脱炭素への歩みをさらに力強く進めるために、再生可能エネルギーの利用に取り組んでいく計画だ。これからも省エネルギーや環境に配慮しながら、データセンターとしての安心・安全を徹底的に追求し、顧客にとって価値ある企業になることを目指す。

(提供:アット東京)

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