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ポルシェのEV「タイカン」がついに納車! 「タイカン納車セレモニー」に潜入

2021年03月06日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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ポルシェ初のフル電動スポーツカーであるタイカンを中心に、タイカン納車セレモニーに参加した3名のオーナー(左側)と、ポルシェ正規販売店のイー・ビー・アイ・マーケティングの代表取締役である荒川由紀氏(女性)、ミヒャエル・キルシュ ポルシェジャパン代表取締役社長

 ポルシェジャパンは2月28日より、同社初のフル電動スポーツカー「タイカン」の日本デリバリーを開始。それに合わせて、東京・有明のPorsche NOW Tokyoにて、「タイカン納車セレモニー」が行なわれた。

日本で最初のオーナーになるという特別感

有明で2021年8月末までオープンしているPorsche NOW Tokyo。年中無休で、営業時間は10時~19時

ウッディで明るい店内

ポルシェグッズがズラリとならぶ

ポルシェのロゴが入ったiPhoneケース

 Porsche NOW Tokyoは、2021年8月31日までの期間限定でオープンしている、ポルシェブランドとしては日本初のポップアップストア。これまでポルシェに接点のなかったユーザーに対して、幅広くブランドを訴求することを目的に、ガラスを全面に採用した開放感あるモダンな店舗レイアウトを採用。タイカンのほか、数多くのポルシェグッズが並ぶ店内は、カジュアルでリラックスした空間で、気軽に立ち寄れるのが魅力だ。

ポルシェ・タイカン ターボ(2023万1000円税込)

 そのタイカンであるが、日本で発表されたのは2019年11月20日のこと。それから1年3ヵ月の月日を経て、ようやく日本の顧客にデリバリーが開始される運びとなった。

タイカン納車セレモニーの様子

 タイカン納車セレモニーには、ポルシェジャパン社長のミヒャエル・キルシュ氏のほか、Porsche NOW Tokyoを運営するポルシェ正規販売店のイー・ビー・アイ・マーケティングの代表取締役 荒川由紀氏、そして3名のオーナー(氏名非公開)が顔を揃えた。

荒川由紀イー・ビー・アイ・マーケティングの代表取締役

 会に先立ち、イー・ビー・アイ・マーケティングの荒川代表取締役は「東京2020の競技会場に囲まれた場所で、ポルシェ初のフル電動スポーツカーであるタイカンの納車式が行なえることをうれしく思います。今回ご納車をされた方は現車を見ず、私たちと同じようにポルシェを信じて買われた方です。タイカンは、まだ都内では走っていない車です。好天の中、ドライブされることをうれしく思います。この度はご納車おめでとうございます」と挨拶。

ミヒャエル・キルシュ ポルシェジャパン代表取締役社長

 続いて、ポルシェジャパンのミヒャエル・キルシュ代表取締役社長は「皆様はスマホ使ってこれから、クルマのステータスなどの情報をチェックされる日々がはじまると思います。皆様はポルシェに対する期待値を超えることでしょう。そして、充電というのは新しい生活習慣になるかと思います。最初は色々と気にされるかと思います。しかし、今はそんなことは考えなくなってきます。この有明をはじめ、都内では30分あればフルチャージできる環境が整いつつあります」と、充電に関する不安は解消されつつあることをアピール。

 そのうえで「今日の納車セレモニーをもって、オーナー様にはタイカンのアンバサダーになっていただきたいと思います。それはイノベーターであり、未来への先駆者でもあります。これからぜひオーナーとして、たくさん乗っていただければと思います」とオーナーたちに賛辞を送った。そして「私の息子は18歳で、恋愛について話をするようになりました。ですが恋愛は皆様御存知のとおり理屈ではありません。皆様がこのクルマを愛されたとき、もう一度、お話を伺いたいと思います」と、早くも再会の約束をした。

なぜ電気自動車の中から
ポルシェの中からタイカンを選んだのか?

 さて、タイカンを選ばれた方はどういった方なのか気になるところ。そして、どうして数多くあるポルシェの中で、そしてフル電動車の中でタイカンを選ばれたのだろう。

タイカンオーナーのAさん

 女性のAさんは「私は、2009年にポルシェが4ドア車であるパラメーラを発売すると聞いた時、心が躍りました。そしてパラメーラは美しくて、スポーティーなキャラクターでありながら、日常でも使えるということで乗ってきました。また私自身は環境問題に意識をもっていて、2012年にハイブリッドモデルに乗りかえ、その後もPHEVモデルが登場、よりエコフレンドリーなポルシェへ、都度4回、パラメーラをアップデートしてきました。ポルシェは私のとって一番居心地のよいクルマです。エレガンスだし、ステッチひとつにとっても美しい」と、パラメーラに惚れこまれている様子。

 そして「今回、EVのスポーツカーが出るということで、私自身、地球温暖化について考え、今まで愛してきたパラメーラから離れて、タイカンに乗ることにしました。タイカンは色々な環境問題に配慮をされたクルマだと思っています。そのようなタイカンのフィロソフィーと私の考え方とフィットするのです」と環境問題から選ばれたとのこと。そして「これからの季節、花がキレイな時期です。タイカンに乗って、そういうところに行きたいと思います」と夢を語った。

タイカンオーナーのBさん

 続く長年のポルシェユーザーである男性のBさんは「私自身、クーペモデルを長年乗っています。ポルシェは毎日乗ってうれしいのですが、一番は壊れないというところ。ある時タイカンを見て、10万km乗っていたセダンと入れ替える形で乗り換えることを決めました。さすがにポルシェの新しい電動スポーツカーだったと思います。待っていた甲斐があったと思います。最新のポルシェであり、最良のポルシェではないかなと思います。それが私がタイカンを選んだ理由です。多分タイカンは私を満足させてくれるのではないかと思います」と、ポルシェに全幅の信頼を置かれているご様子。

 そして「私がクルマを選んだ理由にもなるのですが、毎日通勤のため往復で80kmほど乗るのですが、毎日毎日を新しいものを感じていけるのかなと。そして慣れたら遠出をしたいと思います」と、普段の足として使われるそうだ。

タイカンオーナーのCさん

 そして40代半ばという男性のCさんは「子供の頃からいつかはポルシェだと思っていました。6~7年位前からようやく手が届くようになり、マカンSに乗っていました。そしてタイカン出ると聞いた時、本能的に購入を決め、できるだけ早く欲しいと思い2018年12月にポルシェセンターに予約をしました。マカンSは2014年の12月に納車したのですが1番ではなかった。今度は絶対1番で納車したいと思っていました。ですので、すべて事前予約をし今日の日を迎えて、うれしく思います」と日本第一号ユーザーになれたことを喜ばれているご様子。

 一方、「予約した時、ちょうど自宅の改築工事をしていたのですが、タイカンの通常充電の場所はどこかとポルシェジャパンと尋ねました。運転席側だと施工業者に伝えたのですが、間違えて逆につけてしまったんですよ」というエピソードを披露。会場にいた人々の笑いを誘った。そして「実は自宅からポルシェセンターの方が、ガソリンスタンドより近い場所にあるので、急速充電のために頻繁にお伺いしたいと思います。とりあえず来週、家族と一緒に、近場の御殿場あたりに行こうと思います」とタイカンでの家族ドライブに夢を馳せていた。

充電中のタイカン

充電器のQRコードをスマートフォンで読み取る様子

スマートフォンで操作

 電動車ということで、どうしても充電のことに目がいきがち。ちなみにポルシェセンターに設置されたタイカン対応の150kW高出力充電器は、専用アプリをインストールしたスマートフォンをかざすだけでチャージ可能なのだとか。気になる料金は、都度支払いと月額会員プランの2種類が用意され、都度払いの場合は急速充電(150kW)が200円/分、普通充電(16kW)が12円/分。月々1800円を支払う月額会員プランの場合、急速充電(150kW)75円/分、普通充電(16kW)12円/分となる。(価格は2021年央以降)。なお、このサービスはNCSカードを使うタイプの急速充電には対応していないため、利用するには別途NCSカード(急速充電用は月額3800円、15円/分)を用意しなければならない。

 タイカンは、スマートフォン連携の面でも革新的だとキルシュ社長は語る。「タイカンは最新のコネクティッドカーです。スマホを車内に搭載すれば、たとえばGoogleのサービスも使うことができ、私の場合、日本に関する情報をスムースに受けることができました。また、ポルシェ・コネクトというアプリを活用すれば、クルマとのコミュニケーションすることができます。クルマの内装に関するコントロールや、乗車前の空調、バッテリー残量のステータス、車両のロックやアンロック。そして広い駐車場で車を見失っても、スマホからクラクションを鳴らして、シグナルを出すこともできます。充電が完了したら通知を受けることができます」と、機能は多彩であることをアピール。そのほかの機能も多くあるとのことなので、いつの日かレポートしたい。

キルシュ社長から記念品としてタイカンのミニカーを手渡されるオーナーのAさん

キルシュ社長から記念品としてタイカンのミニカーを手渡されるオーナーのBさん

キルシュ社長から記念品としてタイカンのミニカーを手渡されるオーナーのCさん

 セレモニーでは、キルシュ社長自らオーナーへ台座部分に納車日と名前が書かれたタイカンのミニカーを進呈。そして、オーナー達はスタッフに見送られて、タイカンで街へと繰り出した。

納車されて見送られるタイカン

 ポルシェジャパンによると、タイカンのセールスは好調とのこと。今は珍しいポルシェのフル電動スポーツカーだが、近い将来、その姿が当たり前になる日が来ることを予感させた。

椅子に座るポルシェ モータースポーツベア

ポルシェ「Taycan Turbo」の主なスペック
サイズ 全長4963×全幅1966×全高1381mm
ホイールベース 2380mm
車重 1785kg(EU準拠)
モーター 永久磁石同期式電動モーター
最高出力 680馬力
最大トルク 850Nm
最高速度 260km/hm
0-100km/h加速 3.2秒
トランスミッション 2速
価格(税込) 2023万1000円

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