• Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

「アリス・ギア・アイギス」の「ダライアス コズミックリベレーション」コラボ実現とその内容について直撃インタビュー!

2021年03月03日 18時00分更新

文● ジサトラハッチ 編集●ASCII

 既報ではあるが、コロプラは2月25日(木)に「アリス・ギア・アイギス」にて、タイトーの「ダライアス コズミックリベレーション」とのコラボレーションイベントを開始すると発表した。

「アリス・ギア・アイギス」(アリスギア)は、射撃(ショット)、近接攻撃(クロス)、スキルを駆使して機械生命体「ヴァイス」を撃退する武装カスタマイズアクションだ。iOS、Androidで配信される他、DMM GAME PLAYERにてPCでもプレイができる。

 一方、「ダライアス コズミックリベレーション」は、1986年にアーケードに登場した横スクロールシューティングゲーム「DARIUS」(ダライアス)から続くシリーズ最新作。1997年に登場したシリーズ4作目の「Gダライアス」、2011年に登場した「ダライアスバースト アナザークロニクルEX」に新要素を追加した「GダライアスHD」「ダライアスバースト アナザークロニクルEX+」を収録。

「ダライアス コズミックリベレーション」は2月25日にNintendo SwitchとPlayStation 4にて発売される(写真はNintendo Switchの特装版)。通常版は7480円、特装版が1万8480円。「GダライアスHD」の単品DL版は4180円、「ダライアスバースト アナザークロニクルEX+」の単品DL版は4180円になる

「GダライアスHD」はアーケード版Gダライアスをベースに、HD解像度に対応した家庭用移植版。テアトロ50(EX)筐体風の壁紙と、特定の場面での振動をコントローラーで再現している

「ダライアスバースト アナザークロニクルEX+」は、PSP版「ダライアスバースト」をベースにアーケード版として稼働した「ダライアスバースト アナザークロニクル」、その移植作である「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」でカットされた「イベントモード」を再現し、新たな要素を加えた再移植版。ZUNTATA土屋昇平氏による新曲6曲を使用した新イベント8種を追加、機体「ムラクモ」の使用、リプレイモード、ゴーストスコアの表示、コントローラーで筐体の振動を再現している

 今回、その「ダライアス コズミックリベレーション」が発売する2月25日(木)にコラボが実施されるということなので、実際どのような経緯でコラボが実現したのか、どういった内容になるのかなどを、「ダライアスバースト」と「アリス・ギア・アイギス」を開発するビラミッドの柏木准一氏、タイトーの外山雄一氏、針谷真氏(以降、敬称略)に事前にお聞きする機会を得たので、ご紹介したい。

今回お話を伺ったタイトーの外山雄一氏(左)、ビラミッドの柏木准一氏(右)。針谷真氏はオンラインにて参加

ACEX稼働から10周年に合わせてコラボが実現!

編集部:今回のコラボが実現した経緯を教えて貰えますか?

外山:コラボの話は「ダライアスバースト」も「アリスギア」も開発がピラミッドさんなので、雑談レベルでは以前からあったのですが、周年に合わせてという想いがありました。

柏木:そうですね、機会があればコラボをやりたいですね、という話はしていて、ちょうど今年で「ダライアスバースト アナザークロニクルEX」(ACEX)が稼働して10周年だったので、「ダライアス コズミックリベレーション」がめでたく発売されるタイミングでコラボができればとお話を進めさせて頂いて、今回のコラボが実現しました。
 ダライアスバーストに関してはPSP(PlayStation Portable)版の開発時から既に他作品とのコラボを行う構想は存在していました。これは元タイトーのプロデューサーである青木さんが、「シューティングゲーム同 士でコラボしたらおもしろいよね」というアイディアを初期企画書に書かれていたので、実現はしなかったのですが、色々と動いていたのではないかと思います。当時としては、ゲームが他のゲームとコラボするというのは、概念としてほぼなかったので、先進的な考えだなぁーと思っていました。後のCS(ダライアスバーストクロニクルセイバーズ)の時にそのアイディアを実現する事が出来ました。
 PSPの(ダライアスバースト)時からシューティングゲームを盛り上げるためにコラボを行うというアイディアがあり、それはコラボ先からの輸入だけでなく「ダライアスバースト」から輸出したいよね、という想いも実はあったのですが、それが今回の「アリスギア」で叶えられたという事で、最初に青木さんが考えたアイディアにに近づけたのかなぁ~という想いもあります。

「ダライアスバーストクロニクルセイバーズ」では、ダウンロードコンテンツとして、タイトー作品をはじめとした各社とのコラボが実現していた

「ダライアスバースト」のキャラクターに
焦点を当てたストーリーが展開!

編集部:アリスギアのストーリーとは、どういった形でリンクしていくのでしょうか。

柏木:ダライアスバーストで語られているダライアス歴の年表ではPSP版から始まって、CS(クロニクルセイバーズ)がエピソードの一番最後の話なのですが、その真ん中くらいにAC(アナザークロニクル)とACEXの話があるんですよ。そのACEXの後ろの話と、CSにちょっと掛かっているところにEX+の話があって、そのEX+に近い時系列の話がエピソードとして今回のコラボで展開されます。
 ベルサーとの戦いが佳境で、そろそろシーマが出てくるか出てこないかといった時系列の時に、量産型のAI端末のイアが「ダライアスバースト」の世界から「アリスギア」の世界に飛ばされてきた、といった話になります。

「★4/AIT【イア・レトナ】」はスカウトから登場

 Ti2はちょっとネタバレになるので詳しくは話せないんですが「ダライアスバースト」の中のTi2とはちょっと違っていて、お話的にはCSの中で語られなかった「ダライアスバースト」の続きの話になります。

Ti2は★3が配布、★4がスカウト

針谷:今までの「ダライアス」のゲームの中では、キャラクターに焦点を当てた展開が出来なかったのですが、今回は焦点を当てて頂いたというのが主な違いになるかな、と思います。

編集部:アナザーのイアというキャラクターは、初めて登場すると思うのですが、どういった経緯で生まれたのでしょうか。

柏木:ダライアスバースト」の世界ではTi2は未帰還になっていて、未帰還というのを説明するために語り部としてイアという、普通の量産型のAIを登場する必要がありました。そもそも量産型のAI端末のキャラクター化の話は、アーケードを作る際にちょっとだけ出ていたん ですが、最終的には名もない戦士の物語ということでその話は無くなりました。
 ただ、レジェンドという人間が乗れないAI端末専用機という、設定はずっと残っていて誰が乗っているか語られない状態だったんです。その時に実現しなかったアイディアを再活用して今回キャラクター化を行いました。

編集部:人間が乗れるようになっていたんですね。

柏木:そうですね、CS版ではプレイヤーキャラクターは人間です。そのキャラクターが所属する部隊でレジェンドなどを 運用することがあるんですが、明言はされていませんので改修型だったんでしょうね。

編集部:今回のコラボの専用ギアのこだわったポイントや、苦労したことなどはありますか?

Ti2の専用ギア

柏木:(コラボの)話が立ち上がった時には、メカニックデザイナーの海老川さんにはすぐに相談していて、コラボの話が進むまで時間があった中、いろいろ海老川さんの中で練って貰えたものを頂いたので、割とイメージ的にはすんなりと決まっていった感じですね。
 我々からもいくつか要望を出したりなどのやりとりもありましたが、海老川さんから「こうしたいのですが?」と頂いたデザインの方が遥かに良かったので、その案を元に組み立てていきました。後はバースト状態の時に使えるバーストビームのようなギミックは、デザイン的に随所に盛り込んでいただき現在の様なデザインにまとまって行きました。

Ti2の乗機であるレジェンドシルバーホークバーストをイメージしたデザイン

編集部:それはSPスキルなどに反映されているのでしょうか?

柏木:Ti2のSPは、バーストビームを極力イメージしていて、イアというもう一人のキャラクターに関しては、ムラクモに搭載されているコンプレッションバーストという兵装をイメージしてSPを作って貰っています。(ダライアスバーストでは)細かくて表現しきれなかったエフェクトなども、それをイメージして作って貰っています。

針谷:海老川さんのデザインが素晴らしかったので、監修で修正をすることもなかっです。

編集部:近接はどういった形に落とし込んでいるのでしょうか?

柏木:近接はですね、カタールっぽいイメージで、斬った時の斬撃でウェーブっぽいのが出たりします。

コラボアクセサリーは肩の上に載るシルバーホーク

編集部:★3のコスチュームは、どういったコンセプトでしょうか?

柏木:「ダライアス外伝」で登場した惑星ヴァディスで運用されているパイロットスーツをモチーフにしました。PSP開発時に島田さんがプロコとティアットのパイロットスーツ版を描きたいというお話があったのですが、結局現在の物に決まり、それは描く機会はありませんでした。その時のアイディアを少し拝借して、初代のモノではなく、ちょっと捻って外伝のモノを使うことにしました。もちろん時系列的なアレンジは入れております。

編集部:なるほど。ちなみにコラボ限定衣装は、その★3のコスチュームだったりするのでしょうか?

柏木:今回はコラボの衣装はありません。代わりにシルバーホークをアクトレスの肩の上に載せて飛ばすようなアクセサリーを予定します。

編集部:それは戦闘中も肩の上に載っているんですか?

柏木:そうです。以前に頭の周りを回る飛行機のアクセサリーを実装したのですが、今回のシルバーホークが頭の周りを回ると、ちょっとコミカルになってしまいそうで、結果、肩の上の辺りでホバーリングするというもので実装いたしました。
 本当は「サイバリオン」のように後ろをついて来たり向いている方にクルクルっと回るようにするとイイかなぁ~っと思ったんですけど、それはなんかコミカルだし難しそうだね、ということで止めました。

外山:柏木さん、「サイバリオン」好きですよね。

柏木:「サイバリオン」好きですよ。タイトーの周りの人で「サイバリオン」が嫌いな人いませんよ(笑)

編集部:ダライアスというと、ショットをチャージするとレベルアップしますが、コラボ武器でもそういった演出はあるのでしょうか。

柏木:原作であったそういったパワーアップ要素は入れたいな、とは思っています。

編集部:どういった形で実装されるか期待しています。では、ギアスキルはどういったモノが実装されるのでしょうか。

柏木:「ダライアスバースト」の一番の特長というと、設置バーストにあると思っているので、設置バーストを入れようと思っています。
 テストはしたのですが弾消しよりは、レーザー砲撃をする形になると思います。雰囲気は出そうな気がしています。

ボスは正面から見て一番映える
「サウザンドナイブズ」が登場

編集部:コラボのボスはサウザンドナイブズとのことですが、何故サウザンドナイブズにしたのでしょうか?

柏木:クジラ(グレートシング)やアイアンフォスルなどいろいろと悩んだのですが、(アリスギアが)正面から戦うゲームなので、サウザンドナイブズがイイと思って決めました。

外山:確かにクジラやフォスルを正面から見る機会ってそうないですからね。

柏木:3Dで出したりもしてみたんですけれど、その中で一番良かったのがサウザンドナイブズで、ひれが動いたり、縦ひれ横ひれがあって、ぐるっと見た時に一番見映えが良かったこと。また、棘を飛ばして全方位から攻撃をするので、3Dゲームとの親和性が良かったので採用しました。
「ダライアスバースト」のモデルは、横から見る事を主眼に作っていて、正面から見る事はあまり意識していないので、正面から見ても大丈夫な様に再モデリングを行ったりして細かく手は入れています。

針谷:オールレンジ攻撃はとても見映えがいいですよね。

外山:針谷さんはサウザンドナイブズ以外だったら、このボスにして欲しかったというのはなんかありますか?

針谷:難しいですね。魚だと正面は見映えが悪いので亀(エンシェントバラージ)とか。

外山:バイオレントルーラーなども正面だと面白い気もしますが、攻撃は映えないかなぁ~。

柏木:「サウザンドナイブズ」は、PSP版の頃からいるのと、確かルート的に「The world of spirit」が流れているのが、「サウザンドナイブズ」と「ハングリーグラトンズ」だった気がするので、最後に「The world of spirit」を使いたいよね、といった理由もあります。

「ダライアス コズミックリベレーション」特装版の
資料集には10年目にして明かされる衝撃的な内容が!?

編集部:では、コラボイベントが始まる2月25日に発売される「ダライアス コズミックリベレーション」で、ここに注目して欲しいという点を教えてください。

柏木:稼働から10年経っているゲームに新しいレベルデザインをして実装したイベントモード(アーケード版にて期間限定で遊べたモード。家庭用移植としては初実装)に、ぜひ注目して欲しいです。「ダライアスバースト」は10年間ゲームセンターで遊び続けてくれている人が結構いてですね、その人たちに向けて感謝の気持ちを込めて作りました。

外山:今回一番押したいのは、特装版の特典である資料集「DARIUS ODYSSEY -COZMIC VOYAGER-」ですね。

特装版には、サントラCD 「DARIUS THE OMNIBUS III -邂逅-」の他、全128ページにわたる公式資料集「DARIUS ODYSSEY -COZMIC VOYAGER-」、2011年3月6日に渋谷 O-EASTで開催された 「ダライアスバースト アナザークロニクル」のライブステージの模様を収録したDVD「DARIUSBURST ANOTHER CHRONICLE Live in O-EAST -revolt-」、「 1/12 ダライアスバースト アナザークロニクル筐体ペーパークラフト」といった豪華特典が付いてくる

柏木:この資料集には、1点10年目にして明かされる衝撃的な内容がついに解禁されるので、ぜひその目で確かめて欲しいですね。

外山:今回は「Gダライアス」と「ダライアスバースト」にスポットを当てた開発者座談会。プレイヤーの方にスポットを当てたページもあります。また、英語翻訳や海外から見た「ダライアス」といった内容も入ったバイリンガルな仕様になっています。
 今回の取材を通してピラミッドさんも知らなかったようなプレイヤー側サイドの事情もいっぱい載っています。

柏木:それは僕も面白かったです。作ったゲームがどういう風にプレイヤーに遊ばれているのかが、分からなかったんですよね。そんななか、当時ゲームを作るにあたり、タイトーさんからコミュニティーを重視してくださいと言われまして、ゲームセンターを活性化するゲームってなんだ、と思いながら作っていたんですが、僕はこの本を読んで初めて知りました。

外山:「ダライアスバースト」の当時のキャッチコピーが「集う、戦う、歴史を刻む。 」だったのですが、まさに思惑通り、集って戦ってくれた人たちがたくさんいて、中には「ダライアスバースト」を通じて結婚しちゃった人もいて、その人に取材をしたりもしました。

編集部:そういった裏エピソードもいっぱい入っているんですね。

柏木:ゲームセンターは、今から30年くらい前ってコミュニティーノートってあったじゃないですか。そういった機能を各ゲーセンに持たせられないのかなと思い、そのゲームセンターの筐体で自分が進めていたマップの記録が、ある日見たらちょっと進んでいる、それをウェブでも確認できる。
 そういった積み重ねで、そのゲームセンターで誰が遊んでいるのかを意識して、もしかしたらその人たちと友達になってくれたらうれしいな、と思っていました。
 また、仕様的には分かり辛かったんですが、学生さん向けに3人で分けて遊べるように、ワンコインで3機同時に出撃できたり、本気で攻略している人向けにお金を400円入れたらいくら死んでも最後まで遊べる(残機無限エントリー)など、同じ筐体でいろんな人に遊んでもらえるように意識したゲームにしていたんですよね。

外山:そんないろんな視点からまとめたのが、こちらの資料集になります。

編集部:では、最後に今回のコラボまた「ダライアス コズミックリベレーション」に期待している読者の方々へ向けてメッセージを頂けますでしょうか。

針谷:今回のコラボはパラレルワールドのストーリー的な位置づけなんですが、公式の出来事といっていいほどに設定やストーリーを練り込んで頂きました。特に「ダライアスバースト」、CSを遊んだ人にとっては、ニヤリとするようなストーリーになっているので、ファンの人にはぜひプレイして欲しい内容になっています。
 また、今回のコラボで「アリスギア」から「ダライアスバースト」を知って興味を持った人には、ぜひ「ダライアス コズミックリベレーション」の方にも興味を持って頂ければと思います。

柏木:「アリスギア」は3Dアクションシューティングなのですが、気楽に遊べるように作っているので、今回のコラボを機会に、ぜひ触って頂ければと思います。どんなゲームなのか、伝わっていないところもあるのですが、ゲームらしいゲームというのを凄く意識して作っていますので、「ダライアス」の名に恥じないように作っていますので、この機会にぜひ遊んでみてください。

外山:「アリスギア」のプレイヤーの方は、若い方も多いと思うので、「ダライアス」を知らない方も多いかもしれませんが、これを機会にちょっとでも興味を持って頂いた方には、EX+と「Gダライアス」を遊んで欲しいです。また、MD版「ダライアス」(MD/MD互換機向けゲームカートリッジ「ダライアス エクストラバージョン」)も同時期に発売していますので、MD/MD互換機でぜひ遊んで欲しいです。

編集部:貴重なお話、ありがとうございました!

【ゲーム情報】

タイトル:アリス・ギア・アイギス
ジャンル:武装カスタマイズアクション
配信:コロプラ
プラットフォーム:Android/iOS
配信日:配信中
価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)

 

タイトル:ダライアス コズミックリベレーション
ジャンル:シューティング
販売:タイトー
プラットフォーム:Nintendo Switch/PlayStation 4
発売日:2021年2月25日発売
価格:
 通常版:7480円
 特装版:1万8480円
 『GダライアスHD』単品版:4180円(ダウンロード販売のみ)
 『ダライアスバースト アナザークロニクルEX+』単品版:4180円(ダウンロード販売のみ)
CERO:A(全年齢対象)

 
この記事をシェアしよう

ASCII.jpの最新情報を購読しよう