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箱根駅伝で活躍したBMWの電動バイク「C-evolution」に乗った!

2021年01月16日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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警視庁に採用されたBMWの電動バイク「C-evolution」

箱根駅伝で活躍していたあのバイクに乗りたい!

 最終10区で往路優勝の創価大学を逆転し、13年ぶり7度目の総合優勝で幕を閉じた、お正月の風物詩「東京箱根間往復大学駅伝競走」(通称:箱根駅伝)の第97回大会。白熱したレースという事もあってか、視聴率も過去最高の往路31.0%(前回:27.5%)、復路33.7%(前回:28.6%)を記録しました。そんな視聴率の高さもあってか、箱根駅伝ではレース以外にも注目が集まります。近年は大会本部車として、2台しかないと言われているトヨタのセンチュリーGRMNが箱根路を走ることが知られています。

 そんな中、今年は東京都内を走る1区と10区のバイクに注目が集まりました。通常先導バイクはHondaのCB1300Pという白バイが使われるのですが、先頭のバイクだけBMWの電動スクーター「C-evolution」が選手たちを先導しているではありませんか。そこでBMW初となる電動スクーター・C-evolutionを試乗してみました!

BMW Motorrad「C-EVOLUTION」159万円(写真はオプションのキャリーケースを装着した状態)

 試乗の前に、我が国のバイク制度について少しだけお話しましょう。バイクはクルマと違って、排気量によって乗れる免許が異なります。また、税金や保険も排気量で区分されています。エンジンを持たない電動バイクの場合、排気量ではなくモーターの出力で区分されます。定格出力が0.6kW以下なら原付免許(~50cc)、1kW以下は小型限定普通2輪免許(~125cc)、1kW超は普通自動2輪免許(~250cc)、そして20kWを超える車両は大型2輪免許となっています。一方、税金関係で気になる登録ですが、当面1kW超のモデルはすべて軽二輪(250cc)扱いにするとのこと。つまり電動バイクは車検不要というわけです。

 C-evolutionは、最高出力35kW (48PS) 、定格出力は19kW(26PS)を誇ります。上記に照らし合わせると大型2輪免許が必要と思いますが、定格出力が20kWを下回っていること、そしてC-evolutionが販売を開始した2017年5月に上記の行政区分はなかったこともあり、普通自動2輪免許(AT限定)以上の免許資格を取得していればC-evolutionに乗ることができます。もちろん扱いは軽二輪ですので高速道路も走行可能。よって我が国ではC-evolutionは250ccクラスのビッグスクーターに区分されます。

警視庁に納入されたC-evolution

 そんなC-evolutionが警視庁に納入されたのは2020年2月のこと。7台が導入され、東京マラソン2020の先導バイクとして活躍しました。バイクから排出される排気ガスがランナーにどのような影響を与えるのかはわかりませんが、最近話題の「カーボンニュートラル」「脱炭素社会」というイメージにはピッタリです。ちなみに東京マラソン2020で、大迫選手は2時間5分29秒と日本新記録を樹立したのですが、ひょっとしたら……と思ってしまいます。ちなみに今年の箱根駅伝は、歴代最速だった2020年の青山学院大学のタイムには及びませんでした。

C-evolutionのフロントマスク

C-evolutionのサイドビュー(左側)

C-evolutionのサイドビュー(右側)

C-evolutionのリアビュー

 ビッグスクーターであるC-evolutionは、全長2190mm×全幅947mm×全高1255mm と、街ナカ最速と言われる125ccクラスのスクーターより遥かに大柄。BMWのスクーター群で言えばC650とほぼ同等の大きさです。C650はその名のとおり、排気量647ccの並列2気筒エンジンを搭載したモデルですので、軽二輪規格で上位モデルと同等のバイクに乗ることができる、というわけです。

C-evolutionのシート

側面を絞りこんだ形状を採らないC-evolutionのシート

BMWの大型スクーターC650GTのシート。こちらは前部が絞り込まれている

C650GTのシートを横から見たところ

 バイクで気になるのは座面の高さ。C-evolutionは765 mmと他のビッグスクーターとあまり変わりない高さに思えます。ですが体格のよいドイツの人々に合わせてなのか、座面の幅はやや広めの様子。筆者は身長185cmありますので問題はありませんでしたが、小柄な方ですと足つきに影響があるかもしれません。

収納部を開けたところ

収納内はヘルメットが格納可能。ただし充電ケーブルを入れた状態だとヘルメットの収納は難しい

充電ケーブル。コンセントは200V

 スクーターの多くはシート下に収納を設ける場合が多いのですが、C-evolutionの場合、シート下はリチウムイオン高電圧バッテリーで占められています。よって収納は後席側のシート下のみ。ヘルメットを格納することができますが、付属する充電ケーブルを入れてしまうと収納は一気に減る印象で、試乗車のようなトップケースセット(8万7846円、参考:取り付け工賃1万7160円)を用意することをオススメします。

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